夏になると北海道を旅せずにいられない旅人が、雨や高速バスに翻弄されながら、教会の鐘の音に、大雪山の花と絶景に、湿原の湖と伝説に、あと白鳥にも癒されて……。
コダワリと陶酔のちょっと強めな旅人が、鉄道・山・花・自然のモロモロを求めて、北海道と
東北をひとり歩く旅行記。雨に靴を濡らし、高速バスや宿に振り回され、花の咲き具合に心を曇らせたりしながらも、おおらかな北国の大自然が旅人を癒し、浄化していく。
イセカイやらザマアやらコンヤクハキやら、そんなものに疲れたら、緑に染まった新鮮な空気を吸いに、北国への旅をご一緒しませんか?
※カクヨム・ステキブンゲイでも別タイトル(『北の旅路は雨の彼方に』)で公開しています。プラットフォームごとの違いや読者層との相性を見るためです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-03 07:40:00
30797文字
会話率:3%
修道女の仕事は、いつだって大変だ。
最終更新:2022-07-16 23:23:39
2000文字
会話率:39%
「ホルベックの奇妙なレストラン」
これは、日本人が1人もいないデンマークの小さな田舎町ホルベックで、大浦健が暮らした10年間の物語である。この地では、暗く長い冬がやっと終わって、凍りついた大地に春のそよ風が温もりを与える頃になると… 町
の周囲に広がる深い森や野山に、春を告げる花々が一斉に咲き始める。やがて、ツグミの一種でとてもひょうきんな鳥、ソールソートが町中いたる所で、美しい春のさえずりを始めると…
この小さな町の中央に立つ、セントニコライ教会の鐘の音が青空に響き渡り、長い冬から開放され再び笑顔を取り戻した人々が、一斉に町に繰り出し始める。
そんなのどかな初春の頃、健はそれまで住んでいたコペンハーゲンから、この田舎町「ホルベック」に引っ越して来たのだった。
デンマークの首都コペンハーゲンから、西へ60キロ程離れた所にそのホルベックという田舎町がある。町の周囲には、うっそうと茂る森、なだらかな丘の上の牧場、蛇行して流れる小川、そして麦畑がどこまでも広がる。それらの間に、おとぎ話に出てくるようなかわいらしい家々が点在している。まるで時の流れを感じさせないような、とてものどかなメルヘンの里に彼は迷い込んでしまったのだった。
妙な縁でデンマーク人の女性と一緒になった彼は、妻の父親がオープンし、伯父さん夫婦が経営することになっていたレストランの補佐役を任されることになってしまう。
このレストランは、まるで古城の内部を思い起こさせるような立派な造りで、当初は食事客だけを受け入れる、高級レストランとして出発するはずだった。
ところが開店の日、お祝いパーティーで酔っぱらった健が、酔った勢いでギターを取り出し、日本のフォークソングなどを歌い始めてしまったからさあ大変。未だかって日本人など見たこともなく、日本の事情など、ほとんど知らない人々が大多数の田舎町。奇妙なエスキモーが、奇妙な歌を歌う店としてのうわさが、たちまち町中に広がり、このレストランは、音楽好きな人々が集まる歌声酒場にと、徐々に変わってしまったのだった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-06-26 13:00:00
1042文字
会話率:0%
コンビニで働く如月伸弥と、北欧からの女好き留学生アルヴァー君は、二人して女の子をナンパしに街へと向かうが……。腐女子ホラー。
最終更新:2015-12-21 12:30:06
3763文字
会話率:55%