人間は五歳になると、神に祈りを捧げてギフトを授かる儀式を行う。
ウェンデル家の公爵令嬢ナーシャが授かったギフトはテイマーだった。
テイマーはただでさえ貴族界隈で疎まれる能力な上、ナーシャのギフトはさらに「生涯で一体だけマモノをテイムできる
」という制限付きだった。
制限付きは無能の証。
神から愛されていないとされ、忌み嫌われる。
代々、有用性の高いギフトを授かってきたウェンデル家にとって、ナーシャは公爵家の面汚しとなってしまう。
かわいがられてきた日々から一転、ナーシャは公爵家の半地下の部屋に閉じ込められ、監禁生活を送ることとなった。
しかしナーシャはいつかまた家族に笑いかけてもらえる日を夢見て強く生きた。
鉄格子が外れることに気づいた日から、夜な夜なこっそり気分転換に外へ出る。
しばしの自由を堪能し、誰にもバレない内に部屋へと戻るのだ。
しかしある日、兄の妻に見つかってしまい、ナーシャは魔の森へと捨てられる。
魔の森は魔国との国境。人間が一歩でも立ち入れば生きては帰れないと言われていた。
たった一人、森に取り残されたナーシャはそこで黒いドラゴンに遭遇する。
死を覚悟し、せっかく神様にもらったギフトを使ってみたかったと考えた時、眩い光と魔法陣が現れ——
「テイムされたぞ、どうしてくれる!?」
ドラゴンは黒髪の美青年へと姿を変えて激高する。
どうやらナーシャは魔の者(マモノ)の頂点にたつ魔王をテイムしてしまったらしい。
絶対的強者のため、配下に敬われはするものの愛を知らない孤高の魔王相手に、ナーシャは怯えながらも魔王城で暮らすこととなる。
主従関係をなんとか解消したい魔王と、たった一人の味方となり得るマモノを手放したくないナーシャ。
孤独の痛みをゆっくり癒していくナーシャの姿に、当たり散らすばかりだった魔王の心も少しずつ解れていく。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-16 21:00:00
63360文字
会話率:34%
本物の魔導書を海外輸入してしまった本屋の地下が、魔法の影響でダンジョンに変貌してしまった! 通りがかった男子大学生はそこに飛び込むことに! 投げっぱなしオチのコメディです。
最終更新:2024-05-06 22:30:46
1228文字
会話率:61%
2023/2/17(金)天使のささやきの日 公開
最終更新:2023-04-29 22:48:48
1108文字
会話率:22%
駅前の雑居ビルの半地下一階。
カウンターのみの店内には、大きめのエスプレッソマシーンが一台。店員は基本的に店主ひとりだがその時々オーナーが来ることもある。
オープンして少し経つが、立地的に条件が悪いのか決まって常連客かテイクアウトを希望
する客仕込みをしか来ない。
それでも、ふたりは利益よりも客を優先していたのでおおむね満足はしていた。
あの日が来るまでは。
ひょんなことから、店に居着いたケサランパサランも加わり、店をやっていくことに……!?
ほんわか、癒しになるお話をお届けします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-02-09 16:15:10
111240文字
会話率:47%
若者の街と夜の街が混ざるところ。透き目の街には親切な変わり者が住んでいる。
菅原純、十八歳。性別は秘密。両親は死亡、兄は天才。趣味は人助け。
半地下の喫茶店で働く純の元に、かつての同級生から電話がかかってくる。再会の喜びに浸ることもなく、
元同級生は「頼みがあるんだ」と切り出した。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-09-14 17:46:05
41338文字
会話率:52%
【短編 No.11】
ブラインドを上げて窓を開くと、そこには紫陽花が朝露に艶やかだった。
梅雨の湿った空気が、店内に流れ込む。祖父の代から続く、住宅街の中の喫茶店。僕が継ぐと告げた時、病床の父は物言いたげな眼差しをこちらに向けながらも、
反対はしなかった。
半地下構造の店舗。使い込まれたサイフォンが並ぶカウンターは残しながらも、僕は思い切ってテーブル席を撤去した。壁面に書棚を並べて、がらんとしたスペースにも浮き島の様に陳列棚を配した。
こうして、僕の店がスタートした……
――――――
初出はエブリスタ。
三行から参加できる超・妄想コンテスト「本屋さん」参加作品です。
2017.6.27 初掲載折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-12-19 18:00:00
8694文字
会話率:36%
都市伝説やオカルティックな事が好きな透子は、女子大生になりました。
色んな本やテレビ番組を見ては、ワクワクドキドキしていますが
本人にはまったくそんな特殊な力もないようで、ひそかに超能力や怪奇現象に憧れています。
今までは、そんなことを気
軽に話せる友人もいなかったのですが
通い始めた大学に、占いサークル(同好会)があるのを発見し体験入会してみることにしました。
場所は、今は使われていない倉庫のような半地下の部屋。
いつも誰かがいるようで、いなかったりしてなかなか実態がつかめません。
恐る恐る扉を開けると、副部長の谷崎が目を閉じて座っていました。
自称オカルトオタクと笑う気さくな谷崎に、少し安心し
透子は1週間だけとりあえずお試し入会してみることにしました。
イケメンだという部長にはなかなか会うことが出来ないながらも
サークルのOB玉沢と、本当に存在しているのか疑わしい幽霊部員に囲まれながら
透子は不思議なサークル体験を始めるのですが・・・
現実世界と、半異世界のような存在のサークルで起こる透子のファンタジー体験物語です。
このサークルの在る意味とは? 副部長の谷崎は何者なのか? 透子はこのサークルに入ることができるのか?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-10-12 16:49:38
374文字
会話率:0%
とある雑居ビルの半地下階。そこに選ばれし大人の社交場を謳うバーがある。
カウンターが七席だけの小さな店内では、今日も夜な夜な高尚なのか下劣なのか判断に困るトークが繰り広げられている。
最終更新:2017-03-22 12:00:00
11776文字
会話率:81%