いつもと変わらない日常が一変するのをただの会社員である芽依はその身をもって知った。
世界が違った、価値観が違った、常識が違った、何もかもが違った。
意味がわからなかったが悲観はしなかった。
それはこの美しく清廉で、残酷でいておぞましい御伽噺
の世界の中でも慈しみ育む人外者達や異世界の人間が芽依を育て守ってくれるから。
お互いの常識や考えを擦り合わせ歩み寄り、等価交換を基盤とした世界の中で、優しさを育てて自分の居場所作りに励む。
全ては幸せな気持ちで大好きなお酒を飲む為であり、素敵な酒のつまみを開発する日々を送るためだ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-07 23:13:52
833626文字
会話率:45%
伯爵家の庶子であるルウィエラは生まれてから16年間、屋敷の離れに軟禁状態で禄な衣食住を与えられずに過ごしてきた。
無関心な伯爵当主に、無邪気で悪意のない義姉シェリルの非情な行い、寵愛を得ていた母親への憎悪をルウィエラに置き換えての伯
爵夫人からの躾という名の折檻を受け続けてきた。
10歳の時に受けさせられた魔力測定の結果により、ルウィエラは魔呪道具という腕輪をシェリルによって填められてしまう。
それは周りに感知されず魔力を奪うことができる禁忌の道具であった。
そんな中ルウィエラは母親が隠していた日記を読み、実は母親が拉致され監禁されていた事実を知り激昂する。
母娘への非道な仕打ちの数々に復讐するべくルウィエラは魔力を奪われ続けながらも日々研鑽を積んでいく。
それから数年後、一人の人ならざる者が現れ、人外者だけに感知できる伴侶や番などの魔力の絆の証『魔絆』の唯一を見つけた。ルウィエラの魔力を纏ったシェリルを魔絆の相手だと思い込んで。
そして機が熟し好機が訪れ、ルウィエラは自身の心の赴くままに復讐と魔絆を断つことを成し遂げようとする。
これはずっとひとりぼっちで表情も感情も動かなかったルウィエラが自分の力で足掻いたり這い上がって、沢山の人外者に出会い様々な愛され方で心を満たして幸せを掴んでいくお話。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-04 21:00:00
363462文字
会話率:35%
「私を君のペットにしてほしい」
「あなたはペットか飼い主かだと飼い主にあたる方だと思います」
「駄目……?」
「う、そんなしゅんとされても頷きません!」
けどなんだかんだ押し切られてしまい、家族(主)兼ペット(副)と共に歩んで行くことと
なったエフィーニアと人外達のお話。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-31 17:55:52
24114文字
会話率:54%
家族のような人たちを家ごと盗賊に焼かれたシホは、落葉を集めて焚火をしながら復讐計画を練っていた。そこへ通りかかった男が、「君の火には怒りの感情がこもっていて、心地よいね」と言う。シホは家を焼かれるまで神子をしていたので、男が人間ではないだろ
うと分かった。たぶん火の精だ。ホオリと名乗ったその男は、それからもちょくちょくやって来るようになる。そんなある日、近くの村が襲われて、神火の君と呼ばれる火の王が現れた。
盗賊に復讐したいと思っている神子と、その怒りの感情が気に入った火の精の話。
本編2話。番外編1話。小話3話。1月22日、番外編1話追加。
同人誌を作りました。本編2話と書き下ろし小話2話収録で、BOOTHでDL版を販売中。
https://torikaitai.booth.pm/
(一部、pixivにも掲載しています。)
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-12-29 06:00:00
40957文字
会話率:35%
詠み人のシキミは、カナメというきれいな鳥を飼っている。カナメは、白の羽毛に覆われた全身を白装束で包んで、鳥足で二足歩行する上に、お山の管理者もしているという不思議な生き物だ。ある日、カナメが耳輪をくれた。何の気なしに受け取ったが、カナメの友
人が言うには、これがなかなか深い意味をもつものだったらしい。その意味を知ったシキミは、大事な鳥からの可愛い意思表示に、飼い主としてお返しをしなければならないと思った。
きれいな鳥を捕まえた飼い主と、その飼い主を囲い込もうとしている鳥の話。
「飼い主編」本編4話、番外編4話。「伴侶編」本編2話。Twitter(@torikaitai_yo)で小ネタ。11月27日、番外編1つ追加。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-11-27 06:00:00
42377文字
会話率:40%
ネアは、歌乞いだ。
魔物を捕らえ契約し、一つの働きに対して、対価として命を削って一つの願い事を叶える。
しかし異世界に落とされ最弱の魔物と契約してしまったネアは、この世界での唯一の庇護者である第二王子からも婚約破棄を宣言されてしまう。
おま
けに、捕まえた魔物のディノは、その凄艶な美貌からは想像のつかない明らかに特殊な嗜好の持ち主だった。
ネアは決意した。
一刻も早く転職して、この厄介な薬の魔物と縁を切ろうと。
一人ぼっちだったネアが、一人ぼっちだった魔物の王様に出会い、ご主人様大好きな魔物やその他の人外者達と過ごすほのぼのな日常が主線軸です。
美しい世界の季節の祝祭に、おかしな生き物達、そして美味しいご飯と時々大惨事になる事件とお仕事の物語。
時々魔物は魔物らしく酷薄になり、時に純粋無垢に、強欲な人間に苛められてびゃっとなります。
時々主人公は狩りの女王になり世界を震撼させ、元王子様は常に胃痛。
※名前がサブタイトルのお話は特定の人物の幕間の物語になります。また、本編外には主人公以外の人物目線のお話もあります。本編を補填する幕間の要素が強くなり、本編とは時系列が前後しますことご容赦下さい折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-12-31 18:11:32
8161539文字
会話率:44%