真夜中。男はふらつく足取りで、一軒家に近づき、そっとドアを開けて中に入った。
廊下を進むたび床が軋み、その音に思わず身をこわばらせる。息を吸い、問題ないと自分に言い聞かせる。外から確認したとおり、この家には誰もいないようだった。
二階
へ上がり、開け放たれた扉を見つけると、彼はその部屋に入り、床に倒れ込んだ。
溜め込んだ絶望が音になり、深いため息となって漏れた。そのときだった。
「あっ」
彼は思わず飛び起きた。廊下から、誰かがこちらを覗いていたのだ。ほんの一瞬だったが、確かに人の顔だった。
折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2024-12-16 11:00:00
1097文字
会話率:25%
とある男がいた。彼はその道のプロであり、今いる場所もその仕事に関係する。
しかし、プロと言っても資格や検定もない。それで金を稼ぎ、食えているというだけに腕があることは確かだが運の要素が大きい。
ゆえに、ツキに見放されればそこまで。そし
て、いつまでもうまくはいかないものである。
「うおい! この!」
「ぐっ、クソッ!」
しまった、と思ったときには腕を捻られ、床に押さえつけられた。頬からフローリングの冷たさと絶望が体全体に染み渡っていく。
「この泥棒がぁ……」
「うぐ……」
そう、彼は泥棒。真夜中、入り易しと見た家に侵入したものの、金目の物を探すのに夢中で後ろから近づかれていたことに気がつかず、このザマであった。
謝ったところで見逃してはくれないだろう。まだ本腰入れて抵抗を試みてはいないが、今にも腕をへし折られかねない気迫を首筋にひしひしと感じる。この家主は武術の心得があるのかもしれない。彼はまだ警察に捕まったことがないだけに、これからのことを思うと体が震えた。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2024-03-30 10:30:00
3250文字
会話率:56%
ある夜。一隻の宇宙船が地球に着陸した。
それを目にしたのはたった一人。無理はない。ここはドがつくほどの田舎に加え、今は真夜中。たまたま寝付けず、散歩に出かけていたところに、というわけだ。
その彼はそれが宇宙船だとは思わなかった。大きな
黒い物体が空から林のほうへ降ってきたとだけ。巨大な鳥か隕石か。音もなくというのは変に思ったが、とにかく彼は駆け付けた。
そして、それが宇宙船だと知ると彼は驚いた。今さらながら恐怖がこみ上げてきたがドアらしきものが開いているとわかると、好奇心を抑えられなかった。
その場、木の陰でしばらく様子を窺い、宇宙人が出てこないとみると彼は大胆にも宇宙船の中へ乗り込んだのだ。
中は暗く、天井は低かった。通路と呼ぶには短く、すぐに操縦室らしきところへ出た。外観からしてそう大きくないとは思っていたのでなんら不思議に思わなかったが、そこに足を踏み入れるや否やパッと明かりがついたことには驚き、腰が退いた。そして喋りかけられるとその腰は低く、果ては尻餅をついた。
『こんばんは。あ、どうかお逃げにならないで……』折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-01 11:00:00
2674文字
会話率:74%
東北地方のとある山の上にある秘湯の宿。
真夜中の露天風呂で出会った青年は、ここは彼が言葉で作り上げた世界だと言った…。
短編です。
この作品は「カクヨム」「NOVEL DAYS」でも公開しています。
最終更新:2024-12-15 14:00:00
7823文字
会話率:39%
いくら、お腹が空いていても我慢してください。
パンケーキ──、ホットケーキは真夜中の魅惑。
最終更新:2024-12-12 00:11:18
200文字
会話率:0%
真夜中にバイクに乗っていたら囲まれました。
決してーー、仲間入りしたくはありませんでした。
最終更新:2023-02-10 23:44:13
200文字
会話率:100%
さまよっていた時の日記
最終更新:2024-12-12 00:01:18
815文字
会話率:0%
真夜中の公園にて、死にたい男と死にたい女が、奇跡の出会いを果たす。
最終更新:2022-12-03 14:14:32
4775文字
会話率:76%
悲しいこと忘れよう、真夜中のわがまま
キーワード:
最終更新:2024-12-01 20:45:32
314文字
会話率:0%
真夜中は魔法の言葉、目覚めたときの思い
キーワード:
最終更新:2024-07-04 08:01:01
365文字
会話率:13%
恋は特別なものでなく、真夜中に出かけて
キーワード:
最終更新:2024-06-16 09:53:53
440文字
会話率:0%
夢と現の境界で、目が覚める瞬間。
闇の中で目を凝らしても、状況さえ拾い集められない朦朧とした感覚。
具合が悪い日にふと目覚める夜中の静けさ。
押し潰されそうなあの不安感は、何度経験してもどうしても慣れない。
最終更新:2024-11-26 23:38:33
351文字
会話率:0%
真夜中の 12 時の鐘が鳴ると、私はまたあの世界に呼び出されてしまう。
最終更新:2024-11-24 01:08:14
20216文字
会話率:11%
真夜中、外を出歩くのはあまりよいことではない。
変質者がいるかも知れないし、酔っ払ったおっさんに絡まれるかもしれない。
口裂け女とかに出会っても不思議ではない。
では、そんなときにどのように対処すべきなのか、、
最終更新:2024-11-19 23:02:24
1241文字
会話率:27%
ニホン国のとある少数政党の党員らが、真夜中に党の事務所に、党首のSNSでの暴言炎上対策といわれ集められてたが…
キーワード:
最終更新:2024-11-14 00:17:42
2507文字
会話率:36%
ウイルスの封じ込めに失敗続きのとある国のトップら。子供たちでさえ夏休みをとれない異常事態の中、夏休みをとりたいと希望する政府高官たちに国民や野党は非難の目をむけていた。それでも強行的に夏休みにでかけようと総理達は真夜中に首都から脱出しようと
したのだが…折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-19 19:52:51
4257文字
会話率:58%
水道民営化事業のモデル都市となったジコウイイナリ町。高すぎる水道料と杜撰な設備管理に町民は隣村のジキュージソク村に引っ越してしまう。逃げ出した町民を強引に連れ戻すべく、悪徳民間水道会社社長でアトウダ副総理の親戚であるヨシヨシダとジコウイイナ
リ町町長でタニタニダの甥であるタニゾコダは隣村の水源地を破壊しようと真夜中に山に入るのだが、そこにはイターイお仕置きがまっていた…。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-11-28 20:16:48
8575文字
会話率:45%
真夜中のつぶやきです。
キーワード:
最終更新:2024-11-13 09:00:00
789文字
会話率:0%
木崎は大学に入って澄田樹と知り合った。澄田は自分を『ブラックグー』だと言い、死んだ後その体から抜け出して別の生物に乗り移るのだと話した。澄田の腕の傷を見た木崎はそれを妄想だと考えていたが、ある夜「木崎の体に入りたい」と澄田に請われる。木崎は
逃げ帰ったが、澄田の訃報を耳にしたのはその二週間後だった。
■1955年黒い沼の出現から始まる異界寄生生物の侵食を8千字以下で書く短編ホラー【それ】シリーズ#4
※※この作品はCC BY-NC 4.0ライセンスで提供されています。このライセンスのコピーをご覧になるには、https://creativecommons.org/licenses/by-nc/4.0/ にアクセスしてください。
※星空文庫、エブリスタ、noteにも公開折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2024-11-12 16:42:38
7758文字
会話率:36%
呼びかけた声は音にならずに言葉になって届くものかも知れないと、ふと想いたった真夜中の時間。
キーワード:
最終更新:2024-11-08 00:20:16
476文字
会話率:0%
真夜中にとらえた物質。
最終更新:2024-02-26 01:41:54
499文字
会話率:0%
真夜中のフラッシュバック
最終更新:2023-09-24 02:40:21
448文字
会話率:0%
寂しくて、会いたくて、会いたくない人がいる。
その夜、突然、彼女の部屋に密かに思いを寄せる青年が現れた。
真夜中の魔物は、その力を使って会いたい人に会わせてくれるという。絵本の話だが、時緒はそんな真夜中の魔物の力を欲していた。
時緒には、
片思いをしている人がいる、月那という青年だ。だが、彼が女性と並んで歩く姿を見てしまい、時緒はすっかり落ち込んでいた。
そんな彼女の部屋のベッドに、突然、その月那が現れた。この非現実的な出来事に、彼が言うに、これは真夜中の魔物の仕業だという。
時緒は、信じられない状況の中、それでも月那のような彼に心を許し、夢の中ならばと、落ち込んでいる理由を話し始める。
そして、目の前の月那にも、時緒に対する秘めた思いがあった。
人と妖、二十年前の思い出。
恋する二人の、片想いのお話です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-07 19:31:59
14057文字
会話率:42%
仲良しの男子高校生グループの少年達が、七不思議の真相を確かめるために夜の学校に全裸で肝試しに行くお話です。
登場予定の怪異は「魔の13階段」・「動き回る人体模型」・「鏡の中の少年」・「花子さん」・「プールの少年」、後は「真夜中に演奏するピア
ノ」を数行ぐらいで解決させてからオリジナルの7つ目の怪談の話をしようと思っております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-05 19:49:18
36585文字
会話率:44%
個人的ブログみたいなもんです。
不定期アップ。
最終更新:2024-10-20 00:52:17
9557文字
会話率:7%
真夜中の病院、今日搬送された患者の病室にて。
最終更新:2024-10-09 04:00:09
262文字
会話率:45%
訳アリ物件、イノウエマンション303号室で、毎夜、聴こえる謎の話し声、嬌声の真相を確かめために、猪上 健一と恋人の美咲は、監視カメラで303号室で真夜中の303号室を監視するが、カメラが映し出したのは住民、やまだ大和とこの世と思えぬ○の宴の
様子だった。
妖怪や・幽霊の美少女、美女の幽霊ハーレムの様子を小説にしてみました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-25 19:00:00
3605文字
会話率:30%
勇者を製造する学校という名目の監獄、『勇者学校』より脱走した主人公メノウ。脱出した真夜中、彼を捉えたものに勲章を与えるとされ勇者学校の同級生がメノウを襲うも彼の強さに返り討ちにあう。孤軍奮闘の末、致命傷を負い森へ逃げ隠れた先でメグラナと出会
う。彼女との出会いがメノウの運命を変える。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-21 23:25:41
5725文字
会話率:47%
きょうも眠れずにぎたーを弾いている
最終更新:2024-09-08 21:52:42
846文字
会話率:8%
真夜中、灯火、暗がりに。
キーワード:
最終更新:2024-09-08 21:22:58
431文字
会話率:0%