——氷は、全てを知っている。あの日私が逃げた理由も。
これは、“氷を読む少女”と無名の高校・北嵐山カーリング部の仲間たちの、静かで美しい、雪色の青春譚。
北海道・旭川。冬の朝、リンクに響いた音が、少女を呼び戻した。
氷見しずく。幼い頃から
ジュニアカーリング選手として名を馳せ、かつて「氷と会話する妖精」とまで言われた、“消えた天才”。
もう二度とリンクには戻らないと決めたはずだった。でも、なぜか氷が私を呼ぶ。
彼女が再び氷を踏む時、止まっていた物語が、忘れていた夢が、ゆっくりと溶け出す。
氷が鳴いた日、全ての始まりと終わりが交差する。
世界でいちばん静かで繊細なスポーツの、その奥の声を聞いて———。
北海道の片隅で、氷と語る物語《オルシペ》が、今再び動き出す。
『トノトのオルシペ—氷が鳴いた日—』折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-19 20:48:29
7119文字
会話率:54%
死にたがりの青年子爵の死の謎に、時間を巻き戻す能力を持った死神が挑む。
時は1922年、大正時代。ある冬の朝、軽井沢の別荘に滞在中の銀行家・東條善麿の元に死神が訪れ、お前を明日殺すと宣言する。しかし東條は怯えるどころか大笑いし、ぜひと
もお願いいたしますと嘯く。
訝しむ死神だが、なんとその夜に死神が手を下していないにも関わらず東條が死ぬ。死神が驚いていると時間が巻き戻り、二人だけが記憶を有したままその日の朝に戻っている。
東條はもうこんなことがずっと続いている、どうかわたしを殺してこの繰り返しから救ってくれと死神にせがむ。死神は否応なく、予期せぬ東條の死の謎を追う。
大正時代、雪密室、タイムループ、叙述と属性は多いですがれっきとした本格ミステリです。謹んで読者諸賢の推理を歓迎いたします。
登場人物一覧
- 東條善麿 財閥華族である東條家の子爵。両親が早くに死去したため若くして爵位を継いでいる。一見物腰柔和な優男だが彼の運営する銀行は苛烈な取り立てで知られており、陰で「死神」と綽名されている。
- 東條小夜子 東條善麿の妻
- 藤原珠名 小夜子の友人
- 久世漣十郎 東條家に先代から仕える執事
- パウロ天堂 全盲の神父
- 三笠伊織 東條家の顧問弁護士
- 雨宮玲 小夜子の主治医
- 黒岩辰巳 小夜子の叔父
- 黒岩相模 小夜子の従兄
- 内藤密 珠名の婚約者
- 死神 東條を殺すために訪れた死神折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-18 18:50:00
22716文字
会話率:48%
夜明け前の暗闇の中、コンテストの締め切りが迫る中、主人公は温かいベッドの中で物語の構想を膨らませます。アイデアが固まると、いてもたってもいられなくなり、…。夜明け前の特別な時間と、創作への情熱を描いた一篇です。
エブリスタにも掲
載しています(あちらにあるのが正本です)。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-05-12 08:53:55
651文字
会話率:13%
「マスター、林檎のモーニングプレートを二つ!」
元アルバイトの彼女が注文したのは、冬季限定のモーニングセット。それは彼女の要望で始めたメニューでした。
(「エブリスタ」でも掲載しています)
最終更新:2025-05-06 18:30:00
3928文字
会話率:29%
愛犬と朝の散歩。
定番の散歩コースである山林を歩いていると、途中で犬が激しく吠え始めた。
ちょうど見慣れぬ紫色の花が咲いている辺りだったが……。
(「エブリスタ」でも掲載しています)
最終更新:2025-05-06 15:30:00
5618文字
会話率:24%
冬の朝、捻くれた男のつぶやき。
最終更新:2025-04-23 23:47:27
788文字
会話率:17%
カフェ、灯珈《とうか》は裏通りの路地を入ったところにある。冬の朝には、身も心も冷え切った男を温かく迎えた。カフェには様々な人々が訪れ、去っていく。そんな店のカフェラテには、独特のラテアートが施され、ジャズの音色と共に別世界のような癒しをもた
らす。「神の実」と呼ばれる伝説のコーヒーがあるという噂があり、そこには、人間ばかりでなく ───
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-10 05:37:20
7183文字
会話率:17%
遥香はある冬の朝、同棲をし始めて3年が経つ拓也に別れを告げる。 それを受けて拓也は遥香に最後のデートを申し込む。 そして彼らは『最後』のデートを満喫する。 等身大で生きる弱い女と弱い男の恋物語です。
最終更新:2025-03-26 07:20:00
6821文字
会話率:18%
さむ~い冬の朝。
起きたみゆちゃんのあんよはすぐに冷たくなってひえひえ。
お父さんの足もひえひえ。
お母さんの手もひえひえ。
こういうときは……?
❅ひだまり童話館主催「開館10周年記念祭」企画参加作品です。
❅「ひえひえな話」のお題で書
かせていただきました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-22 15:49:12
1331文字
会話率:41%
時の流れに取り残された古い修道院に、一人の老僧ラファエルは静かに暮らしていた。ある寒い冬の朝、彼はすべてを失った音楽家と、その幼い息子エリアスを迎え入れる。エリアスとの日々は修道院に新たな生命を吹き込み、ラファエル自身も心を開いていく。しか
し、ラファエルは自らの死期を悟り、エリアスに愛と光を忘れないよう教えを遺す。
ラファエルの死後、エリアスは新たな人生を歩みながら、老僧の教えを胸に抱き続ける。そして、その音楽にはラファエルの優しさと祈りが静かに響くのだった。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-03-13 23:18:04
1720文字
会話率:10%
寒宵解けゆく冬の朝の、ちょっとした出来事。
キーワード:
最終更新:2025-02-16 20:00:05
637文字
会話率:27%
ホラーかも? ジャンルがよくわかりません。
ある冬の朝、私の部屋に幽霊の少女が現れた。「フミちゃん、約束、忘れちゃったの?」そう少女は問いかけてくる。忘れるも何も、私は幽霊の知り合いはいないし、約束なんてするはずもないのに。
最終更新:2025-02-13 20:10:00
15649文字
会話率:31%
冬の早朝。
コンビニ店員、柚音の一日の始まり。
最終更新:2025-02-02 01:06:12
2231文字
会話率:33%
社内恋愛の上、結婚した私と則之だったが、則之の転勤で彼の実家に住む事となった。
その田舎の一軒家で、一人息子のおねしょの布団を干していると……
最終更新:2025-01-30 15:27:45
839文字
会話率:4%
同棲を解消して独りに戻った私は、出勤前にゴミ袋を提げて部屋を出た。
最終更新:2025-01-24 14:40:30
502文字
会話率:0%
扉の向こうは冬の朝 まだ日は昇らない灰色の街
凍てつく空気が突き刺さる
わずかに残る木々の葉には 白い霜が縁取られていて
落ちた枯葉が足元で 乾いた音を立てている
最終更新:2025-01-26 19:27:30
780文字
会話率:0%
白い息を吐きながら 今朝もいつものところでバスが来るのを待っている
今年初めての雪が 灰色の低い空から音もなく降りてくる
静かな水墨画のような冬の朝
最終更新:2025-01-19 21:12:56
1239文字
会話率:0%
冬の朝、冷え切った空気が部屋を包む中、主人公はゆっくりと目を覚ます。いつものように市場へ向かい、静かだった街が徐々に賑わいを取り戻していく様子を眺めながら、彼女の胸には日常の安心感と、外の世界への小さな冒険心が同時に芽生えていく。果物屋やパ
ン屋の香り豊かな市場を抜け、彼女は街外れの門へ足を進める。
門を抜けた先に広がるのは、まだ誰も踏み入れたことのないかのような森。その中で感じる五感の刺激――木漏れ日、風の音、苔の感触、鳥たちのさえずり――それら全てが彼女をわくわくさせる。この場所に潜む秘密とは?冒険と日常の間で揺れる彼女の一歩は、次第に未知の世界へと踏み込んでいく。
一見静かな日常の中に潜む、ほんの少しの冒険の予感。それが物語の始まりだった――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-22 07:00:00
7668文字
会話率:5%
大学がある日の朝早くに目を覚ました大学生の生態。
最終更新:2025-01-21 12:17:11
3812文字
会話率:0%
冬の朝、夫の咳が止まらなくなった。
そんなある日、リビングで拾ったガラスの粒。覚えのないもの。夫の浮気を疑い、そして夫を問い詰める。
「女の名前を教えて」
その冬の朝はクリスタルのように冷たかった。
エブリスタさんでも投稿です。お読
みいただければ幸いです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-19 16:06:33
4137文字
会話率:21%
冬の朝 厳しくなった寒さ 怠けたくなる心 ささやかな出来事 少し前向きな気持ちで 私と世界
キーワード:
最終更新:2025-01-16 13:02:41
1473文字
会話率:0%
これほどまでに静寂が深く、これほどまでに儚い恋はない
冬の静寂と朝の光が、失われた存在を照らし出す
白い雪原に浮かび上がる喪失と再生の物語。
冬の朝、通勤電車で出会った彼女は、一冊の哲学書『存在しないものの存在論』を手にしていた。やがて
本を通じて心を通わせた二人は、彼女の願いに導かれ、雪深い白森雪原を目指す。しかし、そこで待ち受けていたのは想像を超えた別れと、新たな問いだった――。
「冬」と「朝」が織り成す光と影の中で、人は失われた存在をどう受け入れ、生きていくのか。形而上学的な哲学の世界と、繊細な感情が交錯するこの物語を喪失と再生を見つめ直す全ての人に捧げる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-15 15:12:58
10060文字
会話率:20%
寒い冬の朝、東京のオフィス街のカフェでひとときを過ごしていた香織は、同じ会社で働く同期の新井恭介と再会する。大学時代の元彼であり、今は微妙な関係を保ちながら日々を過ごす二人。しかし、香織は恭介との間に未練や複雑な感情を抱えていた。
そんな
中、突然現れた見知らぬ男性が香織の心を掻き乱す。都会的で落ち着いた雰囲気を持つその男性に、香織は強く引かれる自分を感じるが、その理由が分からないまま不安定な気持ちを抱えることに。男性は香織たちの隣の席に座り、しばらく静かにカフェラテを楽しむが、その存在は香織にとって予期せぬ影響を与える。
過去と現在、複雑な心のうねりの中で香織は自分の気持ちと向き合うことになる。新たな出会いが、香織の心にどんな変化をもたらすのか。そして、恭介との関係はどうなるのか。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-01-14 22:48:17
2493文字
会話率:34%
寒い冬の朝は起きるのが辛いです。
最終更新:2025-01-04 21:49:08
718文字
会話率:13%