鹿島正健は、ある夜、隣家の美しきシングルマザー・久保田摩耶の爆殺事件に巻き込まれた。摩耶は死に際に「よしみち」と言い遺し、警察は、鹿島を容疑者だと疑う始末。そこで、鹿島は、事件の真相を突き止めようと、独自調査を開始する。
まず、鹿島は、
葬儀場で会った摩耶の婚約者の吉村や、摩耶のインドネシア人上司のルクマンに接近した。その結果、入院中の摩耶の息子光司の手術費用の出所が不明な点や、摩耶の遺品の手帳に急逝した有名弁護士葛海の名が異常なほどに書き残されていた点、摩耶の死亡と同時期にインドネシア政府から発表された新潮汐発電計画と摩耶が大きく関わっている点などが判明し、鹿島は、腑に落ちぬ胸騒ぎに心を乱した。
鹿島の調査で、ルクマンが故国での研究者トップの地位を擲ち、日本に亡命した過去を知る。また、摩耶の死亡日に、同大使館員のヤジドの葬儀があり、鹿島は、インドネシア大使館の張り込みを始める。命を狙われる危険に遭いつつも、怪しい大使館員を尾行して、その男が足繫く通うバーを発見。
また、葛海の関係者の勝沼からは、葛海と麻耶の死を繋ぐ証拠〝アナンタボガ〟や謎のサイト《ランダ》の存在を得、ルクマンからは、亡命後もインドネシア諜報員の襲撃を受けたと告白された。
更に、バー潜入調査中に見掛けた心理カウンセラー沢木雅知に違和感を覚えた鹿島は、沢木が摩耶・葛海・ヤジドの死と深く関わりがあると睨んだ。吉村によれば、摩耶は、元夫の牧瀬との復縁で悩み、牧瀬が自殺した後、沢木の許に通院していたという。
鹿島は、牧瀬の過去を探るべく、牧瀬の故郷福岡へ飛んだ。当時は、暴力団の抗争事件が勃発、仲裁者の牧瀬は、暴力団に殺されたともいう。更に、鹿島は、大学時代の摩耶が谷口という家の女児を事故死させた事実を掴む。事故後も、新生児失踪事件や轢き逃げ事故などの不幸が谷口家を襲っていたとも。総合的に考えて、東京での事件は、福岡の一連の事件が原因となって引き起こされたと、鹿島は考えた。
谷口家の菩提寺に赴いた鹿島は、牧瀬の妹と邂逅。実は、牧瀬は、〝アナンタボガ〟に繋がる元傭兵であり、親友に殺されたと吐露。鹿島が事件の真相に辿り着こうとしたその時、何発もの銃弾が、突然、鹿島に襲い掛かった。
果たして、鹿島は、真犯人の魔の手から逃れ、一連の事件を解明することができるのだろうか。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-05 15:42:45
164086文字
会話率:29%
何処かに出かけた帰り道、何時も何かがついて来るんだ。
夏のホラー2023参加作品です。
最終更新:2023-08-17 13:00:00
1743文字
会話率:0%
二本松中学校で社会科を教える杉下と三田は江戸時代の授業で福井藩と松岡藩を扱う。その中で松平忠直と松平綱昌の悲劇を知り、調査することになる。調査の過程で松岡藩の菩提寺で綱昌の手紙を発見する。綱昌は発狂したとされているが、江戸幕府や福井藩の家臣
の派閥争いから謀られた無念さを示していた。その名誉回復のため生徒の研究発表を利用してマスコミに取り上げてもらい、福井藩の名誉回復を計ろうとする。大反響となって名誉が回復される。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-16 17:37:47
30463文字
会話率:19%
怪しい人に声をかけられた
最終更新:2021-10-13 08:27:37
335文字
会話率:25%
姫野結衣の実家は、今年、町内会の班長を担っている。その手伝いで実家に来た結衣は、同じ町内のお宅で、見知らぬ男性、梶原浩明と出会った。
その夜、結衣は行きつけの居酒屋で、その梶原と偶然隣り合わせる。話してみると、思わぬ共通点が見つかり、楽
しく時間を過ごすことになった。
しかし、次に梶原を見かけたのは、姫野家の菩提寺の墓地で、梶原が誰かの墓に向かって、仏花を叩き付ける後ろ姿だった。
それまでの、物静かなで穏やかな印象の梶原とは、あまりにもかけ離れた姿に、結衣は衝撃を受ける。
32歳と38歳のラブストーリーです。年齢の分、お互いに抱えている過去があり、現実との折り合いをつけながら、それでも幸せになろうと奮闘する物語です。
甘々な、大人のラブストーリーです。大人ですので、そんなシーンもちらほらと……。
10作品目の呪いなのか、前回の投稿より、少し間が空いてしまいましたが、身近な問題も絡めつつ、甘いセリフを書く作業は、中々楽しいものでした。
作品は完結しております。
毎日更新致しますので、ブックマークを付けて頂けると幸いです。
評価がいただけますと、更に嬉しいです。
感想がいただけた日には、涙しながら読ませていただきます。
どうぞ、よろしくお願い致します。
では最後まで、お楽しみくださいませ。
この作品は「カクヨム」にも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-31 08:00:00
139701文字
会話率:59%
坊主ミーツガール
同級生だった彼と彼女の再会は、彼女が死んだその時だった。
それ以外の接点はないと思ってた二人は、菩提寺と檀家の関係をその時に知った。
男は僧侶、女は幽霊。
この二人の関係の未来は……うん、明るくない。明るくないからね?
最終更新:2020-07-06 09:57:30
92252文字
会話率:24%
他宗他派を学んだが、信じていたのは菩提寺の教えだった。
最終更新:2018-02-18 05:05:02
382文字
会話率:0%
砂賀寺は、砂賀家、手野家の一部、そして砂賀藩家臣団の菩提寺である。
最終更新:2017-10-15 00:00:00
637文字
会話率:0%
戦国時代の初期、畿内は将軍足利義晴を担ぐ管領細川高国の勢力、義晴の実弟の義継と細川晴元を担ぐ三好元長の勢力、京都を支配下に置いた丹波衆の勢力が乱立する、三勢力が鼎立していた。摂津の国も影響を受けていた。
その影響ため、借金の肩代わりとして、
池田家と伊丹家との合戦に駆り出された小平太は、手柄などに目も暮れず、敵の武者から奪い取った野太刀を振り回しては、戦場からへの逃亡に成功したが、神社の境内で、野太刀の持ち主の伊丹家の武者に見つかり、何度か武者の槍の穂先から逃れたが、追い詰められ危うく殺されそうになった時だ、戦場からの流れ矢が小平太を組伏せていた武者の襟首を貫き、小平太は生き延びる事が出来た。
その時、今まで無かった功名心が起こり、絶命した武者の首級を掻き取ろうとした時だ。金貸しの商いをしている、亡くなった父親の従兄弟の忠吉に手柄を横取りされたのである。
その結果、忠吉は侍隊将に出世して、小平太は家も畑も失い、母親も死なせてしまった。その上、初恋の娘も、忠吉の妾に取られたのだった。
何もかも失った小平太は、ただ絶望の日々を送るだけだった。そこへ、池田家の部将の児島勘兵衛が現れ、小平太は池田家の菩提寺へと連れて行かた。
そこには、領主の池田信正と池田家の重臣たちが居並んでいた。むろん、その中には、忠吉の姿もあった。その菩提寺の境内で、小平太は野太刀を渡され、勘兵衛の槍と立ち合う事となった。
立ち合いを五十回ほど刃を交わして終わると、次に勘兵衛は、忠吉とも立ち合いを始めた。だが小平太と違い、忠吉は二十回ほど刃を交わしただけで、戦意を失ってしまった。
この事によって、忠吉の手柄の横取りがバレたのだった。
その夜、忠吉は家財道具を持って、池田領から姿を消した。一方、小平太は池田に侍隊将として仕官する事となり、名も松永久秀と改めたのである。
そして、勘兵衛の恩に報いるために、一人前の侍隊将になるべく武芸の鍛練と兵法書の取得に励んだ。
三年後、畿内は再び高国の支配下に染まり、摂津内にも高国方に寝返る者も多くいた。
そうした混沌とした中、久秀は、勘兵衛に連れられて泉州堺港に連れて行かれ、忠吉と初恋の娘と再会した。そして勘兵衛から、池田家に謀叛する陰謀を聞かされ、自分が利用されていた事に気づかされたのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-07-09 21:13:17
28539文字
会話率:28%
小児がんに侵され余命いくばくもない少年・優太が自宅の庭で死にかけていた子猫を助ける。
ゴロと名付けられた子猫は毎日餌を貰いに来るようになり、優太はそれが生きがいで子猫との絆が深まっていく。
子猫は成長し、やがて妊娠し出産するが、子猫の存在は
まったく分からず死んでしまったかと懸念する。
実際、野良猫は産まれても大人になるのは数少なく、天敵に殺される事が多いからだ。
しかし優太はゴロが子猫を連れて会いに来てくれる事を信じてやまない。
いっぽう優太の症状は進みベッドに寝たきり状態になる。
ゴロが出産して一月ぐらい経った頃、ゴロが子猫を連れて優太の元にやってくる。
やせ細った腕で子猫を抱き上げる優太ではあったが、その夜、優太の命は失われてしまう。
優太の両親は息子の納骨も済み、挨拶に伺った菩提寺で住職から思いがけない事を聞いて、その事実に驚愕する。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-10-17 16:34:04
4951文字
会話率:27%
高1の夏休み。ケガで車イス生活を余儀なくされた陸上部のぼく神崎司は、幼なじみの出雲泉に学園内の美術館へ案内された。
ぼくらの通う私立アルテア学園付属美術館は「美術館部」の生徒たちによって運営されているのだ。
ひょんなことから、女のコだ
らけの「美術館部」へ籍をおくことになった美術・ド・シロートのぼくは、クールな黛(まゆずみ)さんや、中学生にしか見えない部長のみさごさん、エロス全開の夏希さんや泉たちにふりまわされっぱなしの毎日。
9月から催される『葛飾北斎展』の準備に追われながら、北斎の画業や作品の謎にいどむ「美術館部」の明日はどっちだ!? 本邦初(?)美術史系ライトノベル!!
昭和初期に北斎の菩提寺から北斎の遺体が発掘されたと云う。その真偽とは!?【第一話】
北斎の画業と、生涯に30回も改名した北斎がなぜ最晩年の画号ではない「北斎」とよばれるのか!?【第二話】
日本絵画の神髄「気韻生動」とは!? 室町時代のダ・ヴィンチと江戸時代の北斎。時空を超えたふたりの天才の共通点と相違点とは!?【第三話】
『北斎漫画 第六編』に描かれたハチャメチャな剣術の謎とは!?【第四話】
『冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏』はアニメーション!? 天才北斎のしかけた驚天動地のカラクリがあきらかに!!【第五話】折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-07-19 23:26:28
100366文字
会話率:48%