普段と同じ時間に目覚めて、いつも通りのホームで電車を待つ。
どこにでもいる男子高校生、佐瀬 枢(さぜ かなめ)の送っていた至って変わらないはずの日常は、一人の少女によって突如揺らいだ。
電車を待つ列から外れて佇んでいた彼女は、突如とし
て線路の方へ身投げしようとする。そんな彼女の手を、枢は咄嗟に掴み引き戻した。
そんな出会いから、枢と彼女の奇妙な関係は始まった。
※カクヨムにて同時掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-07 19:00:00
24998文字
会話率:53%
とある四月の日曜日、佐々木耕平は公園のブランコの側で腕時計を拾う。あとで警察に届けようとポケットに入れて、公園を出ようとした時、横から走ってきた少年の自転車にぶつかった。少年が走り去ったあとでポケットの腕時計が小さな音を立て始めた。時計を
取り出してみると、周りの風景が一瞬揺らいだように感じたが、すぐ収まったので本屋でものぞいてみようと、書店に行くといつも店番を祖父さんではなく、五十代くらいの初老の男だった。何となく違和感を感じた耕平は、見るともなしに日めくりカレンダーを見ると、一九九〇年四月九日になっていたのだった…。
ようやく拾った腕時計がタイムマシンであることに気づき、慌てて二十一世紀に戻ってきた耕平は、親友の山本徹に相談するのだった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-22 11:15:17
2921文字
会話率:28%
揺らいだ
溢れた
いつの間にか
それは
キーワード:
最終更新:2024-07-24 12:52:07
206文字
会話率:0%
とある家の部屋。灯りはテーブルの上にある一本の蝋燭のみ。そわそわしながらドアと蝋燭を交互に見つめる男の子の息が蝋燭に触れ、火と部屋の影が大きく揺らいだ。男の子は慌てて顔を引っ込め、その動きで彼が座る椅子がギィと鳴った。
その時、母親がお
皿を手に持って、部屋に入ってきた。自分を見上げる男の子の輝く目に母親は微笑み、言った。
「まだだからね」
「わかってるよっ」
男の子はそう口を尖らせたが、食べ物が載ったお皿を目の前に置かれると涎が出そうになり、思わず体を少し引いた。
母親は席に着くと、両手をテーブルの上に置いた。片方の手は男の子のほうへ。男の子もまた手を伸ばし、ふたりは手を繋いだ。
「ねえねえ、おかあさん。おじーちゃんの話を聞かせて」
「ん、いいわよ。でもそうねぇ、もう知ってることは全部話しちゃったからなぁ」折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2024-07-23 15:00:00
1266文字
会話率:85%
数十年振りに阪神タイガースが優勝、日本一を決めたこの夜。道頓堀周辺は異様な空気に包まれていた。
『立ち止まらないでくださーい。と、飛び込まないでくださーい』
警備及び交通整理に動員された警官隊、その手に持つスピーカーからの呼びかけは
風と共に人々の肌を撫でる。道頓堀の両脇、柵の内側。そして上にかかる橋にはズラッと彼ら警官隊とマスコミ勢がカメラを構え並んでおり、さらにその三列目、四列目は野次馬たちがその瞬間を収めようとスマートフォンのカメラを向けている。
「あ、ちょっと通してくださーい。へへっ、今からこいつが飛び込みま――」
「馬鹿っ、やめろ!」
咄嗟におれは一緒に来た友人の口を塞ぎ頭を押さえ、まるで護送される犯人と警官のように身を屈めた。
数秒の静寂。揺らいだ空気が元に戻ったと研ぎ澄ました感覚で感じ取ったおれは大きく息を吐き、友人から手を離した。
「おいっ、なにするんだよ、人がせっかくよぉ」
「馬鹿野郎っ、この異様な空気を感じないのかよ……」折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2024-04-13 11:00:00
2898文字
会話率:77%
──── 降りしきる雨の中、高そうなスーツを着て傘もささず、雨雲が厚く覆っている空を眺めながら、気だるそうで、どこか退屈そうな表情を浮かべている男の人を見つけた。
「お前、名前は」
「え?」
「名前」
「……あ、あの……ごめんなさ
い」
『絶対に関わっちゃダメなタイプの大人だ』
そう頭では分かっていても、心が揺らいだ。
「あの……つかぬことをお聞きしますが、ヤクザですか?」
「だったらどうする」
──── 大嫌いな梅雨の時期に出会ったのは、ぶっきらぼうなヤクザでした。
ひとり暮らしの高校生
月城 梓 つきしろ あずさ (17)
✕
ぶっきらぼうなヤクザ
桐生 誠 きりゅう まこと (27)
──── 『降りしきる雨の中、桐生さんは傘をささない』
※一部に【未成年者(20歳未満)の飲酒・喫煙】に該当する表現が含まれております。“本作はその行為を推奨するものでは決してありません”。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-26 21:33:56
75456文字
会話率:57%
突然の理不尽な事件のために将来を閉ざされた男は、辿り着いた非合法研究所(ラボ)で美しい『人形』に出逢う。
ネイトが研究者として生きるためにやって来たラボ。
二度と戻れない覚悟で訪れた場所で彼を待っていたのは、癖の強い先輩と生産後13年の
クローン・レティだった。
前任者に人間のような教育を施されたらしい「実験体」にネイトは戸惑う。
所詮ここのクローンはオリジナルの予備部品でしかない存在で、『人間』ではないのに。
喋る、笑う、──無邪気に慕ってくる感情豊かな美少女。
人間の形をした「実験体」にネイトの研究者としての常識が揺らいだ。
可愛い、愛しい、レプリカドール。
お前にこの先待ち受けているのは……。
*「R15」にしていますが、「性描写」は一切ありません。多少残虐表現があるためです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-12 10:40:00
23980文字
会話率:27%
『天魔の獄』
突如出現した"天使"と"悪魔"によって世界の平穏が大きく揺らいだ。
そんな中、四宮家の当主である連鶴は怪物に襲われた村を訪れる。
そこで出会ったのは1人の少年だった。
最終更新:2023-12-17 14:52:25
2934文字
会話率:7%
かつて地球に文明を築いていた種族玉兎は、今はルナと呼んでいる衛星の月に居る。
その玉兎の少女さくは地球に赴き、そこに住む新人類に優れた力を見せつけ日頃のストレス発散を目論むが、帰るために必要な羽衣が破れてしまい·········
これは少
し違った世界線の昔話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-16 19:49:13
13182文字
会話率:53%
6500万年前、時が揺らいだ、時空震である。…それは今でも、ふと時の節と腹を揺るがせている。 ある夜、少年はすべてを殲滅するクレゾールの幻臭と、その瞳には空が“キーン…”として観え…何者らと繋がった。 時空震は巨きな恐怖を伴い、なにものを
も束縛した。 …だが… どんなに巨きくても、祓えない恐怖はない。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-09-26 14:40:42
14864文字
会話率:3%
近未来において死刑の意義が大きく変わった。
ただの量刑では無く、死刑囚の記憶をトレースして保存できる様になった。
人権問題など様々議論された結果、自己の真相究明と再発防止のために2057年から記憶保存刑が制定された。
この物語は、執行官と一
人の死刑囚のお話である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-19 03:42:14
1679文字
会話率:37%
苦しい・・・
逃げたい・・・
消えてしまいたい・・・
どこか、楽な場所に行ってしまいたい・・・
毎日そんなことを思う。
そもそも現実世界が苦痛だった。
しかし『現実』は苦痛にさらなる追い打ちをかけてきた。
いっそ異世界に行ってし
まえたら楽だろうな・・・。
そんなことを考えていると、なんと異世界に行けることになった!!
しかし、行こうとしたらそれを止めた人が居た。
幼馴染のツンデレ女子と、同級生の女の子だ。
気持ちは揺らいだが、行きたいものは行きたいのであきらめるだろうと思って誘ってみると、なんと一緒に行くというのだ。
訳が分からない状況だが状況だが、まあいいか。
いざ、異世界へ!!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-02-01 23:45:43
16891文字
会話率:13%
神は7段階のランクに分かれていて下から『下位神』『中位神』『上位神』『最上位神』『超位神』【真位神】【王】。
【聖域】には『下位神』『中位神』『上位神』が住み、
【王域】には『最上位神』『超位神』が住み、
【真域】には【真位神】【王】が住む
。
…現在地球の暦で言うと『2832年』。
ここ、【真域】のある場所…『創域』と呼ばれる所で一つの儀式が行われていた。
…しかし、今から2年前、【聖神】と【冥神】の使徒の1人である人間の2人がそれぞれ別の世界で亡くなり、その影響で【聖神】の『神聖力』、【冥神】の『神冥力』が【0.0002%】揺らいだ…
その影響で今まで『60回』以上担当し、ミスは一度も無い【創造・能力定着化の儀】は初めて『5年』の延長が決まった。
その影響をカバーしようとアイテム【オメガディスト】を【創造・能力定着化の儀】に使用するアイテム欄に急遽追加した。
そのため、【5年】の延長は僅か『20分』に短縮され、無事あと【32分と44秒】で儀式はなんの問題も無く終わる筈だった。
のこり時間『25秒』と迫った時、使用していたアイテムの1つ【神魔乃結晶体】に劣化が見られ本来の『85%』の効果しか発揮出来無い事が発覚してしまったのだ…
焦った儀式のリーダーだった【真位神・アベル】はこの時、とんでも無いミスをした…
…それは本来【神魔乃結晶体】の劣化をカバーするには残りの『15%』分、他のアイテムで埋めれば良いのだが、時間が残り『23秒』を切った所だったため間に合わないので【真位神・アベル】の【神真力】を代わりに『15%』分注げば何の問題も無かった。
しかし、焦った【真位神・アベル】は間違えた。
『15%』分の『神力』を注ぐには『神真力』だと【3%】だけで良い。
『神力』と『神真力』には5倍の濃度差があるためだ。
でも【真位神・アベル】はそのまま【15%】注いでしまった。
その影響を抑えるため別な神が差の『神力』である【60%】を更に入れた事により中和したため何も不具合無く儀式は終了した。
…
…
その筈だった。
完成された個体である人間【デア・シャルルアーク】には他の人間より【神真力】が『12%』、『神力』が60%も多く与えられたのだ。
…その個体【デア・シャルルアーク】が誕生した日から『12年後』、今日俺【デア】は冒険者になるため家を出た。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-09-19 01:17:27
5575文字
会話率:1%
この里の住人は奇跡の魔法が使える....
そんな平和な里に暮らしていた一人の少女レイラ。両親とともに幸せな生活をおくっていました。
ある日の夜、"ナニカ"に突然里が蹂躙される。何もかも失ってしまったレイラは残された魔法。
世渡りの奇跡を使う。これは彼女が様々な世界を旅し、彼女の成長を、経験した世界を楽しむ物語
処女作なので拙い文章、世界構築の下手さ、設定が揺らいだりするかも知れません。温かく見守ってくれると嬉しいです。読んでいてここをこうしたほうがいいと思ってくれた人はコメントしてくれると嬉しいです。
頑張って頻度を多くして投稿します折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-08-05 22:41:38
2618文字
会話率:60%
中国はウクライナ戦争の結果が予想できないので、揺らいだ態度を取っている。
ロシアのデジタル人民元による通貨支配や、西側諸国が手放した利権の火事場泥棒もどれも魅力的である。
しかし、どれも魅力的であるが故にどれも選べなくなっている。このま
ま行くと、不安定化は避けられそうにない。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-03-31 22:53:14
2172文字
会話率:9%
いつも仕事中に見かける雪だるま。
それを作った子供とのやり取りに、少しだけ心が揺らいだ。
★1000文字以下。
★なろうラジオ大賞3の参加作品です。
最終更新:2021-12-06 14:00:00
997文字
会話率:32%
ある雨の日、バイトからの帰り道で彼女と出会った。
街灯が微かに彼女を照らし俺【高原大煌 タカハラ ダイキ】の目に映った姿は銀髪の長い髪と鋭い眼光、思わずオオカミを連想してしまう。雨のせいか震える彼女に近づき傘とタオルを差し出しながら、俺は後
にあんな事になるとは思わず声をかけた。
「えっと大丈夫?その、綺麗な髪がずぶ濡れだし、このままじゃ風邪引いちゃうし俺の家で雨宿りする?」
俺のお節介な性格から出た言葉に彼女の瞳が揺らいだ様に思った瞬間、彼女は追い付けないようなスピードで走り去ってしまう。
数日後、その出来事を忘れかけていた俺の前に現れたのは雨の日に出会った銀髪ガールで・・・。
「あっ、あの時は逃げて、ごっ、ごめんなさい。
あんなに優しくしてもらった久しぶりで、その、わた、私と友達になってください!!」
予想外の出来事に追いつけない俺だったが、彼女の体が震えているのに気づきいつの間にか承諾していた。
友達になりどんどん銀髪ガール【鈴鳴レティシア スズナリ レティシア】の事を知っいく日々は何故かいつもスリリングな事しか起きないが少しずつ意識し合う2人。
お節介な飼育員系男子と超人見知りで世間知らずな一匹狼ガールの恋と友情が今始まる!!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-09-12 00:50:52
2272文字
会話率:38%
試作集です。「続きを読みたい」と思わせられるかどうか、書き溜めの最中に自信が揺らいだ物語たち……その冒頭第1話を集めてみました。
キーワード:
最終更新:2021-08-22 20:22:27
28513文字
会話率:26%
『詩の、翻訳ですか?』――私は驚いてしまった。彼の瞳が寂しそうに揺らいだ。緊張したようにテーブルのグラスを掴む手は、震えている。私の前にも何件か巡って、ことごとく断られてきたらしい。
『そう。方々を回って頼んでるんだ。もう、うちの国はおしま
いだからさ、せめて文化だけでも残したくて。ほら、忘れ去られるのって、寂しいし、怖いじゃん』彼の故郷では内戦が相次ぎ、民族ごとに独立運動が行われていた。来年にでも、地図から名前が消えていてもおかしくない。
『国の英雄でね、すっごく強くて、優しい人がいたんだ。馬の名手で、領土を山脈の方まで広げたり、身寄りのない人を引き取る施設を作ったり。で、これはその奥さんたち(彼の国は一夫多妻制なのだ)が書いた詩』私がメモまで用意して熱心に聞いているからか、彼は嬉しそうに話していた。
彼の話は、日が暮れても終わらなかった。その英雄の生い立ちや冒険譚を、妻たちとの出会いを、そしてその業績にどんなに国が救われているかも。窓辺から冷たい風が吹きつけるまで、彼は我を忘れたように語りつづけた。その硬そうな額には、汗が滲んでいる。「やってしまった」とでも言うような顔をしていた。
『あの、ごめん、遅くまで。失礼します。また、後日にでも電話で返事をもらえれば』
『お受けしますよ』
『……え?』
『この翻訳の話、お受けします。私でよければ』
驚きのあまり彼の細い目が真ん丸に見開かれるのが面白くて、くすくすと笑ってしまった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-18 22:22:58
7433文字
会話率:0%
不本意だけど、竜族の男を拾った。
家の前に倒れていたもんで、本当に仕方なく。
そしたらなんと、わたしは前世からその人のつがいとやらで、生まれ変わる度に探されていたらしい。
このまま連れて帰りたいなんて言われても、無理です。全力で拒否します。
おっと、そんなに優しくしたってダメですよ?
少しばかり心が揺らいだりなんて――
……あれ? 本当に私をおいて、ひとりで帰ったんですか?
愛が重すぎて身を引いた竜と、素直になるのが遅すぎた少女のお話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-28 19:04:21
40872文字
会話率:44%
結婚に憧れた幼い頃。親戚のおねえちゃんの結婚式を思い出しながら私は誓いの言葉を口にする。
そうして、左の薬指におもちゃの指輪をはめた時、景色が揺らいだ。
私はどんどんとどこかに引きもどされていく。
家紋武範さま主催の『夢幻企画』参加作品で
す。
前に更新した作品『夢か現か』の別パターンのお話です。
こんな終わり方もありかなと思って書きました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-26 20:31:48
1640文字
会話率:13%