真夜中に突然、ラジオから聞こえてくる不思議な雑踏――。
その出どころが戦争中の「防圧放送」の電波帯とまったく同じだということを掴んだ真樹啓介と坂東医師。ところが、その奇妙な放送が世間の耳目を集めるうち、さらに奇妙なうわさが付いて回るよう
になってくる。
それは、終戦間際の空襲で半壊になった防圧放送の送信所で、一人寂しく係員の少女の幽霊が彷徨っているというものだった。案の定、ある夜の放送から、淋しげな少女の声が乗るようになって……!
あの夏、いったい何が起きていたのか。真樹啓介と坂東医師は、一路送信所跡を目指す――。
(この作品は「夏のホラー2024」参加作品です)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-25 00:00:00
15566文字
会話率:49%
心と気持ち癒しませんか?スローライフはやりたいことをすればいいだけ!
忙しい現代社会で心が疲れてしまった青年・真央(まお)。ある日、不思議な星が地球に降り注ぎ、その光に包まれた真央は見知らぬ世界に転移してしまう。そこは魔法と自然が調和した
「星降る森」という場所だった。
この森では、人々は急ぐことを知らず、すべての暮らしがゆったりとしたリズムで進む。時間は魔法で調整され、植物たちは会話の相手になる。真央はこの新しい環境で、一人のキノコの妖精・シエリに出会う。彼女は森の知恵を司る存在で、真央にスローライフの魅力を教えながら、自分自身のペースで幸せを探す方法を見つけてもらおうとする。
ストーリーは、真央が森での日々を通じて自分の価値観を再構築し、森の危機にも協力する形で展開する。森の魔法を研究する中、彼は現代から持ち込んだ知識を活用し、森のコミュニティに新たな選択肢を与える。最終的には、現代に戻るか、この異世界での暮らしを続けるか、重要な選択を迫られる…が彼は?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-24 06:00:00
101805文字
会話率:13%
「――あの、これ、ほんとに便利屋の仕事ですか?」
気がつくと俺、タクヤ(25歳・元フリーター)は異世界にいた。理由は不明、説明もなし、いきなり「転移先はこちらでーす」と放り出されて目が覚めたら、中世ファンタジーっぽい町の雑踏の中だった。
剣と魔法が飛び交い、モンスターがうろつく異世界。だが、俺が得たスキルは《万能補助(サポート)》なる、なんとも地味な能力だった。
攻撃? できません。
回復? ちょっとなら。
防御? 相手次第。
「え、じゃあ何ができるんだよ」と突っ込みたくなる俺に言い渡されたのは、ギルドの雑用係――つまり便利屋という職業だった。
魔導具の誤作動を止めたり、泣き叫ぶ銅像を黙らせたり、空を飛ぶ猫を捕まえたり……なんだこの仕事は。
そんな理不尽と戦いながらも、俺は出会っていく。
真面目で不器用な剣士リアナ。王国の出身で、しょーもない依頼に付き合いながらも、世界の行く末に一番敏感な奴。
毒舌ハーフエルフの魔導士フェリス。無表情なのに、意外と面倒見が良い。時々本気で怖い。
暴れん坊な鍛冶屋のドワーフバルド。誰よりもうるさくて、誰よりも仲間思い。
この3人と一緒に、俺は便利屋を続けることになる。
……だが、ただのコメディで済む話じゃなかった。
この世界、どうもおかしいのだ。
あるはずの魔力が循環しない。
遺跡は叫び、書物は嘘をつく。
王都には「観測者」なる謎の連中がいて、俺を試すように依頼を投げてくる。
ついには「お前は第7世代の調整者だ」なんて言い出す始末。
待て待て、俺はただの便利屋だぞ?
――だが俺は知ってしまった。この世界は、まるで管理されているかのように作られた仕組みで動いていることを。
いや、正確に言えば管理されていた『つもり』で、今はボロボロにガタがきてるんだ。
まるで、長年メンテされてないゲームサーバーみたいに。
……じゃあ、俺の『万能補助』ってのは、まさか――?
戦争は起こらない。世界は崩壊しない。だが、少しずつ壊れていく現実を、誰かが直さなきゃいけない。
その誰かが、どうやら俺らしい。
王の陰謀、観測者の策略、古代技術のバグと更新プロトコル――すべての糸が交差するとき、便利屋パーティーは、世界の中心でユルく戦う!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-19 08:30:00
57906文字
会話率:51%
距離を越えて育まれた初恋は、東京で会う約束を交わすまでになった。しかしある日、彼女から突然の別れを告げられる。その言葉を受け入れられない主人公・村田悠嵐(むらた ゆうらん)は、周囲の反対を押し切り、彼女の本心を確かめるため、田舎から東京へと
向かう決意をする。新宿の雑踏、渋谷のスクランブル交差点を抜け、彼女の通う学園の門前に立った悠嵐が知った衝撃の真実とは──。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-02 23:55:54
3026文字
会話率:39%
西風に負けそうで、メッセージを読み返すように
キーワード:
最終更新:2025-02-26 08:01:23
282文字
会話率:0%
雑踏のなかでふたり、孤独を感じながら
キーワード:
最終更新:2024-05-06 21:46:35
382文字
会話率:0%
つくられた自分、あなたに向けた、雑踏のなか
最終更新:2020-06-25 21:03:05
313文字
会話率:0%
東京の人材派遣会社で働く渚菜緒子は、日々の忙しさに追われながら、ふとした瞬間に故郷の漁港の町を思い出していた。ある夜、都会の雑踏の中で、懐かしい男性の歌声が耳に届く。それは、故郷でよく聴いた曲——「HOME TOWN CUITE」だった。
そのメロディに誘われるように、彼女の心は幼い頃の記憶へと遡る。防波堤の上で見た夕陽、母が営んでいた小さな店、店内に流れていた下手なブルース。かつての友人と語り合った夢や、母が見守る中で育った日々が、胸の奥から鮮やかに蘇る。
しかし、都会での生活に追われるうちに、菜緒子はいつの間にか故郷との距離を感じるようになっていた。母との電話も久しく、便利で合理的な日々の中で、本当に大切なものを見失っていたのかもしれない。
「あばよ」の一言もなく離れた故郷。しかし、心のどこかでいつも帰りたいと願っていた。懐かしい曲が流れる中、菜緒子は思い切って母に電話をかける。変わらずそこにある母の優しい声に、彼女は久しぶりに帰ることを決意する。
週末、スーツケースにジーンズとスニーカーを詰め、母の好きだったブルースのCDを手土産にして、菜緒子は故郷へと向かう。都会では得られなかった何かを、再び見つけるために——。
過去と現在、故郷と都会の間で揺れ動く心を繊細に描いた物語。都会で生きる人々が忘れがちな「帰る場所」の大切さを問いかける一編。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-02-20 21:08:46
6672文字
会話率:8%
雑踏とした雰囲気が流れるこの街で、異端の雰囲気を持つのはこの場所だけだった。建物に、上へと続く先が見えない階段が一つだけついているだけにも関わらず、見張りの屈強な男がガシリと二人構えている。整った顔つきの黒髪の男はその二人に気にも留めずに二
人の間を通った。男二人はチラリと男を見たが、何も言わずに再び前を見据えた折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-01-08 11:35:48
25220文字
会話率:50%
『リズムの剽窃』
街から得られる雑踏の音を、脳内で言語化し、リズムにして執筆する。街から剽窃された、リズムの剽窃。連作の小説。
キーワード:
最終更新:2024-12-26 15:12:25
3276文字
会話率:25%
『白昼における平等が、落下する日』
或る日の、町の雑踏の中での、白昼が落下する空想。君との出会いと別れ、その先の再会への心情。
最終更新:2019-07-11 03:27:48
826文字
会話率:6%
——クリスマスなんて嫌い。
一年前の十二月に失恋した滝川さとみは、鬱々とした気分で一人帰宅しようとする。そんな中、同じクラスの男子生徒、田中に声をかけられる。滝川が失恋したことを知らなかった田中は、滝川にクリスマスの予定を聞いてしまう
。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-26 00:19:56
4758文字
会話率:36%
大好きで憧れの人がある日空を飛んだ。
夢も希望も、大切な人もなくした佐潟すみれ。
理不尽な会社と人間関係、毎日同じ繰り返しの日々。
「死ぬにはいい日だな。」
誰にも聞かれていないだろうとつぶやいたその一言。
「じゃあ、死ぬ前にちょっと付
き合って。」
秋晴れが眩しい季節に雑踏の中で出会った二人の甘くも切ない、きっとどんな人にもあるかもしれない日常と生きる希望の見つけ方。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-01 17:48:18
3962文字
会話率:38%
雑踏の街中を歩き、フッと気配のようなものを感じた真悠子。
青年だ。
ごく普通の風体。
それがどうして目に留まったか?
……と思う間もなく青年の姿が掻き消える。
文字通りいなくなる。
が、青年の周りにいた人たちは気付かない。
いったい何が起こったんだ?
真悠子がそう思うのと背後から肩を叩かれるのが同時。
ついで、
「ふうん、ぼくが見えるんだ」
と謎の青年の声が聞こえ、青年の答が真悠子の質問に先行する。
サトリの化け物? 真悠子は思うが青年は否定する。それが青年と真悠子の邂逅だった。/真悠子の家族は両親と兄それにデブ猫のタビスケで、兄には恋人が、また真悠子にも恋人(爽人)があった。その爽人の部屋で真っ赤に染まった朝焼け空を見たのが今回の事件の始まりだ。朝食後、二人で近くの公園まで出向くと件の青年がいた。真悠子に近しいという理由で爽人にも青年の姿が見えるようだ。青年がこの世界の危機について語るとすぐに最初の攻撃が始まった。背景の景色が薄れて別の景色と重なり、また人々の姿も薄れてブレていく。が、そこに阿鼻叫喚はない。まるで誰一人気づいてはいないように…… 折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-13 10:31:58
22973文字
会話率:32%
下町のあたたかみと雑踏は、私の心をぼんやり満たしてくれそうな気がした。
あのまま流されていたら、どうなっていただろうね。
※夢オチです。
最終更新:2024-10-06 05:00:09
2625文字
会話率:11%
昭英明音(あきはな あかね)はプロンプトエンジニアの25歳。キーボードを通してAIと向かい合う日々を過ごすだけの悲しき独身男。
19時過ぎ、今日も今日とてローカライズとカスタマイズのためキーボードを叩いていると、外からの聴いたことのない大
轟音とともにオフィスの電源が全て落ちて真っ暗になる。オフィス中の「嘘だろぉ!!!!」の大合唱に参加していた明音は、急な酷い眩暈に思わず膝をつく。
「ヤバいー目が回るぅ」
非常灯の薄暗い中、椅子に手をつき立ち上がろうとするが、椅子がクルんと回りバランスを崩し、デスク下のPCに激しく頭突きをかましてしまう。
「痛ってー!!」
目から火花が出たぁ…と思ったら比喩表現ではなく、額とPCの間にスパークが走っている。
「何…だ…」
バチン!! という大きな放電音がすると、明音の体はスパークに包まれ、その瞬間オフィス内から姿を消した。
次に明音の見た光景は、見知らぬ街の雑踏の中、冷房対策のストールといつものオフィスカジュアル、オフィスで履き替えたふわふわスリッパ。熱帯を思わせる気温のここでは似つかわしくないこの姿。
「…どこ?」
唐突に突き付けられた異世界生活。
でも、明音の表情は徐々に明るくなる。
「ええやんええやん! 全部リセットじゃ!!」
魔王もいないし、戦争もしていない。いつの間にか良さげなスキルも持ってるし、文明レベルもストレスなさそう♪ よっしゃ!異世界楽しんじゃうよ!
明音はアカネとなって異世界に一歩を踏み出す。
「あれ? 僕…俺、こんな性格してたっけ…?」
んー後回し後回し♪折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-30 15:03:46
9714文字
会話率:54%
都会は文字通り、ごみごみとしていた。
人、車。毎秒蠢く雑踏。歩けば落ちているゴミが足に当たり、鼻をひくつかせれば肛門を拭いたトイレットペーパーのような香りがした。
息苦しい……。そう感じた彼は立ち止まり、遠くを見つめる。尤も、伸ばした
視線はすぐに目の前のビルに衝突し、ギラッと跳ね返る太陽光に目を背ける。
せめてこの精神だけでも逃がしたい、と彼はそのまま目を閉じ、思い馳せる。連なる木々。流れる小川。風に揺られ……
「おい、おーい」
「あ、うん、なんだ?」折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2024-04-24 16:00:00
1844文字
会話率:72%
真昼の雑踏を彷徨うもの。
キーワード:
最終更新:2024-04-21 22:01:47
364文字
会話率:40%
アシュリーはオフィスで働く会社員。
恋愛とは無縁の生活を送ってきた。
そんなある日、雑踏の中で「彼」を見つけた。
何度生まれ変わっても、アシュリーは彼に恋をする。
そしていつも幸せに暮らして、最後には「彼」をおいて死んでいく。
だけど、今回
は違う。
「彼」が先にいなくなる。
それはアシュリーにとって初めての経験。
今度生まれ変わっても、もう「彼」に会えないという恐怖。
アシュリーを支えてくれる人は沢山いる。
アシュリーはまた、恋をすることが出来る。
それは、「彼」が残してくれたアシュリーへの沢山の愛情と、そして贖罪。
*最初は年の差恋愛?になります。
*最初は番設定です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-31 15:06:13
59259文字
会話率:20%
雑踏に紛れたら分からない、きっと何処にでもいる普通の会社員。
松岡春子27歳。
春に生まれた女の子だからそれでいいだろう。という事らしい。
何とか家を出たくて就職した会社はほんのりブラック。
恋愛なんて思う暇もなく、毎日どうにか朝を迎える
。
ある雨の日、やっぱり遅くなってしまった仕事帰り。
突如現れた白い空間に現れた、
「ごめんね、迷惑かけちゃったね。」と微笑む超絶美しい神様。
と、
「ごめんなさい、申し訳ないですぅぅぅ…。」とぶるぶる震える小動物かの様な死神。
「え?」
あ、何かイヤな予感。
ただ静かに暮らしたいんだけど。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-25 01:57:42
11087文字
会話率:48%
人よりも周囲から気づきを得るのが得意な女学生、鹿倉由美絵《しかくらゆみえ》は、ある日インターンシップの帰りに駅前の雑踏の端に座り込んだ男、新部高典《にべたかのり》に気を留めた。
上質なメンズスーツを身に着けた中で、シャツだけをしわだら
けにした高典に興味を覚えた由美絵は、高典の油断を誘って行きつけのバーラウンジへと連れ込む。レディススーツから色気のあるワンピースドレスへ着替えた由美絵に翻弄されつつ、高典はひとまず一杯を共にすることにした。
カウンターに並びでカクテルを飲んでいると、由美絵は高典のシャツのしわについて尋ねる。高典はその所以を喋ってみせるが、そこに嘘があることを由美絵は看破した。
シャツにしわをつけたのが他ならぬ高典自身であることを由美絵に指摘された高典は、逡巡を経て質問に答える条件を由美絵に持ちかける。ショットグラスに注がれた酒を一方が飲んだら質問ができて、もう一方は答えなければならない一問一答だ。由美絵がシャツのしわの”なぜ”を問うなら、由美絵も高典の質問に答えなければならない。由美絵は酒の余興を受け入れた。
お互いに飲んでは問い、問われては答えを交互に繰り返すうち、由美絵は自身の中で納得のいく答えに辿り着いた。その答えを示された高典は、回答を継いで自ら語る。シャツのしわは高典の新人時代の失敗と分不相応だった傲慢さの象徴だった。
秘密を語り合った2人はしばらくただの友人の様に酒を交わす。楽しい一時を過ごし終えると、由美絵は青シャツの襟を正してラウンジから去る高典を見送った。
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本作はgithubで管理し、note及びカクヨムにも投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-01 22:36:45
10938文字
会話率:53%
いつものように夜の街を歩いていたオレは、雑踏の中でかすかな声を聞きつけるとその場所に急行した。そこには女性が何者かに襲われていた! どうやら霊に取り憑かれていたらしいソイツを退治した思ったら、今度は女性から襲われる羽目に! こっちにも狂霊が
憑いてやがった!
異形の者との闇のバトルが始まる!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-08 11:15:31
4523文字
会話率:38%
いつからか人々の間で囁かれる噂。
あるエレベーターにひとりで乗るとどこかへ連れていかれる。
そして帰って来れなくなる。
帰ってこれた人もいるが、誰も詳細を知らない。
誰も語らない。誰も知らない。
早朝のオフィスビル。
深夜のホテル。
夕
方の雑踏の中、ひとりでエレベーターに乗り込んだ瞬間。
あなたは戻ってこられるだろうか?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-10-10 08:57:55
20134文字
会話率:25%