夜遅く、とある国道を通って帰宅していた一人の女性。
街灯もない狭い道、積もった雪による道路状況にうんざりしていると、突然車がスリップし始めた。
その直後、車の前に老人が現れ、彼女はその人を撥ねてしまう。
だがその老人は、生きた
人間ではなかったのだ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-30 21:45:55
7271文字
会話率:45%
立ち入り禁止の屋上に踏み入るとある少年を追って、中学二年生の梓(あずさ)は屋上の扉を開いた。その先、青い空に手を伸ばして静かに涙を流す男子生徒の姿を見て、梓は息をのんだ。
彼は、まるで空に溶けてしまうように見えた。
はかなげな、細い少
年。白い腕を目いっぱいに伸ばして何かをつかもうとする彼を見て、梓は気づけば涙を流していた。その理由は、分からなくて。
彼の姿に、ただ、不思議な懐かしさを抱いていた。
屋上にいた同じクラスの轟(とどろき)陽人(はると)は、不登校で長らく学校に通っていなかった。そんな轟と梓の間には、クラスメイトであるということ以外には、何の接点もなかった。
屋上で二人が会った日を最初に、轟はまるで不登校のことなど忘れたように学校生活を送っていた。
気づけば梓は、轟を目で追うようになっていた。
不思議な雰囲気をまとう轟の姿を、教室で探していた。グラウンドを走る轟を見つめた。
それと同時に、梓の周りでは次々とおかしなことが起こり始める。
校舎の四階の窓の外の狭い道を悠然と歩く猫の姿を見たり、梓が所属する文芸部にて部誌の切り裂き事件が起きたり。
苦しい立場に立たされる梓の前に、姫を救う騎士のように、轟が颯爽と現れた。
轟に関わる度に、様々な感情が梓の中に生まれた。
そんな梓と轟には、だれにも言えない秘密があった。
そして、空色が二人を繋ぐ時、忘れていた記憶が戻ってくる。
猫と人が紡いだ幸福な日々は、未来への道を作り出す。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-09-01 17:52:25
32148文字
会話率:21%
気がついたら、暗闇の中に一人だった。でも、そこは、最高に
幸せな場所だった。
最終更新:2023-07-29 11:17:38
439文字
会話率:14%
狭い道を歩いていた。通学路で子供も通る。普通は車は速度を落として進むだろう。だから突然のその激しい気配に俺は驚いたのだ……
最終更新:2022-12-03 12:17:41
1360文字
会話率:10%
鹿島みろ子は女の子であるが、自身には周りの女子にあるような華やかさは到底備わっていると思えなかった。
ある雨の日の放課後、狭い道路で自転車を走らせていた時、それが彼女のその世界での最期の記憶となった。
最終更新:2019-11-14 18:49:11
24810文字
会話率:24%
美衣
昔から僕は人付き合いが苦手だった。グループの中にいても、わかる人にはわかる、僕はいつもひとりだった。その日も何人かで話をしながら歩いていた。確か、学校からの下校途中だったと思う。あいかわらず僕はなかなか会話に入れず、みんなの少
し後ろをくっついて歩いていた。そこは舗装された狭い道路で、両側には民家の塀が並び、電柱が道路と並行してずっと続いていた。猫が塀の上で寝ていた。漫画みたいだ。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2019-06-19 21:29:09
2935文字
会話率:20%
黄昏時でも賑わう大通りから逃れるように入った路地、出会った青紫の目の黒猫を追いかけ、淡い光が照らす細く狭い道を進んでいけば、そこにその店はある。
それは魔女シンシアの不思議な『惚れ薬』を売るお店。今日も今日とて道に迷った女性達が、その扉を
開く。
ようこそ、いらっしゃいませ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-05-07 21:18:45
6627文字
会話率:46%
一人で狭い道を歩いた。
一人で歩くと色々な事が見えてくる
キーワード:
最終更新:2017-01-28 22:24:25
692文字
会話率:0%
その日は朝から天気が荒れていた。空は分厚い灰色の雲に覆われていて全体的に景色が薄暗くどんよりとしていて気分まで沈むような空気の中、気は進まないが今日も学校に行かなければいけない。
「6時50分......そろそろ出るか」
身支度を整え階
段を下り玄関で黒の革靴を履き扉の鍵を閉め、目的地へと出発する。
道幅の狭い道路の片隅をイヤホンを耳に付けて自分の世界に浸る。周りなど知る者か......
ワゴン車、オートバイは騒音を立てて横切っていくが気にとめることはない。
学校を目前にして細かい粒雨が降り出すと俺はいつもより余計に登校意欲を削がれた。
こんな思いをしてまで学校にいく意味があるのか、言い訳ばかりを募らせていつもの人気が少ない道で小言を垂らす。
成武高等学校、それが今俺が目指している場所である。
成武の校舎は坂を登らなければならない。とにかく俺は面倒事と疲れる事が嫌いだ。なぜ俺がそこまでする必要がある......いや、ない。けれどもするのは行かなければ面倒が生じるからだ。それはあの女、瀬名芽衣が原因だ。瀬名芽衣は俺の所属するクラス、1年B組の委員長、本当にこいつは厄介だ。
朝の挨拶を無視すれば、まず何を入れてるんだと言わんばかりにパンパンに詰まった学生鞄を投げつけてくる。まずそれが死ぬほど痛いのだ、そして問題の登校拒否に関してだが、彼女の委員長としてのプライドに賭けてそれは不可能だ。入学式から三日後、委員長を含め委員会が決まった日に奴は目の前に現れた。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2016-02-24 18:24:25
6367文字
会話率:61%
普通の平凡な男子高校生、|平山佑都《ひらやまゆうと》は、帰ってゲームをする事で頭がいっぱいで、後ろから来たトラックに一瞬反応が遅れた。
しかし佑都は、(こんな狭い道なんだから向こうがブレーキ踏んで止まってくれるだろう。)なんて事を思って
いた。だがしかし、そのトラックには本来あるべきブレーキペダルが無かった。=止 ま れ な い ☆
もちろんそんな事は微塵にも思ってない佑都は、引かれたのであった。
「ん、え?あ、あわ!・・・・」ギィィィィィ!!!!
それと同じ時間、天界では、火が消えたロウソクと、その傍に転がるダンベル。それを絶望した表情で見つめるガチムチと、背中から可愛らしい羽を生やした絶世の美女が、絶望+怒りが混ざった表情で、消えたロウソクを見つめていた。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2012-12-08 00:50:02
193文字
会話率:0%