「──事故や人死になど、なんらかの心理的瑕疵のある物件は、物件説明の義務が生じます。それがどんなに伝えずらい内容であっても、必ず告知事項として重要事項説明書に記載しなければなりません」
事故・特殊物件を専門に斡旋する不動産屋、散骨院シズ
マ。
彼は事故物件を訪れ、そこにいる霊たちを成仏に導くことを生業としていた。
「しかし、事件があった後、その物件に誰かが入居し、一定期間住んだ後、退去したとします。その場合、その次に住む入居者には、告知義務が発生しないのです」
霊感体質のせいで就職難民に陥っていた幸村梓は、ひょんなことから散骨院に出会い、彼の営む不動産会社に就職することを勧められる。
「君にやってもらいたい仕事は、その『告知義務のある入居者』になってもらうこと──つまり、事故や事件があった直後の物件に、一定期間住んでもらうことです」
『うわさ』程度には聞いたことがあった。
そういったヤバい仕事があるということを。
が、それよりも気になるところがあった。
「それでは早速、中へどうぞ……クク」
死体のように真っ白な顔。十徹したかのような濃い隈。
それでいて目元だけは異様にギラギラとしていて、口元にはニヤニヤとした薄ら笑いが張り付いている──。
散骨院シズマの、怪しすぎるヴィジュだ。
(この人、オバケよりオバケなんだけどっ!!)
就職面接で失敗し続けた女子大生と、失敗しかしない不動産屋の、ハートウォーミングホラーコメディ!!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-13 18:10:00
43418文字
会話率:38%
守れば守られます。守らなければ守られません。
※この作品は「エブリスタ」にも掲載しています。
最終更新:2024-07-11 22:36:37
6389文字
会話率:28%
第1話 宵待草
不動産屋を始めたばかりの男が街はずれの宵待草という喫茶店兼スナックで遭遇する心温まる話。
第2話 もう1人の俺
俺はお茶の葉のセールスをしている。いつも朝8時に朝食を摂る。この日食卓に着くと妻が、30分前に食事を終わって
出勤したという。9時に会社に入ると30分前に出勤して営業に出たという。もう1人の俺がいる。
第3話 ブテ
隣のおばさんが顔の醜い生まれたばかりの猫をくれた。ブタと名付けたら母ちゃんからいくら何でもかわいそうという。僕は妥協してブテと命名した。この猫、賢い猫に成長していった。
第4話 哀れな男
仕事にまじめな男が建売を買った。それまでは2間だけの借家住まい。家族は妻と2人の子供。借家住まいの時は家族が肩を寄せ合ってん生きてきた。建売を買ってから家族の絆がバラバラになった。
第5話 ゴンタ
選挙事務所開きの日、ゴンタはよそ行きの服で出かける。この日ばかりはゴンちゃんと呼んでくれる。酒や寿司がふるまわれる。いつもはゴンと呼び捨てにされて馬鹿にされるがこの日は1人の男として扱われる。
第6話 とも子
引退した男がある喫茶店で若いウエイトレスに恋をする。彼女とも子という。美人でありながら、いつもニコニコとしている。半年間毎日喫茶店通いする。老いらくの恋の物語。
第7話 夫婦
25歳の時熱烈な恋愛で結婚した夫婦。10年後結婚生活が破綻する。夫は作家志望だが本は一向に売れない。小説を書くしか能がない夫に結婚当時は必死で支えてきた妻の疲れ切った表情で離婚を迫る。
第8話 景品荒し
建売の展示会の日1組の親子の客が来た。建売を買いたいという話。営業マンは必死な思いで接客に勤める。多めの景品を配る。アンケートに名前や住所などを書いてもらう。名前は嘘であった。
折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2024-06-03 09:12:30
20373文字
会話率:15%
正林堂
本業は印鑑屋、安い物件ならどんな土地でも購入することで有名。手に入れた土地はめったな事にでは手離さない。おかげで後を継いだ人はその土地の処分に苦労する。
桑山建設
知多半島でも大手の建売業者。人を人とは思わないところがあり、不動産仲
間からの嫌われ者。バブル時期にはしこたま儲けたが、バブル崩壊後多額の借金で苦しむ事になる。贅沢な暮らしの結果糖尿病の悪化で眼が見えなくなり、療養生活を送ることになる。
大筒不動産
彼は不動産よりも政治活動に熱心だった。革新系市長の右腕として幅を利かしていた。弁が立つし言う事は理路整然としていた。しかし不動産の取引には色々な問題を引き起こしていた。不動産屋仲間とのトラブルも多発していた。業者仲間の嫌われ者だった。
岩本不動産
常滑の不動産屋でも古参に属する。腰が低いし、相手が誰であろうとも、慇懃に接する。業者仲間の評判も良い。2人の息子は一人は代書屋、一人は測量士と立派に育っている。孫にも恵まれ、事実上仕事はしていない。年金が入るし子供達から小遣いももらえる。結構な身分だが、数年前に不動産詐欺にあっている。
大同不動産
本業は雑貨屋。バブル時期、不動産で儲けたが、その後のバブル崩壊時に儲けた金をすべて吐き出しその上借金を背負うことになった。彼もまた常滑不動産組合の古参に属する。宴会が好きでカラオケは玄人はだしである。宴会で誰彼なしに抱きついたりするので、女性会員から嫌われている。
山下不動産
山下不動産は女である。50歳の時に不動産の世界に入って今70歳。女だてらにという言葉があるが、建売用地を仕入れるとき、男顔負けの値渉をする。主人の山下氏は常滑でも有数の大地主である。夫婦仲も良く1年に一回夫婦そろって海外旅行もする。主人の趣味は写真を撮る事、山下不動産の趣味はプラモデル作成。
犬飼建設
彼は大工上り。仕事より名誉職が大好きで、不動産組合の副支部長もかって出る。字会やそのほか区長などもやっている。バブル時期、他の不動産屋の例にもれず大きく儲けた。バブル崩壊ご売れない土地を抱えて四苦八苦することになる。多くの名誉職を手にすることで、人より偉くなったと思い込む。その傲慢さが嫌われる原因となる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-02-05 09:08:28
62222文字
会話率:10%
とある家の女主人(実は幽霊)から学校の怪談話をきく。
その話は私(聴き手)も聞いて知っている内容である。常滑の現西小学校が舞台である。
昭和26年頃、当時町立小学校は将来の児童増加を見込んで隣地の敷地の収用を計画していた。隣地には女主人と
娘(古田早苗と雪子)が住んでいたが、放火によって焼死。土地は町が収容して校舎を建設。その2~3年後から校舎やトイレに母と娘の幽霊が出る。そして夏休みの前日に2人の幽霊が出現する。その事で校舎は焼かれ、建替えられたと言う話だが、女主人はこの話は嘘で、真実の話をする。
真実の話は大正10年に、小学校の東側の丘陵地帯に住んでいた女主人の土地を、尋常小学校の用地として水野源左衛門という地面師が、町の要請を受けて収用に乗り出す事にはじまる。
古田早苗は頑なに売る事を拒む。その為水野源左衛門の親子2人への虐めが始まる。小学校で雪子が虐めに遭う。古田早苗から職を取り上げる。食料の買い出しにも邪魔する。ついには2人を亡き者にしようと放火して、焼死させる。古田早苗は怨霊となって自分が住んでいた土地に建った学校に幽霊となって出現する。
この真実を世に知らしめて欲しいと言って2人の幽霊が消える。
その後私は、雪子を小学校で虐めた人に出会う。平成22年、彼は老齢だが、雪子を虐めた事で、怨霊に悩まされていた。ここで彼から学校の怪談話の真実が隠され、嘘の話がいかにして巷に流布したかが語られる。
その後、私の叔母の看病や死、知り合いの不動産屋さんの死亡を通じて、2人の幽霊が私にしてほしかったことを理解する。
私は真実の話を小説に書く。2人の霊が夢枕に現れて、天界に行けましたと笑顔で答える。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-01-05 08:50:38
47771文字
会話率:6%
いらっしゃいませ。こちら『妄想不動産屋』です。
キーワード:
最終更新:2024-05-17 23:59:41
2853文字
会話率:100%
20年ぶりに再会した幼馴染の元カレは不動産屋だった。チョコを食べると脳が活性化されアイディアが浮かぶ主人公(コト)が不動産で社会問題を解決していく。そして大人になった二人の恋のやり直しはできるのか?
シングルマザーの疲弊、幼児虐待、老人の孤
立、街の活性化などを一度に解決する不動産とは?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-17 17:11:46
31535文字
会話率:66%
世界中にある、ありとあらゆる『ダンジョン』
それらは人々や魔物に様々な形で利用されていた。
中には、ダンジョンの権利を販売する商売も!
自分の住みたいダンジョンを探し求める、謎の旅人の主人公は
不動産屋と共に
世界のあらゆるダンジョン
を見て回ることに…!?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-14 16:55:39
2506文字
会話率:33%
おしるこ好きな不動産屋のはなし
キーワード:
最終更新:2024-05-11 21:53:01
1384文字
会話率:0%
どうしても一戸建てに住みたい若夫婦に、不動産屋は格安の事故物件を進める。
その家には、オプションとして、座敷わらしが1人ついていたのだ。
最終更新:2024-05-11 11:30:26
1861文字
会話率:34%
とある地方都市の中心地の不動産屋さん『街中不動産』に勤める主人公の新田が経験した、笑いや涙に溢れた日常を、少しだけご紹介いたします。
最終更新:2024-04-25 23:23:16
1385文字
会話率:55%
東の都に越してきたジローは、不動産屋に案内されて売り物件であるいくつかの小さな城を巡る。
愛する女性のため、あるものをずっと探しているのだが――
最終更新:2024-04-03 07:20:00
2895文字
会話率:42%
落語風、SFファンタジーはいかがですか?
こちら辺境惑星の不動産屋、ニコラス不動産でございます! 三つ目族のわたくしにかかれば、どんなご要望にも、ご満足いただける物件をご紹介できますよ!
最終更新:2024-03-07 00:35:14
3972文字
会話率:0%
僕(ぼく)は魔界のプリンス、そして女子さ。彼女(こいびと)と住むお城を買いに不動産屋に来たよ。大きな買い物だから向こうの方が緊張してて、庶民って大変だね……
『住宅の内見』というお題で書いています。
カクヨムに投稿しています→https
://kakuyomu.jp/works/16818093073093471341折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-05 12:03:08
800文字
会話率:60%
美根我は、不動産屋の中で、鬘の男と荒唐無稽の話をするのだが…。
最終更新:2024-01-11 03:00:00
5995文字
会話率:0%
クソな会社を退職し、第二の人生のための場を探しに不動産屋を訪れた俺は……温泉が出る場を紹介され、温泉宿を運営してはどうかと言われ即買いした。だがその場は、なんと塩水がある場で!? でもって騙されたと知ったのは、友人や元同僚にこの場の事を知
らせた後の事。そして騙されたと知られたくない俺は、その場を大改造する事に決めて――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-16 21:00:00
1000文字
会話率:8%
僕は職場での将来を悲観していた。
一般の企業の制度では収入を増やすことは難しいと思い独立を考えていたところ、不動産屋である物件に目を奪われた。
「売ダンジョン」
ここが運命の岐路となり、ダンジョン運営を行うことになる。
ダンジョンマスターと
して成功するのか、それとも探索者に討ち取られてしまうのか…折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-21 19:13:37
5990文字
会話率:45%
大学へ合格し下宿先を探す主人公剣ホミカ。彼女は胡散臭い不動産屋にとあるアパート『前田荘』を紹介される。常識を超えた低家賃に喜ぶホミカだったが、その住人は少々変わった面々で……。そんな前田荘での出来事を覗いてみませんか?
キーワード:
最終更新:2023-10-28 23:35:32
103662文字
会話率:47%
引っ越しをしようと不動産屋に行くと、「訳あり物件」を紹介された。
けど、南向きだし内装も綺麗だ。
しかも訳ありと言っても、事故物件ではないらしい。
霊感なんてないし、借りちゃおっかな……。
カクヨムにも掲載しています。
最終更新:2023-10-25 21:56:35
2031文字
会話率:26%
俺。柏木。27歳。
リストラされマンション1棟買い上げでの独身寮だったので、急遽住む場所が必要になった。
2か月後にリフォーム会社が入り、通常のマンションとして売りに出される。
まあ、2カ月の猶予はもらったが、早いうちに決めないとな。
今の
ゴールデンウィーク過ぎは、不動産の賃貸契約も引っ越し業者も値段が落ち着いているという。
そんな中で、ネットや、道すがらの不動産屋の賃貸物件を探す中、奇妙な物件を見つけた。
1LDKで管理費込みで15,000円。
ナニカあったでしょう?
はいありました。マッチョの幽霊が出るそうです。
マッチョですか?
なぜかな。真面目に話を聞いているのに、口元が笑う。
さて、どうしようかな?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-10-20 21:36:47
22022文字
会話率:37%
独り暮らしをはじめるため、賃貸物件の見学にやってきた青年は、一人の不動産屋と運命的な出会いをするのであった。
最終更新:2023-10-17 22:25:28
1833文字
会話率:53%
沖縄出身の内間智明は、勤務している会社の転勤で本社に戻ることになった。
智明には四年間交際して、結婚を約束している恋人の黒岩碧がいる。本社勤務に戻るのをきっかけに、二人は横浜にある碧の部屋で一緒に生活をする予定にしていた。だが、智明が大
阪から戻る予定の前日に、あるトラブルから同居する計画が頓挫した。
東京で住む場所が無くなった智明は、新小岩のビジネスホテルの近くにある不動産屋で、シェアハウスのような部屋を紹介される。人一倍の人見知りだが、大型家具や家電製品等の設備が充実していて、家賃も破格だったので、智明は契約をして入居することにした。
〈シンビオシス〉という名のハウスには、訳あり風で個性的な住人が入居していた。週末ごとにどこかに帰る元一流企業のお偉いさん。容姿端麗だがLGBTだという女性公認会計士。自活している高校生。バンド活動をしていて、デビューを目指している居酒屋の店員。風采の上がらないバツイチの中年男性。
当初は入居者たちと距離を置いて接しようと考えていたが、ハウスの中で過ごすうちに、入居者たちの肩肘を張らない接し方に、自然な感じで居場所を見つけていた。
そんなある日、会社の仲間と飲んだ帰りに碧と電車の中で再会した。だが、三か月ぶりに会った碧に、智明は気持ちとは裏腹に、冷たい対応をしてしまい、後悔をする。
年末年始のある日、〈シンビオシス〉に新しい入居者が引っ越してきた。実家に帰らず、寝正月を決め込んでいた智明は、新しい入居者を共用のリビングで見つけ、挨拶をしようと恐る恐る近付いて、後姿の女性に声をかけると、その女性は碧だった。
驚く智明に対して碧は動じることなく、〈シンビオシス〉を探しだして、引っ越してきたと語った。
そんな健気な碧の気持ちに智明も応えるように、再び付き合いをして欲しいと告げ、二人は部屋は別々だが、他の住人と共に生活を始める。
引っ込み思案で人見知りだた智明は、〈シンビオシス〉での生活を通じて、人との交流の仕方が変っていくのが実感できるようになっていた。
今までは人との付き合い方、コミュニケーションの取り方を難しく考えていた。相手の懐に深く入
何の取り柄もない今の自分と、損得抜きに付き合ってくれているのは誰なのか。肉親以外で、常に近くにいてくれ、いつも深い愛情を包隠さずに表現してくれているのは誰なのか……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-09-29 16:00:00
129720文字
会話率:45%