我々人類は、この広い宇宙の中で本当に孤独なのだろうか。誰しも一度はそんな疑問を抱いたことがあるだろう。
今までの観測結果によると、生命が生まれる可能性のある惑星や衛星は、この広い宇宙の中に無数に存在している。
その疑問を解消するため
に、人類は無人探査機を数多く打ち上げてきた。その観測結果によると、木星の第3衛星であるガニメデには、何らかの生命体が存在しているであろうことが判明した。ガニメデの表面上に、隕石で出来たとは思えない程の数、様々な形の穴が空いていたからだ。
まだ理由はある。分厚い氷の地面には、土などないにもかかわらず、苔か藻類のようなものが点々と生えていたのである。更に、ガニメデに近付くと、法則性のわからない、微弱な電波が検出された。
何者かはわからないが、厚さ150kmというこの分厚い氷の下には、何らかの生命が誕生している可能性が高いと、科学者達は分析した。
知らないことは知りたくなるのが、人というものである。ついには、2130年、有人宇宙飛行船をガニメデに飛ばす計画が立った。
〈トムソン号〉と名付けられた有人宇宙飛行船が、ガニメデに到達するのは、7年後である。
ストレス耐性が高く、それぞれの部門で優秀な科学者である人物が、厳正なる試験によって選抜された。人類が、今の技術で作ることのできる宇宙飛行船は、驚く程に狭く、収容可能な人数は5人までとなった。
超高難度の試験を突破した、忍耐力のある英雄たちは、以下の通り。
パイロット ジョージ・エヴァンス
副パイロット ルイス・エヴァンス
通信士 デヴィット・アンダーソン
生物化学者 立花 里香
医師 アルベルト・ホフマン
これは、この5人が繰り広げる、ガニメデの冒険と宇宙の旅の物語である。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-28 12:11:39
12087文字
会話率:64%
時代は2102年の近未来。何時も通りの日常が始まり、いつもの調子で朝のテレビは殺人事件のいきさつを報じている。ついこないだまでは体や心がなれるまで大変だったけど、今ではだいぶ慣れ、日常を過ごしている。周りの人はもっと早くに慣れて有意義に過ご
している人たちがたくさんいる。しかしなぜ、このような世の中になったのだろう。名のある科学者やスーパーコンピューター、研究機関でさえ答えが出せていない。ただ一日の時間が徐々に伸びていき、半年で一時間伸びてしまった。この頃は落ち着いたようでこの状態が常識になっている。それ以外は何も変わらない。それ以外のニュースといえば、芸能人のスキャンダルや政治家の不正、火星探査機が帰ってくる途中で行方不明になったことくらいだ。そんな日々を過ごしていると、また徐々に時間が伸び、世界が混乱を始めた。今度は時間だけではなく、得体のしれない「なにか」がやってきている。ゆっくりと着実に入り込んでくる。「なにか」は一週間後に必ずやってくる。それは何なのか。それまで人間はどう準備しなければならないのか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-28 09:04:45
80333文字
会話率:59%
ある夜、宇宙から何かが地球に落ちてきた。現場は町外れ。大きなクレーターができ、どこか未練がましく空に向かって煙が伸びている。
夜中ではあるが、はしゃぐにはむしろいい時間帯。現場に駆け付けた野次馬を始め、警察消防マスコミ、そして軍や科学者
たちが口々に言う。
「干柿みたいな形だな。隕石じゃないか?」
「馬鹿。どう見ても自然物じゃないよ。ほらあの部分、人工的だろう」
「人工衛星だろう。熱で固まったんだ」
「宇宙ゴミじゃないか?」
「う、宇宙人の爆弾だ! 間違いない!」
「おい。今騒いだ奴をどっかにやっとけ。はぁーあ。しかしまぁ宇宙人か何かは知らないが、夜中になぁ。あー眠い眠い」
と、欠伸をする政治家。ついに宇宙人とのファーストコンタクトのときがと考え、現場に来たのだが肩すかしを食らったと不機嫌気味。
「まあまあ、もしかすると宇宙人の小型探査機。つまり前座。近々、本人が現れるかもしれませんから」と科学者。「いや、あれは巧妙にカモフラージュした他国の軍事衛星だ」と軍関係者。
しかし、事は彼らの予想から外れていた。その落下物には扉がついており、そして開いたのだ。
折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2024-04-08 11:10:00
2052文字
会話率:45%
マスターからの頼みで、荒廃した惑星に派遣されたキャラメル。だが、何日かけても見つからず……
キャラメルによる探査記。
最終更新:2024-03-23 18:00:00
4810文字
会話率:0%
日本が月へ探査機を送る本当の理由を知っていますか。鉱物資源を探し、ニュービジネス(宇宙観光、リゾート)を開拓し、居住環境を整えるためではありません。デフォルター(債務不履行者)「かぐや姫」を逮捕する前線基地を創るためです。捜索は今の続いてい
ます。その顛末をお話しましょう。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-23 14:31:56
6577文字
会話率:16%
ある深海探査機が、真っ暗な水底で遺体を見つけた……。
最終更新:2024-03-03 00:17:53
2190文字
会話率:6%
――碧い流星にかけた君の願いはきっと明日への希望に届く!!
人類が歩んだ1歩は果たして明日へのそれか、分不相応な一足飛びの未来か――。
著しい科学の進歩で太陽系全てを版図に収めた人類は、ついにワープ航法技術を発明し、銀河系へと進出を開
始するための足がかりとなる実証実験オウムアムア計画を開始する。
200光年先への到達を企図した探査機オウムアムア2号は、199光年先まで到達したタイミングでワープ通信が途絶し99%の成功に終わり一部から批難されるも、人類は明日への大きな1歩を踏み出したと確信した。
しかし、その探査機が不幸にも侵略的異星人を呼び寄せてしまい、抵抗虚しく地球圏まで追い詰められた人類に残された最後の希望は――。
※この小説はフィクションであり、実際の機関などとは無関係です。また犯罪、違法行為等を助長する意図はありません。
※R-12程度のバイオレンス・残酷な描写があります。閲覧の際にはご注意下さい。
※無断転載お断り
カクヨムにも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-15 18:48:15
4696文字
会話率:58%
2043年、宇宙開発に現在の5倍とも言われる多額の投資を続け、ついに人類は火星基地を建設した。火星基地を拠点として有人スペースシップによる地球外知的生命体探査「SETI」が本格化する。宇宙に眠る無尽蔵の資源。未知のエネルギー。経済的価値を見
いだした民間企業はさらなる利益を求め、次々に探査機を開発する。中国が主導権を握った宇宙ビジネス業界に日本のJAXEは巻き返しを図るため総力をあげて有人スペースシップを開発し、高校生を含む日本人宇宙飛行士3名を乗せる新たなプロジェクトを立ち上げた。ロリー・ポリー・ミッションと名づけ、最新技術が詰まったシップには驚きの機能があった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-06 17:52:01
7356文字
会話率:27%
突如として出現した異空間への入口。人類はその先で未知の島を発見する。それから半世紀の後、新型の探査機の操縦者としてそこを訪れたクレイ・フェンネルの前に未知の巨大生物が出現する。さらに彼はその島にある謎の縦穴で不可解な現象に遭遇することになる
。様々な怪現象が頻発するこの島には、いかなる秘密が隠されているのか?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-03 19:03:55
295342文字
会話率:38%
遥か未来の地球、無人探査機により、地球から十二光年離れたくじら座タウ星の第四惑星が人類の移住に適した環境である事が分かる。
すでに、スペースコロニーや金星の浮遊都市で宇宙植民の実績を積んでいた地球連邦政府は、その惑星への移住計画を立案す
る。
しかし、光の速度を超えることができない地球の宇宙船にとって、十二光年は絶望的に遠い。
移住計画はスペースコロニータイプの宇宙船で何世代もかけて目的地を目指すものになった。一度、移民宇宙船に乗り込めば、二度と地球の土は踏めず、おまけに自分自身は移民星の土も踏めない。そのため乗組員には相当な覚悟が求められた。
第二の地球を目指す移住計画は、多くの人に夢を与える一方、移住計画に投入される人的、物的資源を地球環境の改善に回した方がいいのではないかという意見や、地球の縮図のような多様性に富んだ移民ではなく、争いを回避するため、人種や宗教、文化などを統一した集団で移民を行った方がいいのではないかという意見が、移民船の運営側に寄せられる。
このように、人々の意見が対立する中、移民宇宙船は完成し、乗員の選抜や宇宙船の運用テストが、着々と進んでいた。
主人公は子供の頃の夢をかなえるため移民宇宙船に乗り込んだが、同じ移民宇宙船に乗っている好きな女性への気持ちの整理がつかないことなどから移民宇宙船に残るか否か迷っていた。
そんな中、テロリストたちが関係者に紛れて移民宇宙船に乗り込み、コントロールルームを占拠してしまう。
テロリストの目的は、同じ思想を持つ仲間を船内に大量に引き入れ、移民船と新天地の惑星を自分たちの理想の国家とすることだった。
主人公は船内のメンテナンス作業で席を外していたため難を逃れるが、外部からの救援は得られない。
これは、仲間と移民宇宙船の住民を救うため、主人公とその友人たちが協力して、テロリストを倒し、ヒロインたちを救出する物語である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-24 00:00:00
98269文字
会話率:37%
東日本大震災から十年を機に、新たな一歩を踏み出す決意をした少年と、それを見送る女の話。
最終更新:2023-03-01 07:00:00
1062文字
会話率:60%
火の鳥──刹那。無人探査機。
最終更新:2022-12-26 20:41:31
882文字
会話率:7%
人類はまだ宇宙という神秘を解明してはいない。
それが科学で推し量る事の出来る知の領域ではない事を誰も知りはしない。
だが、神秘もまた人類の事を理解してはいないだろう。
宇宙のきまぐれで小さな"奇跡"が起こる、"
神秘"とはそういうモノではないだろうか…
自律思考無人宙域調査機 Voyager(ボイジャー)
それは人類が"未知"を知る為に創った、一つの"奇跡"だった。
その時代においてはシンギュラリティとも呼べる完成度のAIは、意図されず感情を持った"存在"と成っていた。
純真なAIの感情は有限の時間を受容し、知を探究する使命を従順に全うしようとする。
何も不思議な事ではない。何故ならそれは"創られた物"、唯の機械でしかないのだから。
果てしなく広がる水平線が見える小さな港町に、"今"を必死に生きる17歳の少年が居た。
少しだけ優しすぎる彼は、感傷では解決しない世界と向き合い葛藤する、
人並みの成長を経験し痛みを覚え始めた少年だった。
まだ純真な心は、他人の痛みに過敏な共感を感じてしまう。
「自分の命の終わりを理解してなお定められた役目を遂行する」
それは"唯の機械である"ボイジャーという"存在"に、純真で複雑な心情を抱いていた。
ある日、少年はお気に入りの浜辺で一人の少女と出会う。
少年は初めて会ったその少女に心を惹かれる何かを感じていた。
少女と過ごす夏の短い時間の中で、少年は自分の心と向き合い少しずつ大人になってゆく…
ボイジャー号グランドフィナーレ航行完了までの短い期間
これは"宇宙の気まぐれが起こした小さな奇跡"の物語…物語…折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-11-14 19:00:00
4600文字
会話率:17%
日本で三十歳にも満たず死亡したケンジは、科学技術の発達した宇宙帝国のもとで再び意識を取り戻す。特殊な任務に就くかわりに帝国民としての権利を得る契約に同意し、同じように蘇生させられた二人の地球人と共に宇宙基地にて訓練の日々を過ごした。
作戦
決行日となり用意された惑星探査機に乗り込むと、相棒となる機械知性を連れて惑星へと向かった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-05-28 15:00:00
30371文字
会話率:34%
佐野元春と君の中の元春に
この物語を捧ぐ
20220220
筆者
----------------------------------------------------------------------
第一章_春風神官学校編
[あらす
じ]
桜が満開の金曜日の夜、天野春風(あまのはるかぜ)は隣の家、天才科学者大神元(おおかみはじめ)の研究所にいた。
この日は春風の三十回目の誕生日だった。
十五歳だった大神がアメリカから日本に移り住んだその年に隣の天野家の長男として春風が生まれ、長い時間を共に過ごした二人は年の離れた兄弟のような関係になった。
大神は春風を「ハル」と呼び、春風は大神を「モッちゃん」と呼んだ。
くしくもこの夜、大神が半生を費やした超大作「宇宙ラジオ」が完成した。
大神は宇宙ラジオのスイッチを入れた。
宇宙に飛ばした探査機から送られてくる情報を収集解析し、生命と宇宙の起源を探るための装置だったが予想外の事態が起こった。
春風の体は光に包まれ、遠く離れた銀河の惑星バルデラに転移してしまったのだ。
バルデラは剣と魔法の世界だった。
惑星バルデラには七つの月があり月の満ち欠けの組み合わせにより月から人が落ちてくると信じられていた。
バルデラ人は月から来た人を「月落人(つきおちびと)」と呼んだ。
月落人(つきおちびと)はそれぞれが特別な力を持ってやってくる。
ゆえにバルデラ世界の歴史形成に関わる重要人物となる場合が多々あり国家だけでなく悪事を企む集団も探し求める存在だった。
月落人となった天野春風を最初に見つけて確保したのは天才魔術師ソフィエ・ヒストリアだった。
ソフィエはブリテン神官学校の教師であり、校長デルタ・オサロの指揮の下(もと)、春風を救出した。
銀河間時空転移の影響で期せずして若返った春風は月落人奪取を目論む謎の魔術師集団から身を隠すため、そしてこの世界に適応するために、ブリテン神官学校の生徒として暮らす事になった。
自分の肉体に生じた異変に戸惑いながら学生として剣や魔法の経験を積んでいく春風はある時、謎の遺跡に巡り合う。
貴族剣士や猫獣人などの友人たちと日々成長していく春風は遺跡の謎を追うごとに歴史の渦に巻き込まれていき、やがてバルデラ世界は再び月落人を中心に動き始めるのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-05-23 23:41:25
135134文字
会話率:25%
世界中に『ダンジョン』と呼ばれる異空間への入口が現れてから数十年。ダンジョンに潜む脅威を狩るため、あるいはダンジョンに眠る資源を得るため、はたまたダンジョンに隠された謎を探るため、人類は遠隔脳波制御式人型異空間探査機『ダンジョン・マシンドー
ル』を開発、運用していた。これにより生身の人間では危険かつ非効率であったダンジョンの探査は、安全かつ効率的なものに変化。社会はダンジョンから得られる未知の物質と技術によって、さらなる発展を遂げていた。
そんな中、いつか自分のマシンを持つことを夢見る高校生・萌葱蒔苗《もえぎまきな》は、亡くなった祖父が自分に1機のマシンドールを遺贈していることを知る。なぜ祖父がそんなものを遺していたのか。そして、なぜ自分が選ばれたのか……それはわからない。ただ、マシンを得たならばやることは1つ。ダンジョンに挑み、モンスターを倒し、手に入れた素材で自分だけの最強マシンを作り上げる! それが人を、世界を救うことに繋がっていくことを、蒔苗はまだ知らない。
※カクヨム様、アルファポリス様にも投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-05-23 00:26:55
415595文字
会話率:32%
エジプト神話に登場するハヤブサの頭を持つ天空と太陽の神である「ホルス」に因んで命名された小惑星探査機ホルスは、小惑星「リュウグウ」の探査を終え地球にその採取物を届けると、再び宇宙の旅を続けるのだった。ところが、推進源イオンエンジンの故障によ
り制御不能となったホルスは、自分に搭載されたAIコンピュータに無作為に抽出された千人の記憶提供者たちの思い出が詰まった「隼人(はやと)」という統合データを有しており、土星に接近したところで、その中からホルスの感情回路が選択した想い出が土星の輪に走馬灯のように浮かび上がって行ったのである。
本書ではアラビアンナイトに倣ってその千人の追憶の中からホルスに因んで「隼」にまつわる以下の6つの短編を収録している。
・競走馬プリンセスジャスミンに乗りGⅠレース優勝を果たす物語
・両足骨折した茉莉との二人三脚でのウインブルドン大会優勝の物語
・恋人 那津江との夏祭りの思い出を胸に特攻機「隼」で出陣する物語
・微音の愛に触れて幸せとは何かを知る冷徹な剣豪の無念の死に至る物語
・亡き母の伊織を弔うため帰郷する寝台特急「はやぶさ」で観た宇宙開拓旅の夢物語
・砂漠で迷い込んだ古代エジプトの王子が見つけたエデンの園の物語
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-02-17 14:29:59
15323文字
会話率:32%
あの日、ハヤブサは流れ星となった。あの日、ハヤブサ2は流れ星を落として、自身はもう一度宇宙へ羽ばたいた。それを見届けたのは、人間だけではなかった。これは、二回星を受け止めた、ウーメラ砂漠の精霊が見た流れ星の話。
最終更新:2021-12-29 00:15:11
2908文字
会話率:49%
宇宙には終わりがある。それを避けることは出来ない。けれども、止めることは出来るかもしれない。小さな探査機に乗った人工知能は、その日も使命とともに宇宙の黄昏を進む。
最終更新:2021-12-18 23:16:35
2962文字
会話率:0%
探査機「チュウハチ」がたどり着いたのは宇宙の果てだった。搭載AI『チュウハチ』は、その果てを超えるために挑む。
最終更新:2021-12-18 15:47:56
8630文字
会話率:2%