日華事変中、国際都市・上海を舞台として日本と中国の間で繰り広げられた特務工作戦を、日中双方の史料をもとにして概ね史実に沿って描きます。
まず舞台となる「魔都」上海ですが、日本軍が占領したのは中国が管轄している地域に限られます。というの
も、市街中心地は、英国はじめ列強が支配している「共同租界」と、フランスが支配する「仏租界」であり、当時日本軍は占領することができませんでした。
上海租界は世界各国の利権が複雑に入り組む東亜経済の中心地であり、多くの中国政客もここに住んではいますが、情勢が複雑なだけに抜け穴も多く、実際の治安は幇会と呼ばれるヤクザが担い、各国のスパイ組織が深く根を張る、謀略と犯罪の総合商社でもありました。まさに魔都ですね。
戦争というものは最終的に政略によって決着をつけなければなりませんが、接触するのに便利な地がこの上海なら、それを阻止しようとするスパイ組織が最も活動しやすい場所も、この魔都でした。隣とは言え、外国人が下手に触ると火傷しそうですね(まあしたわけですが)、怖いですね。
この上海を舞台に、日本陸軍参謀本部の特務機関、上海憲兵隊、日本の傀儡・汪兆銘政権の特務機関「76号」、蒋介石政権の特務機関「軍統」「中統」や、幇会が入り乱れて活躍します。
当時の蒋介石政権の特務機関はプーチンもドン引きさせるレベルのやんちゃぶりで、日本側も元蒋介石側特務機関から人材を得て対抗し、この双方による暗殺、爆弾テロ、新聞社襲撃、美人局、拉致監禁、人質殺害……なんでもありの「特工戦」が、大都会上海を縦横無尽に荒らし回りながら繰り広げられます。
「スパイもの」ではありますが、なにせ「なんでもあり」な世界なため、殴り込みをかけたりもするので、全体的な雰囲気としては「007」や「陸軍中野学校」というよりも、「仁義なき戦い」に近いです。ひっそり忍んでクールに消す、というよりも、「おどれら、戴笠(蒋介石政権特務機関「軍統」の責任者)ゆうたらちびりやがって。あいつらの風下に立ってよ、せんずりかいて仁義で首くくっとれ言うんか、おう?中国に政府は二つも要りやせんのじゃ」という感覚ですね。
経済戦争も言論戦も、「論理」ではなく「物理」で戦う、「仁義なき戦争」がテーマとなっております。
https://youtu.be/mLd9YrZgziA
(イメージビデオ)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-02-13 19:30:36
5798文字
会話率:34%
東條英機:陸軍大将、内閣総理大臣。
山口志郎:陸軍主計大佐、内閣総力戦研究所高等班班長。
山口吾朗:陸軍大尉、陸軍中野学校研究部。
山下泰文:陸軍中将、陸軍大臣。
土肥原賢二:陸軍大将。教育総監。
多田駿:陸軍大将、参謀総長。
栗林忠道
:陸軍少将、陸軍省軍務局長。
田中隆吉:陸軍少将、陸軍省兵務局長。
本間雅晴:陸軍中将、参謀次長。
吉田茂:駐米全権大使。日米交渉全権。
山藤重一:外務省外交官補、在米大使館書記補。
甘粕正彦:満州映画理事長。
星野直樹:内閣書記官長。
鮎川義介:満州重工業開発総裁。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-02-03 09:00:00
222522文字
会話率:78%
東條英機:陸軍大将。内閣総理大臣、陸軍大臣、内務大臣。
山口志郎:陸軍主計大佐。内閣総力戦研究所高等班班長。
山口吾朗:陸軍大尉。陸軍中野学校研究部。
土肥原賢二:陸軍大将。陸軍教育総監。航空本部の若手部員に扮した吾朗に洗脳される。洗脳が
解けた後、満洲国を使った陰謀を企む。
田中隆吉:陸軍少将。陸軍省兵務局長。国産抗生物質碧素第1号の実験に志願し、脳梅が完治する。斡旋した吾朗に心服、信服する。
中野正剛:衆議院議員。国務大臣。大臣就任にあたり、星野に説得されて東方会を解消する。酒も煙草もやらなかった筈が・・・。
松井石根:陸軍大将。日支交渉全権。
吉田茂 :駐米特命全権大使。日米交渉全権。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-06-15 09:00:00
186217文字
会話率:68%
東條英機:
思いもよらぬ組閣勅命に明治神宮で神頼み。神意により並行世界を探訪。
帰還して、日米戦阻止と帝国改革に邁進する。
内閣総理大臣、陸軍大臣、内務大臣。
山口志郎(仮名):
東条が跳ばされた最初の平成日本で、東條を救出・支援
。
東條が戦友と呼ぶ。
その後、東條と一緒に次の並行世界へ跳ばされる。
最後に、東條の昭和日本に来て、東條と共に働く。
陸軍予備高等主計(大佐)。内閣総力戦研究所高等班班長。
山口吾朗(仮名):
次の平成日本の住人。抗米義勇軍(ゲリラ)のコマンド。志郎の息子。
東条が命の恩人と呼ぶ。
スパイマスターにして洗脳の天才。
抗米義勇軍に参加した東条と志郎と共に戦う。
陸軍大尉。陸軍中野学校研究部。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-05-23 18:00:00
65716文字
会話率:75%
【8000PV突破】ありがとうございます。ありがとうございますm(_ _)m そして、これだけは言わせて下さい――――――――――――――――――ありがとうございます!!
<第一部>
大日本帝国の快進撃に沸く東京では真珠湾攻撃一周年を記
念した祝賀会が行われていた。
外交官の娘、一五歳の花町・彩芽は父に連れられ映画会社主催の会場に出席中、海軍将校の暗殺に遭遇。
目撃者の少女は要人暗殺が疑わしき怪人「悪魔鴉《あくまがらす》」に付け狙われる。
怪人の魔の手から命を救ったのは日本発のスパイ学校こと陸軍中野学校を名乗る男だった。
<第二部>
少年スパイ、神風・雷蔵は陸軍中野学校の訓練生である。
相棒の時雨《しぐれ》・嵐と共に中野学校から言い渡された指令―――それは映画会社、帝宝に潜伏した暗殺者を突き止めること。
敵の狙いは開戦記念作品「真珠湾 進撃の夜明け」の制作に監修として招かれた軍要人の殺害。
少年スパイ達が奮闘する中、無情にも暗殺者の毒牙にかかり犠牲者が現れた……。
漆黒のベールに包まれたS機関が動き出す時、将校暗殺事件は大日本帝国の命運を分ける戦いに発展し全ての謎が解けると真珠湾攻撃成功に隠された真実を知る。
敬礼をしてはならない、軍服を着てはならない、軍人であってはならない。
未来から使命を託されたスパイの静かなる戦争。
アクション+ミステリー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-09-18 12:00:00
129406文字
会話率:27%
さぁさぁ寄ってらっしゃい。見てらっしゃい。陸軍中野学校のスパイが突然、平成の世の中に現れるお話だよ~。しかも彼女は日本でもちょっと不思議な場所「裏原」の小さいショップの店員さんに拾われちまった。一体どうなるのかね~ぇ。
最終更新:2015-05-17 18:00:00
43149文字
会話率:37%