「エリザ、許してくれ。気の迷いだった、本気じゃなかった。愛してるのは君だけだ」
ブラッドリーがエリザの手を握って、目をのぞき込む。
「さようでございますの。私の集めた情報からはそうは思えませんけれど。では、読んでみましょうかしら」
エリザは
夫が恋人たちに送った手紙を読み上げる。
エリザは浮気夫を裕福なマーゴット公爵夫人に売り飛ばすことにした。
こんな男は自分にも娘にも必要ない。
夫に裏切られ、傷ついたエリザが幸せになる道を模索し、未来を切り開くためにあがく物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-09-30 21:19:49
4069文字
会話率:32%
「マルグリット・ルーシヤ! 今すぐここから出て行け! お前との婚約は破棄する!」
いがみ合う両国の友好の証として結婚が決まっている王子は、婚約者である隣国の王女に向かってそう高らかに言い放った。特に理由も思い浮かばず、それっぽい言葉でもっ
て適当に。ただ流行っているから真似てみただけで関心を引けたらいいな程度の気持ちで。それなのに婚約者がその言葉通りにいなくなってしまったから、ちょっとした騒ぎに。
ごめんね、本気じゃなかったんだ。人形みたいに無感情だから、こんなこと言ったら驚いてくれるかなって、ただそれだけだったんだ。本当は婚約破棄なんてしたくないよぉ! 戻って来てマルグリットォ!
これは、そんな色々と残念な出来の王子と無表情で無感情な王女との、婚約破棄から始まるお話。
全4話、完結済みです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-02-20 18:38:56
15192文字
会話率:22%
僕は知った。姉さんは本気じゃなかったことを…
中学3の楯山 雫 (タテヤマ シズク)と姉の
楯山 鈴為 (タテヤマ スズナ)は暖かい季節になると
散歩に出かけることがよくあった。そんなある日、姉弟で散歩をしていると弟、雫の周りに魔法陣らし
き光の線が現れる…
暇つぶしに書くので更新が絶対止まると思います。なので暖かい目で見ていて下さい。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-05-14 12:00:00
784文字
会話率:34%
神様は大きな過ちを犯した。それで生まれたのが醜いゴブリン。
ゴブリンは当初、謙虚だったが、やがて神様に怒り、神様を崇める人間に仇なすという過ちを繰り返すようになった。
争いの絶えない世界の中で、生き永らえていた原初のゴブリンは、人間でありた
いと願うもう一人のゴブリンと共に、森で平和に暮らしていた。それがずっとずっと続く──はずだった。
二人のゴブリンが棲む森には、火が放たれた。ゴブリンは人に仇なす存在とされ、抹消しようという風潮が人間にはあったのだ。譬人間に害なさないゴブリンでも、例外にはできない。いつ翻るかわからないから。
火を受け、湖に逃げる二人のゴブリン。片割れがもう一人を逃がすため、一人、矢を受けた……
湖に潜り、一人助かったゴブリンは、片割れの亡骸を抱いて泣き伏した。それを憐れに思い、過ちを悔いた神様は、原初のゴブリンのためだけに、永遠の魔法をもたらした。
片割れの亡骸を納める箱と、供える花を永遠に美しく保つ魔法。
しかし、ゴブリンは生き物。やがて原初のゴブリンも死を迎える──
世界に紡がれた、優しくて残酷な物語。
ゴブリンキス大賞応募作品。
この人はまだ本気を出していなかった←
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-04-14 12:00:00
48924文字
会話率:19%