オランダ船の下っ端乗組員ハンスは、ドクトルシーボルトの命を受け硫黄島へお使いに行く。
本来、出島のオランダ人は、島から出るのは御法度だ。もしも掟破りがばれれば〝サムライに斬られる〟とハンスは怯える。
約束の七日間の間に、平佐田たる人物から、
海底の皇子についての情報を貰って戻るというのがハンスに課せられた仕事である。お礼にドクトルはオランダに帰った折には、ハンスの病の母を診てくれると約束した。優秀な医者であるシーボルトに診てもらえればきっと、母ちゃんの病はなおると仕事を引き受けたハンスだが、ドクトルが言うように簡単にはいかない。おかしな子供に懐かれたハンスは、ドクトルとの約束を果たせずに迎えの舟に乗る。
一方、異国人ハンスを〝居王様〟と信じた智次は、ハンスにくっついて出島へと渡った。困ったのはシーボルトである。
内々に硫黄島へハンスを出しただけでも大事であるのに、島の子供まで連れてきてしまったのである。
ところがこの子供が、海底の皇子の話を知っていると知り、シーボルトは大いに興味を覚える。
神様に召されたと覚悟を決めた平佐田は御館家で目を覚ました。琉球国の密偵、那医とともに、神隠しの犯人捕獲に協力することになる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-12-13 22:23:07
55631文字
会話率:19%
琉球国家によって世界征服をするお話。それでいて、世界情勢、現実、現在、少し先の未来において中東から太平洋・東アジアにおいて世界重心、災禍がそれは迎えられる。そして、私たち【日本人】はこうして争う。血みどろの殺し合いは、琉球人に何を見せる―
――――?
琉球人が描く琉球世界。意表を突くリアリズム小説、第一譚折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-04-01 23:00:00
702文字
会話率:16%
2020年の東京オリンピックの中止は
日本国統合を崩壊させ、各地での地方ナショナリズムを勃興させるには充分過ぎるものだった。
税収の大幅減による時の内閣の小さな政府志向の結果生じた防衛費の大幅削減は、自衛隊の独立性の向上をもたらし、それらは
周辺諸国との直接的な貿易によって中央政府より強力な指導力を得た自治共和国の支配下に入っていった
日本各地で独立運動が激化する中、2023年に日本政府は特に独立運動が激しく、またもはや中央政府による完璧な統制が困難になってている各地方の独立運動を鎮静化すべく
北海道共和国、西日本連邦、北陸連合、大琉球国の連邦内で独立させ
国号を日本連邦へと改定したが、この行為は独立運動を加速させる結果となった。
2025年もはや中央政府より大きな指導力を獲得した西日本連邦は、その年開催された大阪万博にて日本連邦からの離脱を宣言、山口から近畿に至るまでの広い範囲に西方合衆国が建国された。
この動きに触発され、大沖縄帝国、長野共和国、新潟王国、能登半島及び北陸連合王国、北海道社会主義共和国連邦が相次いで独立
また、北海道の影響が削がれた東北地方では津軽共和国、福島共和国、秋田人民国が独立を果たし、その他の地域でも建国宣言が相次いだ。
この様な流れの中、北関東に位置する
茨城県も他地域に続くように、独立国家茨城共和国として2026年日本連邦からの独立を果たした。
しかし独立の直前まで防衛を中央政府に頼っていた茨城に、日本国の崩壊と同時に起こった周辺諸国からの侵略を止める力は無く、鬼怒川以西は中央政府の後継国家である首都連邦へ、また北部は福島共和国に奪われ、国力の衰退を招く事となった。
そんな混迷を極める茨城に、2027年ある一つのファシスト政党が誕生した…
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-03-14 23:50:03
5892文字
会話率:41%
〝無限の一、一の無限〟
あらゆる“超常的手段”を用いた有崎邦雄。きっと異世界チートやなろう系やらラノベのそれで見たその世界観を喚起したに違いない。【現実に在った〝異能力者学校〟】そこで、遂に彼は〝落ちこぼれ〟のレッテルを張られる事になるが、
、、、その【青髪の美少女】は彼を〝救った〟のである。救ったか?いや・・・彼は確かに自らの足で、途方もない世界を超えてそこにたどり着いた所以の事である。
独立国“琉球国”首都、琉球市で起きた“魔法戦争”の終端部。その時、世界は“神の世界”に食指を伸ばしていた。彼らの“不可視存在”の思惑と共に、琉球国家は創造主の知性に到達した奴隷美少女を半電脳化させ、禁忌的な超合金の骨格たる戦闘機に搭載し、【時間と空間】を捻じ曲げた、【琉球国家存立】プログラムを実行させるが・・・・。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-10-29 05:59:54
6571文字
会話率:13%
個性的な仲間たちと古代の船に乗り、与えられた使命を果たすため「旅」に出る。
主な同行者は美少女二人、武人で戦略家の船長と部下の船乗りたち。
だが、時代は十世紀の初め(平安時代中期)で、舞台は東シナ海と周辺の国や島々だ。
航海の出
発点は、鹿児島県の奄美群島の一つ徳之島――。
そこに小さな王国「トカム(度感)」があった。
異世界に転がり込んだ当初から、命の危険にさらされるような出来事が続き、憔悴気味のカイト。
王の館に招かれ、少女たちと引き合わされる。
一人は王の娘、もう一人は、海賊にさらわれてきた南方系の少女だった。
島の暮らしに慣れた頃、王から「沖縄への旅」を依頼される。
王国存続のために必要な「ある物」を受け取ってきて欲しいと言うのだ。
「なぜ僕が?」と思い、断ろうとした。しかし、結果として船に乗ることとなった。
カイトと二人の少女は、それぞれ内面に課題を抱えていた。
旅の過程で、課題と正面から向き合わざるを得なくなる。
「旅」は苦難の連続だった。
海賊、妖魔、怪物、大陸からの侵攻軍などに襲われ、何度も絶体絶命のピンチに陥る。
その度に「旅の仲間たち」は力を合わせ知恵を振り絞って困難を乗り越えていく。
《一章》「トカム王国」の暮らし。奄美航路
・王国の成り立ちを知る。海賊の襲撃を受け、海の亡霊や妖怪と遭遇する。
《二章》沖縄本島での海戦。「聖地」へ向けての旅
・海賊と正面から激突。ある部族の村へ行き、「聖なる山」を目指すことになる。
《三章》現代の東京へ時間旅行。少女たちと散策
・「聖地」から「浅草寺」へ。あるカミ神)と出会い、上野で花見を楽しむ。
《四章》「斎場御嶽」の巫女集団。防衛体制の構築。
・沖縄へ転移し、巫女たちに迎えられる。大陸からの侵攻を知り、味方を集めて砦を築く。
《五章》「首里」の砦での防衛戦。妖術、邪神の襲来
・沖縄を生活の場とする者たちが集結。大陸からの侵略軍と戦うが、追いつめられる。
《六章》「ケラマ諸島」での海戦。ラスボスとの一騎打ち
・起死回生の反撃に出る。しかし、巨大な邪神が現れ、味方の船団は壊滅した。だが……。
《七章》「羽衣伝説」と琉球国へ道。その後のカイトは?
・「旅の仲間」たちは、夢の実現へ。現代に戻ったカイトが、学校で考えたこと。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-03-25 17:11:38
266034文字
会話率:19%
長崎のオランダ語通詞横山仁左衛門が、鹿児島に上陸したイタリア人宣教師シドッチのことを注進するために江戸に上っていたときに、琉球船に乗ってあるオランダ人が観音崎に上陸してきた。交易国のオランダの人でもあるし、琉球国王の親書を携えていたために六
代将軍になったばかりの徳川家宣に謁見。その後、オランダ語でフリヘルと名乗るそのオランダ人は長崎奉行の行列と共に長崎に送られることになり、横山が護衛についたが、そのオランダ人は小人の国や巨人の国、空飛ぶ島なんとも奇妙な航海の経歴を持っていた。
この作品はJonathan Swiftの“Gulliver's Travels”(『ガリヴァー旅行記』)の第三篇十一章、‘A Voyage to Japan’(日本渡航記)からの二次創作です。
この作品は「歴史小説フリマ(http://www5b.biglobe.ne.jp/~freema/index.htm)」にも掲載しています。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-03-03 12:25:02
25469文字
会話率:15%
平安末期、鎮西八郎為朝という武将がいた。彼は、あまりにも乱暴者であったために、筑後へと追放された。
それから、二年、妻も得ていたって平穏な毎日を過ごしてきた為朝のもとへ肥前国より使者がやってきた。彼らは、大蛇を倒してほしいと依頼してくる。早
速、肥前の松浦へと向かった為朝は、大蛇と遭遇する。
しかし、あまりの強さに為朝は、飼っていた狼を失い、幼き日よりともにいた家李さえも怪我を負わせてしまう。自信をくじかれた為朝であったが、妻の白縫や主従たちの励ましにより再起する。
そして、大蛇を退治するべくして、生贄という策を練って、生贄になってくれるものがいるか御触れをだした。そこにやってきたのは、かつて後藤家の家臣だったものの娘。彼女はおのが家の再建のために自ら生贄になるのだという。やがて、為朝のさくと勇敢なる姫君や仲間たちのおかげでみごとに大蛇を退治するのであった。
その後、為朝は、大蛇から現れた水晶を手に琉球国へと旅立つのであった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2009-09-30 21:32:28
3616文字
会話率:16%