普通に生きたかった。
ただ、それだけだった──。
砂場隣(すなば となり)は、表向きはごく普通の高校生。
だがその正体は、生まれつき「異能」と呼ばれる特異な力を宿す、少数種族の末裔だった。
幼い頃から、力を隠して生きることが隣の日常だっ
た。
異能を持つ者は、社会から恐れられ、疎まれ、排除される。
それが、この世界の暗黙のルールだったからだ。
自分を抑え、誰にも迷惑をかけず、波風を立てず──
そんな静かな日々を守ろうとしていた隣だったが、
ある日、仲間の少女「アオ」が不良たちに絡まれる事件をきっかけに、
抑えていた異能が暴走し、ついに【白化】を起こしてしまう。
白く染まる髪。高まる身体能力。失われる冷静な理性。
──そして、異能の必殺「黒爪(くろつめ)」の力。
隣は知ることになる。
この力はただの武器ではない。
それは、「檻」だ。
自分を縛り、苦しめ、時に、大切なものを傷つけるかもしれない呪いなのだと。
隣は誓う。
この檻に囚われたままでは終わらない。
己の力を、己の意志で制御できるようになるために。
そして、守りたいものを守るために。
これは、
力に囚われた少年が、
己の檻を壊し、
「本当の自分」を掴み取るまでの物語──。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-27 18:00:00
63436文字
会話率:31%
異なる世界で、異なる時代が重なり合う。
魔法が支配する世界――それが、ノルテラントであり、この大地に生きる者たちは、長きにわたってその力に頼り、秩序を保ってきた。
だが、そんな世界の中でも、ひときわ異端の存在がある。それが――「銃《ガン
》」だ。
「銃」という言葉は、この世界ではあまりにも異端すぎて、ほとんどの者がその存在を忘れ、あるいは封印しようとした。
だが、運命のいたずらか――ゼルグレア王国の片隅で、ひとりの少女がその遺物を手にする。
彼女の名前は、ミレア・エストリス。
13歳の少年のような少女は、まったくの無名から冒険の幕を開ける。
なぜなら、彼女が手に入れたのは、ただの武器ではない。
それは、魔法すらも凌駕する、古代の力――銃だった。
彼女はその力に、無自覚なまま引き寄せられ、そしてその銃を携えて王国を脅かす数々の脅威に立ち向かうことになる。
その手にあるものが、彼女の命運を、そしてこの世界の未来をどう変えていくのか――。
全ての冒険が今、始まる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-26 16:10:00
13774文字
会話率:35%
誰にでも得意武器というものがある。そんな世界で、例外的に得意武器のない事に悩む少年はある日、別の世界からやってきた一組の男女と出会う。
彼等が持っていたものが、少年の運命を大きく変えるのだった。
キーワード:
最終更新:2025-03-31 23:30:00
12478文字
会話率:46%
より広大な領地を求め、人と争い、魔物と戦う、戦国武将達に仕えた忍のおはなし。に出て来る鎌ノ助さんのおはなし。
⚫○⚫
今では他国にまで名を馳せる真田十勇士。その中で更に三勇士と呼ばれる、三人が居た。濡れ羽色の髪の長身の忍は大胆に背中の白い肌
を見せ腰元はジャラジャラと鎖が歩く度に音を鳴らす。
鎌ノ助の好む得物は、農夫が使う鎌。決して戦場で活躍する武器ではない。其故か戦場で鎌ノ助を知らぬ敵兵は鎌ノ助に群がる。それを承知の鎌ノ助は待ってましたと鎌を振るい命を刈り取るのだ。
心底愉しそうに血を浴び、柄の長い鎌で人を屠る姿は気の触れた者と畏怖されるが、本人は気にも止めない。
上に立つのを好まず、好きな事だけしていたいと毎度仕事を選り好みしては佐助や才蔵から嫌な顔をされるが、それも本人は気にしていない。
○⚫○
死、やそれを連想させる事柄が多く出てきます。 作中には名を馳せた忍が出て来ます。が、史実が混じっていたり居なかったりです。 色々残酷な表現が多数あります。なのでR15 とさせていただきました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-20 20:19:22
8248文字
会話率:37%
思いがけずバズってしまったときのいろいろ残念な実話です。
最終更新:2021-10-14 11:05:14
2210文字
会話率:0%
魔法渦巻くこの世界。大陸をから離れた島国に鎮座するのは最強の魔導国、アメリア皇国。
そこに住む主人公ジークフリート・フルフロンタルは、酔っぱらって店を追い出された先で、とある泉にたどり着く。
その泉には高貴な女神が住んでいるのだが、そん
なことは知らない主人公は武器ではないものを放ってしまう---------。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-11-20 06:14:37
8109文字
会話率:9%
異世界に召喚される勇者といえば誰もが一度は夢に見た光景だろう。
でも、もし召喚されてもまっとうな武器も魔法も使えずに召喚されたら?
女の子に傘を貸そうとしたところなぜか異世界へ召喚される主人公のテル。
召喚されたはいいが、持って
いたのは武器ではなくちょっと高い傘だった。
武器ではないことを知った大臣からは心も傘も折られ、他の勇者からは傘男(カサオ)と馬鹿にされる。
その時唯一優しくしてくれた姫様はその後逃亡者になり行方不明。
奴隷商を助けたら、奴隷を買うように勧められ買ったはいいが……。
しかし、偶然傘があれば生活魔法が使えることが判明。
生活魔法って超便利!
生活魔法でポーションが作れる→よしポーション風呂を作ろう。
傘を持って異世界旅行。
人生は雨の日ばかりじゃない。
でも雨の日だって傘があれば歩いていける。
いざ、傘を持って異世界冒険へ折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-13 22:00:00
92873文字
会話率:31%
どうしようもなく悲しいとき。
「男だから泣いてはいけない」のだろうか。
「年寄りだから涙を流してはいけない」のだろうか。
涙は武器ではないし、弱みでもない。
泣くことは不格好ではないし、無駄でもない。
遠く離れたあのときに、変わらず続
くこのときに、涙を流して泣けたなら?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-07-18 22:31:25
207文字
会話率:0%