君の涙、冷たい風、新しいこと
最終更新:2021-10-14 19:08:42
278文字
会話率:0%
人々は秋に何を思い出すのだろうか
私の場合は…
最終更新:2021-10-01 18:19:49
299文字
会話率:0%
『詩の、翻訳ですか?』――私は驚いてしまった。彼の瞳が寂しそうに揺らいだ。緊張したようにテーブルのグラスを掴む手は、震えている。私の前にも何件か巡って、ことごとく断られてきたらしい。
『そう。方々を回って頼んでるんだ。もう、うちの国はおしま
いだからさ、せめて文化だけでも残したくて。ほら、忘れ去られるのって、寂しいし、怖いじゃん』彼の故郷では内戦が相次ぎ、民族ごとに独立運動が行われていた。来年にでも、地図から名前が消えていてもおかしくない。
『国の英雄でね、すっごく強くて、優しい人がいたんだ。馬の名手で、領土を山脈の方まで広げたり、身寄りのない人を引き取る施設を作ったり。で、これはその奥さんたち(彼の国は一夫多妻制なのだ)が書いた詩』私がメモまで用意して熱心に聞いているからか、彼は嬉しそうに話していた。
彼の話は、日が暮れても終わらなかった。その英雄の生い立ちや冒険譚を、妻たちとの出会いを、そしてその業績にどんなに国が救われているかも。窓辺から冷たい風が吹きつけるまで、彼は我を忘れたように語りつづけた。その硬そうな額には、汗が滲んでいる。「やってしまった」とでも言うような顔をしていた。
『あの、ごめん、遅くまで。失礼します。また、後日にでも電話で返事をもらえれば』
『お受けしますよ』
『……え?』
『この翻訳の話、お受けします。私でよければ』
驚きのあまり彼の細い目が真ん丸に見開かれるのが面白くて、くすくすと笑ってしまった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-18 22:22:58
7433文字
会話率:0%
雪が舞っていた。
シンシンと、冷たい風が吹く灰色の空の下で。
キーワード:
最終更新:2021-05-14 08:51:11
5915文字
会話率:37%
冷たい風が吹き、冬の色が濃くなりだした。ある一家のなんて事のない一日は、暖かく過ぎていく…。
最終更新:2020-12-19 21:52:44
10127文字
会話率:46%
気ままな彼女は今夜も様々な男の元を渡り歩く。冷たい風に温かなミルクの味を思い出した彼女は、ある男の家へと足を向けるのだった。
最終更新:2020-12-12 00:00:00
998文字
会話率:49%
ある寒い日に落ち着きのない男がいた。癖で爪を噛むせいで左手の爪は軒並みボロボロだった。酷い猫背で冷たい風から逃れるように喫茶店に入った。落ち着いた雰囲気の内装だったが、男の精神を癒すには至らなかった。いつになったら彼は落ち着きを取り戻せるの
だろうか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-10-09 19:16:39
862文字
会話率:14%
冬の気配が濃くなってきた高校の放課後、『俺』は文化祭実行委員の活動でクラスの女子と居残りをしていた。
下校時刻が迫る頃にようやく作業が終わって帰り支度をしていると、仲が良さそうな男女一組の生徒たちが話している姿を、施錠した窓越しに目撃
する。
「『幼馴染み』って、結局どんな関係なんだろうな……?」
ふと思い浮かぶのは、とある夏の日にあった出来事から意識するようになった『幼馴染み』のこと。
……単なる腐れ縁のはずだったのに、どうしてこんなに悩まされなきゃいけないんだ?
心にもやもやを抱えたまま、冷たい風にさらされた体をカイロで温めながら帰ろうとしたとき……『俺』は気づいたんだ。
今も目にしている楽しそうな二人の片割れが、「先に帰る」と言ったはずの、『俺』の『幼馴染み』だったことを――
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-07-21 18:00:00
12307文字
会話率:33%
また冷たい風だ。北の町では雪らしい。いつまでもこうして、あなたを待っていても、何も始まらないことぐらい知っている。知っているのは、そのことだけ。この心の寒い春と、世界の咳こみは、人の知らないことでできているものだから。
最終更新:2020-03-15 00:40:22
309文字
会話率:0%
冷たい風がないと、思索を上手く生きられないよ。
今朝、初めから太陽の風が吹いていた。おばあさん、熱中症、気をつけてね。
最終更新:2019-07-08 00:12:55
384文字
会話率:0%
ーーごめんなさい、お家には帰れません。
ある日、母から届いた届いた手紙に全俺が涙したーー
この春、我が懐に吹きすさぶ冷たい風。
未来を失った俺はその日……天使に出会った。
16年に一度の一大スペクタクル。
今ここに開幕。
……して、
すぐに閉幕。(短編)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-02-28 21:02:14
4291文字
会話率:37%
懐かしい歌が胸に沁みる。
遠い昔に交わした約束を。
それは二度と叶うとは思っていない約束。
冷たい風が頬に触れるなか、それでも待ってしまう。
きっと来てくれるなんて諦めながらも……
remember me
最終更新:2019-12-28 22:19:44
592文字
会話率:0%
忘年会が終わって駅へ
途中の公園にあった女子トイレで・・
最終更新:2019-12-15 18:47:42
664文字
会話率:16%
800以内の短編小説製作チャレンジとして製作した作品です。
~冒頭~
1人の男が壁に寄り掛かっている。
下を向く姿はどこか落ち着いていた。
焦りも見せない彼の後ろを1台の車が通る。
感じるのは冷たい風だろうか。
交差する足と腕はびくと
もしない。
季節外れだ。
きっと心配になる人はそう思うのだろう。
そろそろだろうか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-10-19 15:03:07
748文字
会話率:23%
公園のベンチに腰掛けた
街頭が影が揺れる
冷たい風に吹かれて夏の暑さを忘れる
もう九時なのにまだ少し明るい
夏の日が伸びる
うっすら浮かぶ星を目を凝らして眺めてる
最終更新:2019-06-07 03:00:00
228文字
会話率:0%
冷たい風頬に刺さる日、僕らは橋の下で座る。
雨が上がって濡れた草木、
夜に眩しく光っていた。
湿った匂いが僕らを縛り付ける。
最終更新:2019-05-15 03:00:00
354文字
会話率:0%
新入生が落とし物を拾ってくれた先輩に5分間位だけ恋をする話。
最終更新:2019-04-09 00:03:18
347文字
会話率:13%
今の季節の通勤の時…
最終更新:2019-03-02 00:25:22
207文字
会話率:0%
・
幼い頃、周りの大人達からよく言われたことが脳に蘇る。
『貴女は側室なんかじゃない、正妻になって、この国を救うのよ』
『王女となる者がそんなことをするんじゃない』
『あの王国の王女はお嬢様以外に考えられませんね』
『も
うお前しか頼みがいないのだ』
泥遊びも、交流も、自分の国から出ることも許されなかった。外は危険だからと焦った顔をした門番が必死になって止めていた。
全ては娘が可愛いから、ではない。全ては国を維持するため。皆、私が大きな王国の王女になれば……と思っているから。
「なんてなれる訳ねえっつーの!! 頭よすぎて頭ぶっ壊れてんじゃないの!?」
「リスア様落ち着いて下さい」
「落ち着ける訳ないでしょ! この可愛い可愛いお嬢様の首が空の彼方へ飛ぼうとしてるのよ!?」
「か、帰らなければいいんですよ! 人生死ななきゃ何とかなりますって」
それが死にかけてるんだよこの馬鹿。とまでは言わなかった。なぜなら唯一の理解者兼味方だから。孤立は嫌だね。
さっきまで謎の自信を持っていた私だったが、呆気なく違う国の姫様が選ばれた。
その子は可愛らしい仕草で、ほんのりと赤く染まった頬を隠した。あれが女子という生き物か、初めて見たわ。
「――っじゃなくて!! さっさと何か打開策考えてよこの馬鹿! 私は私自身が可愛過ぎて仕方ないの!」
「自分勝手過ぎますリスア様。……あ、そうだ」
「何? いいこと? まあ、君はいざという時は冴える人だからね……」
「首洗わなくて大丈夫ですか」
生まれ変わったらコイツの細胞になって暴れ回って何か困らせてやろうか。
でもやっぱり命が恋しい。すっかり誰もいなくなった大広場に冷たい風が走る、でも帰る気にはなれない。
もう国には伝わっているだろう、誰も私のことを必要としなくなった。今の私の価値はそこに転がる紙くず以下と言ってもいい。
「……やっぱり、寒いから帰ろう。首切られる時ってどんなのか調べておいて」
「急にそんなになられたら、私の方が悲しくなるではありませんか」
「切られるにしても、きっと一時間は猶予がある。だから首を切られても痛くない方法を調べておいてね」
「そんなの脳の痛覚神経の有無を判断するくらい難しいですよ……」
首飛ぶ系悪女とか笑えないから。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-02-17 21:55:45
21319文字
会話率:59%
早朝に家を出てもまだ日が昇っていないのか、あたりは薄暗い。
大量に着重ねた服の上に、さらにコートとマフラーに手袋まで身につけて自転車のサドルに跨った。
ズボンの下にタイツまで履いているというのに、冷え切った自転車に触れたお尻が冷たい。
そして寒空の下、冷たい風を切って青年は今日も走り出した。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-12-18 00:18:25
1030文字
会話率:74%
秋の紅葉と僕の彼女は幽霊。
僕は一人で、紅葉を見に行く事にした、、、!
秋の紅葉は、キレイで見ごたえがあるからだ、、、!!!
僕は、休日になると外に出ていろんなところに行き、写真を撮りまくる!
僕の趣味は、写真と季節の食べ物が好きだから
。
ぽかぽかとした日差しと少し冷たい風、レンズ越しから見える景色。
美味しい食べ物、僕の気分も上がる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-11-05 03:00:00
2237文字
会話率:55%
こんばんは。冷たい風が辛いです。今日は私の見た夢をホラーっぽくしてみました。全然怖くないです笑。安心してください!
最終更新:2018-10-20 19:03:32
395文字
会話率:0%