2020-04-22「Pixiv」にて投稿した作品を転載する。
[あらすじ] ジャパンマネーに沸いていたバブル真っ最中、「私」は別荘管理の仕事を任されることとなった。そこには雇い主のコレクションがあり、ドイツ語で「Für meine Eli
se」と彫られた、元華族から買ったというピアノがあった。
話によればそのピアノはナチから逃げたユダヤ人がその娘のために作ったものだという。主人公はそのドイツ語に触発されるようにして、ドイツ語圏の作曲家のCDを買ってくる。
それに触発されるように、ある日から主人公は夢を見るようになった。それは雇い主が話していたナチから逃げたユダヤ人の青年と、日本人の華族の娘の記憶だった。ゲッベルスらによって音楽すらプロパガンダとして使用され、ドイツ語を母語とする自分のアイデンティティも否定された彼は辛くも日本に逃れるも、直後に日独防共協定が成立し、日本とナチス・ドイツは事実上同盟国になってしまっていた。青年は憤懣を抱えつつも、雇い主の娘の家庭教師としてあいさつする。
雇い主の華族は国際情勢にも明るい、商才に長けた人々だった。娘が生まれた第一次世界大戦直後の暗雲とした状況から、彼女を生き延びさせるためには教養が必要と考え、教え込んでいたのだった。
そんな両親の意をくみ取った彼女は、ぎこちないドイツ語の挨拶と共に、青年にピアノ曲を披露し、青年は遠く離れた東洋でも、モーツァルトやベートーヴェンが息づいていることを知り、救われたような気持になる。二人の仲は徐々に深まっていく光景を「ピアノから」見せられる私だが、二人がどのような経緯をたどり、そして、青年が彫ったであろうピアノが売りに出されたかは決して見ることができない。
そんなある日、バブル崩壊が訪れ、人々は混乱の只中に投げ出されていた。主人公もまた雇い主の自殺によって無職となる予定だった。差し押さえは別荘にも及び、主人公はピアノと別れを告げる。
ピアノはそんな一連の騒動を冷徹に見守っていた。あたかも自分たちを買いたたいた人々をあざ笑うかのように見えた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-09-03 13:37:45
9481文字
会話率:11%
時は2036年 日本が軍需産業として世界に進出し始めた世界。
製薬会社ELISEが支える都市で平凡な日常を送っていた東広 丈一は幼い頃の記憶が無いながらも記憶が無いままに暮らしていた。
そんなある日、彼の通う高校に5人の女子生徒が転入し
てくる。
彼女らは海外で特殊訓練を受けた精鋭達であり、いずれも並外れの才能を発揮し、学園の人気者となっていった。
彼女らが送られてきた理由は都市に蔓延る怪物を駆除する名目らしいがその真相とは……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-16 09:45:06
1284文字
会話率:0%
Dear.おじいさま。
今日はオーク戦争終焉15周年の式典がありました。
僕も先日15歳となりました。
来年からはまた、新しい3年がはじまります。
お友達ができるか不安ですが、明日がくるのがとても待ち遠しい。
おじいさまもぜひ入学式には
きてください。
ps.僕もお父様もお母様の元気です。
僕たちがこれから幸せに生きて行けることを願うばかりです。
from.elise 17/12/!)&$
質問等々:http://ask.fm/Akiisa00
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-10-16 19:02:59
3924文字
会話率:45%
『エリーゼのために』。ベートーヴェンがこの曲を贈った相手、〝エリーゼ〟が誰なのか明確な答えは出ていません。悲劇的な人生を送った彼が心の底から愛して唯一の女性だったのか、それはわかりません。でもそうだとしても、エリーゼはベートーヴェンを受け入
れなかったのでしょう。彼は生涯独身だったのですから。そんなお話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-06-13 01:59:04
2461文字
会話率:0%
僕は毎晩いつもの夢を見る。みんな僕のせいで死んでしまい…そして僕だけが生き残ってしまう、そんな夢だ。
なぜこんな夢を見るのだろう...
最終更新:2014-09-23 14:42:36
2288文字
会話率:59%