中学生の頃、自分は達観していると思っていた。それは達観などではなく、自身の矮小さと歪みを早くに認識したことに起因する、それらを隠すための演技に過ぎなかったと気が付いたのは、ここ一、二年のことである。
これまで自分は、承認欲求のない、屹
立した自己をもつ人間だと思っていた。ただその思い込みこそが、並外れた承認欲求の氾濫の裏返しであった。誰にも承認されないことをよしとする、そうした「人とは違う」人格を誰かに承認してほしいという、あまりに壮大な、地球規模の承認欲求であった。もはや、誰かに承認されるのではなく、誰にも承認されないことで、そうした歪な人格を承認してくれるパラドックスの第三者を想定してすらいた。
(プロローグより)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-23 19:00:00
6433文字
会話率:25%
シリーズ【トマトの惑星】は、草壁なつ帆が書く、神と神人と人による大テーマ。他タイトルの短編・長編小説が歴史絵巻のように繋がる物語です。
神と神人と人の物語。
(※神とは私。神人とは私が生んだ失敗作の生命。ゾンビさんのこと。人とは自然により
発生したホモサピエンス)
神目線でのあらすじと各小説の案内をします。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-20 14:02:45
2295文字
会話率:19%
署内で起きた三件の強盗事件、闇バイトで誘われた未成年者によるこれらの犯罪は全て失敗に終わったものの、関連性があると思われた。おそらくどこかに指示役がいるに違いない。しかしこれほどずさんな計画で指示役もまったく儲からないだろうになぜ立て続けに
三件も起こしたのか、敏腕刑事がある推測にたどり着く。それは意外な目的のためだった。そして真犯人とは?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-17 11:25:17
1879文字
会話率:60%
「春の息吹で花々が開き、生物は生きるの喜びを実感す」
我の新たな学び舎に踏み入る原初の日。そこいらの常人とは違って我は高揚する事はない。何故なら今日という日は我、『アークピリオド』がこの世に降り立った時に既に決まっていたのだから。
──こ
の春で高校一年生となる「湊柊仁」は思春期男子に起きやすい心の病気、いわゆる厨二病に罹患していた。
小鳥が囀り、気持ちの良い陽気が体を包む高等学校の入学式の日、登校中の柊仁は車道に立ち尽くす一人の少女を見かけた。
「貴様、何故そこに立っている?命を投げ捨てる気か」
「天命を授かったのならそれを全うするのが貴様ら人間の使命だろうに」
「早くそこから……ッ!!!」
柊仁は後方から迫るトラックから守るために少女を突き飛ばし、代わりに撥ねられてしまった。柊仁はその衝撃で長い眠りにつき、厨二病が消滅した。
目を覚ました柊仁は一ヶ月遅れで初登校すると、下駄箱に一通の手紙が入っていた。
書いてあった待ち合わせ場所に行くと、待っていたのは学年一の美少女と言われる物凄く可愛い女の子──一楓だった!?
「私と付き合ってください」
真剣な表情で綺麗に腰を折って頼んでくる楓。
「ごめん」
柊仁は人生初の、しかも超絶美少女からの告白を断った。そんな非モテの柊仁にとって勿体無いことをした理由は一つ。
(こんな誰も寄り付かなそうな所に、この人影の量は絶対にウソ告だろ……)
清廉潔白そうな楓の告白は嘘だった!?
そんなこんなはあったが、よく行動を共にする様になった柊仁は楓と様々なイベントを経て、徐々に惹かれていき……。
──これは元厨二病男子『湊柊仁』と訳あり美少女『一楓』が織りなすちょっぴり苦いけど甘く蕩ける青春ラブコメ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-15 16:32:22
302817文字
会話率:45%
ゆうちゃんは小学六年生。のほほんとしたお母さんとふにゃーとしたお父さんがいて、ごく普通の小学校に通っている普通のおませな女の子だ。
ゆうちゃんは天才じゃなく本当にごく普通。ただし一つだけ他の人とは違うことがある。他の人には見えない変なものが
見えるのだ。
変なものが見えてもゆうちゃんにとっては問題ない。でも悩んでいることがあって憂鬱なのだ。
これはゆうちゃんの悩みを解決するために頑張るお話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-15 05:23:28
6337文字
会話率:12%
ブラック企業に勤める会社員、田中和彦は地獄の30連勤を乗り越え、疲れた身体の中自宅で深い眠りにつく。しかし、突如として起こった頭痛と共に【空間魔法使い】を手に入れる。
そして、再び深い眠りから目が覚めると、地球は一変していた。通じない電話
、付かない電気に疑問を持ちながら外に出ると廊下の先にいたのはゴブリンだった。
何もわからず、その場から逃げだした田中和彦はある時、自分の身に起こった権能を知る。
※本作で登場するキャラクター、及び名称は現実の企業・団体・個人とは一切関係がありません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-14 05:01:45
118190文字
会話率:43%
「知りたい。忘れてしまった、この世界についての全ての事を。」
記憶喪失の青年が奴隷商に拾われたのは、はるか未来、文明崩壊後の世界。
遺伝子改造された動植物や大型の蟲たち、ロボットや獣人など、人とは異なる種族とともに、
掘り出される過去の文
明の遺産を活用しながら、戦争や飢饉をしのぎ、人間たちは生き残っていた。
記憶を無くした青年は、記憶を取り戻すためではなく、むしろ、この無情で美しい世界を知るために生きたいと決心する。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-12 05:00:00
7337文字
会話率:22%
目を覚ますと僕は学校に居た。
クラスの洋介と沙織と共に僕が話していると突然バケモノが現れた。
僕達は街へと逃げるするとそこに異世界でありそうな鉄の剣が落ちていたのだ。
それを拾うとある声が。
これは三人の学生がバケモノ退治を
する物語。
そしてこの元凶を起こした犯人とは。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-07 18:04:17
32431文字
会話率:34%
ある日の仕事帰り、連日の激務で疲れ切っていた「わたし」は、行き場を失くしていた宇宙人を後先考えずにひろってしまう。幼い見た目の、無口なその宇宙人とはじめた共同生活は、やがて「わたし」にとって大切な日常へと変わっていく。
おおよそ14,
000字の短編です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-05 20:46:25
14178文字
会話率:6%
「恋人にしたい人と結婚したい人とは別だよね?」
セシリエの婚約者、イアーゴはそう言った。
少し離れた後ろの席で、婚約者にその台詞を聞かれているとも知らずに。
最終更新:2023-05-03 10:50:04
29947文字
会話率:35%
2022年初夏、来年には選挙権を得る柿谷要は「大人とはなんぞや?」と疑問を抱いていた。何をもって大人とするのか、いまいちピンと来ない。
そんな学校の帰り道、シャッター通りを歩いていると、一人の少女が目に留まった。占い師か。え、その年で
占い師?
どう見ても年下、中学生にしか見えない。
疑問に思った彼は、占い師な彼女に声をかけた。
その後語られる「呪い」という言葉、そして異世界飛ばし。
なぜ呪われるに至ったのか。呪いの正体を探るため、柿谷要は真相に迫る。
そこにあったのは、魔法少女だった彼女達の物語。
青春ミステリ×魔法少女。
「なぜ君は、魔法少女なんかになったんだ」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-03 07:00:00
38256文字
会話率:50%
人気作家の安河内蓮は、急遽、変更した待ち合わせ場所で——世界遺産宮島の厳島神社のほど近くにあるホテルのロビーで、芸能レポーターの近藤結花と偶然、顔見知りになる。
そこで安河内蓮は、ロビーに設えてあるテレビの画面に映し出されている女性が
、自分の住んでいるマンションの隣人が、実は人気女優だったと教えられる。ある番組以外一切テレビを視聴しない蓮はそれまで、隣人の正体を知らなかったのだ。
そこで初めて隣人の正体を知った蓮は、「彼女には男がいるわ」と結花に教える。ひそかに、ほくそ笑む結花。だがーー。
それが導火線となって、近藤結花は殺害されてしまう。
彼女が殺害されたのは、自分のせいだーー蓮は罪悪感に苛まれる。
「わたしには彼女の無念を晴らす理由があるわ」
立ち上がる、安河内蓮。
はたして、その犯人とはーー。その結末や、いかに!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-04-29 07:32:07
481文字
会話率:8%
ーーー人を好きになれない。だからこそ、誰かと一緒にいたい。
自分は人とは違う…そんな悩みを抱えた女子大生は、一風変わった異性と出会う。
彼との出会いが生み出す、矛盾だらけのストレスフルな毎日が私に教えてくれたモノとは…?
最後の学生生
活が紡ぐ、青春ラブストーリー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-04-26 21:33:08
7289文字
会話率:54%
常人とは境界を異にする世界の物語。
清い風が吹き、大きな湖の湖面がさざ波立つ。
第一話では語り部の少女・花毬(はなまり)の心の移ろいを描く。
掌編連作。
『境界明睡輝譚』と同じ世界。
この作品は空乃千尋さんのお写真に九藤が文章を添えたコ
ラボ作品です。
©️九藤 朋2018 .
禁止私自转载、加工 禁止私自轉載、加工
この小説に掲載されている写真、イラスト、文章の著作権は九藤 朋と空乃千尋に帰属いたします。許可なく無断転載、使用、販売を禁止します。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-04-26 17:43:54
12944文字
会話率:21%
常人とは異なる不思議の住人たちの話。
竹林に囲まれた家に白狐の精が住まい、寝込んだ娘が許嫁から煌びやかな細工物を貰い、広大な湖の主は己を呼ぶ声に戸惑う――――――――――――――。
三話形式のオムニバス。
『鏡なる湖の花』とリンクしてい
ます。
カクヨムさんにも掲載。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-04-20 15:08:07
5319文字
会話率:17%
青江浩太は税理士を目指す大学二年生である。
授業、アルバイト、ミステリー研究会のサークルと人並みの大学生活を送っていた。
ただ、一つだけ人とは違う点があるとすれば、元芸能人の平沼彩希と知り合いだということだろう。
ある日、彩希
から一通のLINEが来て、彼女の家に訪ねることになった。
そこには彩希と三歳の女の子――優美が浩太を待っていた。
優美は未来から来た浩太と彩希の娘だという。
え、ちょっと待て、お父さん? 奥さんは彩希? つき合ってすらないのに子供がいる? 俺、まだ大学生だけど、どういうこと? しかも未来から来たって?
戸惑う浩太をよそに、彩希はなぜか優美を受け入れ、母親だと認知している。
そして、浩太に優美の父親だと認めるよう迫る。
小さな子どもを放っておくわけにもいかず、不思議な出来事を受け入れざるを得なくなった浩太は、周囲を巻き込みながらも彩希と一緒に優美のお世話をすることとなった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-04-23 18:31:10
216205文字
会話率:49%
ケモノに取り憑かれし少女、歌恋《かれん》。異世界転移なんて当たり前のこの世界で、異世界での新生活を計画。ケモノ少女が襲われし物なら、普段と同じ人とは分からないくらい強くなる!
魔法を覚えるのも、ケモノ少女を守るため!!
力を付けるのも、ケモ
ノ少女を守るため!!
この世界で、歌恋は欲望のままに生きる!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-04-18 01:54:38
1218文字
会話率:34%
一人の青鬼がいた
優しい青鬼
ただ
人とは相容れない存在
青鬼が愛したのは
一人少女
過去と現代
入り組んで
青鬼の真の臓を身に纏う少女
自身の身体を失った少女
悪鬼と戦うことで
己の体と本当の真実を得る
少女は昔
鬼と恋に落ち
一
体何を失ったのか
昔見た夢のような
甘い夢なのか
ただ痛々しく身が千切れそうな悲しみと
激痛が夢なのか
現実なのか
曖昧な夢物語
ただ
今は役目があり
愛しき鬼に会うため
戦うしか
少女には道がない
戦いの先に
真実以外に救いはあるのか
青鬼を一途に追いかけた少女の物語折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-04-10 23:07:42
3734文字
会話率:4%
”男の浮気と女の浮気は違う”
婚約者であるアルベルト王子にそう言われたヴィットーリアは「この人とは結婚できない」と決意し婚約解消をした。
その理由は……
ざまぁはありません
アルファポリス様にも投稿しています
最終更新:2023-04-10 10:00:00
31466文字
会話率:44%
これって、ほとんど、序、ちゃうん?
大谷翔平さん、凄いですね。
いまさらなにゆ〜てんねん、ていう、アホをみる目はやめてや〜。
いや、ちゃいまんねん。
なにが凄いて、あんた、あれだけのことしておいて、まだ初々しさが残ってるって、どーゆーこ
とやねん。
なんであんなに、好感度の高い立ち居振る舞い(含む、笑顔)ができるんやろ?
という彼の可愛さに対するやっかみみたいな疑問はおいておいて、やね。
タイトルの「エンゼルス」って、だから、天使たち、って意味で使ってます。
ま、だから、って接続詞は、明らかに使い方を間違ってる、という皆さまの御苛立ちは、置いておいてもらって、やね?
この詩集は、とある投稿シーンに投稿してきた過去詩のなかで、ある程度以上の(ま、五段階でいえば、よん、かな?)評価を受けてきた詩を集めてみました。
ま、まてよ。
こんな詩よりも、この三の詩のほうがもっと良いのではないですか?これが、二なのは、なぜ、二なの?
え───────ッ?
こ、これが、一?
あ、これ、よん?
ま、まぁ〜ね、あたしも、ちょっとはいいとは想っていたわよ?
これが、五?
いや〜、それは流石にちょっと………
ろ、ろく?
………
な、なな?
あ、あたしも(ゴックンッって唾を飲み込みながら)、ま、そーかなーとは、お、想っていたわ、この詩は、なな、行くなかー、って、アホ、行くかなー、やろ、動揺しすぎやッ。
とか、あたし個人とは、評価が必ずしも一致しているわけではないのですが、ま、人前に顔を晒すというのは、評価を乞うているからであって、あたし個人の感情はこの際かっんぺきに無視して、なんなら機械的みたいな感じでより遠い過去からの詩を集めてみます。よん、以上のヤツ。
それは、その投稿シーンでの投稿順ではありますが、必ずしも制作順ではないことを、前もって断っておく必要、なんて、あるのかい、ないのかい、どちらかといえば、ないのかーいッ!
五本。
あ、間違えた、ゴホン。
てんごー云うのは、このへんでやめておいて、やね。
これから新しいドラマの幕を、開けてしまいます。
な〜んて、ね。
てか、そのまえに、古い詩集(いったいいくつ、放り出してる?)のカタつける努力だけは、してください、ね?
(殊勝な声で)
はい………。ど、努力だけは………
折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2023-04-08 00:39:06
5454文字
会話率:0%
根坂間薬師(ねざかまやくし)は探偵事務所に勤めている。
性格は他人介せずのマイペース。
なるべくなら他人とは一切関わる事なく人生を進めていきたい。
力が強いわけでもなく、推理力も人並み程度。
漫画や小説に出てくる名探偵には足下にも
及ばない。
しかし、一つだけ一般人にないスキルを持っていた。
『八方美人』
初対面だろうが正反対の性格だろうが、心を通わせる事ができる。簡単に言えば「どんな相手だろが仲良しになれる」能力である。
そんな彼の前に「少年」が現れる。体には虐待の跡らしきアザやキズが。
根坂間薬師はそんな彼を見捨てる事ができない性格の持ち主だった。
その日から他人嫌いな探偵は赤の他人である少年の為に動き始める。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-04-06 22:06:47
35364文字
会話率:35%