呪文を唱えるよりも、魔法の力を封じ込めた『魔石』を活用することが多くなった、そんな時代。
伯爵家の次女、オフィーリナは十六歳の誕生日、いきなり親によって婚約相手を決められてしまう。
実家を継ぐのは姉だからと生涯独身を考えていたオフィ
ーリナにとっては、寝耳に水の大事件だった。
しかし、オフィーリナには結婚よりもやりたいことがあった。
オフィーリナには魔石を加工する才能があり、幼い頃に高名な職人に弟子入りした彼女は、自分の工房を開店する許可が下りたところだったのだ。
「公爵様、大変失礼ですが……」
「側室に入ってくれたら、資金援助は惜しまないよ?」
「しかし、結婚は考えられない」
「じゃあ、契約結婚にしよう。俺も正妻がうるさいから。この婚約も公爵家と伯爵家の同士の契約のようなものだし」
なんと、婚約者になったダミアノ公爵ブライトは、国内でも指折りの富豪だったのだ。
彼はオフィーリナのやりたいことが工房の経営なら、資金援助は惜しまないという。
「結婚……資金援助!? まじで? でも、正妻……」
「うまくやる自信がない?」
「ある女性なんてそうそういないと思います……」
そうなのだ。
愛人のようなものになるのに、本妻に気に入られることがどれだけ難しいことか。
二の足を踏むオフィーリナにブライトは「まあ、任せろ。どうにかする」と言い残して、契約結婚は成立してしまう。
平日は魔石を加工する、魔石彫金師として。
週末は契約妻として。
オフィーリナは週末の二日間だけ、工房兼自宅に彼を迎え入れることになる。
他の投稿サイトでも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-12-19 16:48:27
96979文字
会話率:34%
『ハーレム男のハーレム要員です』のその後の話です。
ポヤポヤとおっとりとした少女、鶴美は女好きの俳優リアンからの寵愛を受けて無意識ながらも本妻のような扱いを受けて一緒に住んでいた。ある日、リアンの撮影見学に行った鶴美はセナというアイドルと出
会ってしまい……。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-08-16 00:21:59
5043文字
会話率:46%
世界的な俳優、薬王寺リアンは、女性好きでハーレムを作っている。本命は作らない主義だったが、ホケボケとした雰囲気の鶴美に入れ込み始める。本人は認めないが、知らず知らずのうちに溺愛してしまい……。以前投稿した、『ハーレム男のハーレム要員です』の
男視点です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-07-05 00:11:08
4638文字
会話率:34%