魔王──それはたった一人で国を滅ぼす人類の仇敵。
人魔戦争から百年後、ローランド王国は魔王と停戦条約を結ぶ。
それは人類が王女を魔王に捧げる生贄の儀だった。
「エリィ。私の身代わりになりなさい」
しかし王女は婚姻を拒み、偽の婚約者を仕立
て上げる。
そこで白羽の矢が立ったのが、王家に仕えていたメイドのエリィだ。
「三年! 三年だけだから! それまで私のフリしてて!」
「無理ですけど!?」
偽物の王女であることがバレたら魔族に殺される。
エリィは高飛車な王女のフリをして魔族の中に飛び込んだ。
魔王に好かれないように、三年だけ耐えようと思っていたのだが……。
「お前、面白いな」
王女のフリをすればするほど、なぜか魔王はエリィを溺愛し始める。
(気付いてるの? 気付いてないの? どっち!?)
必死なエリィはとにかく必死で王女のフリを続けた。
そうしていると、魔王だけじゃなく魔族たちもエリィを慕い始め……。
身代わりから始まるのは恋か。偽物か──?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-02-27 08:02:51
201032文字
会話率:47%
街の小さな酒場に勤める貧民のセーラは、婚約者の王子様のご家族の誕生日パーティーに出席し、そこで彼が浮気をしていた現場を目撃してしまった。
彼に問い詰めると、元からセーラと結婚するつもりなど無く、一緒にいた女性が本当の婚約者だった事、セーラ
はただ暇つぶしに騙して遊んでいた事を伝え、大勢の貴族の前で、セーラのような汚い女と結婚などするはずもない、汚妃にならずに済んで感謝しろと馬鹿にした。
パーティー会場から逃げ出し、家で一人すすり泣き、酷く落ち込むセーラ。そんなセーラの元に、一人の女性が訪ねてくる。彼女は、自分を侯爵家に仕えるメイドと名乗り、主人である侯爵家の当主が呼んでいると伝えられた。
イマイチ信じられずも、内気なセーラには断る度胸は無く、訪問してきた彼女と共に屋敷に向かうと……なんと、侯爵家の当主であるヴォルフに、偽物の婚約者になってほしいと頼まれた!
断る事が出来ず、偽の婚約者として生活を始めたセーラ。そんな彼女は、とても温厚で優しく、偽物の婚約者なのに溺愛してくれるヴォルフに、しだいに惹かれていく。ヴォルフも実は、セーラの事を愛しているとはつゆ知らずに――
これは傷ついた一人の少女が、運命的な出会いをした優しい男性に愛され、幸せになるまでの物語。
☆こちらの作品はアルファポリス様にも投稿しております。アルファポリス様のホットランキングで最高四位、24hポイントは最高六位をいただいた作品でございます☆折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-01-06 19:15:04
125640文字
会話率:64%
ハトルストーン公爵家へ奉公に出ていたアリシア・プリムローズは、社交界嫌いの公爵令嬢フィオナになり替わって社交界に出ることとなった。権謀術数が渦巻く貴族の場で公爵令嬢として滞りなく振舞っていたアリシアだったが、突然、金髪の貴公子が歩み寄って
きて――。
「――どうか、僕と婚約してくれないだろうか」
これは勘違いで求婚されたアリシアが、婚約破棄のその日まで影武者だとバレないように奮闘する物語。
そして――……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-01-31 20:00:00
74142文字
会話率:32%
新たに領土となった辺境を任されたデュラン。領主としては新米の彼は、友人のダインを道連れに、他の領地経営のノウハウを学ぶ旅に出る。
……というのは名目で、二人の男が各地で食べて飲んで驚いて楽しんで懲らしめておやりなさいする物語。
短編『その
境界線の向こう側』『その水平線の向こう側』の後日談となるお話です。(前日譚もそのうち出てきます)
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-07-25 21:04:43
66415文字
会話率:40%
学園内で『高嶺の花』と呼ばれているシルヴィア。
しかし、一人になった瞬間、彼女は豹変する。
「あ~、だっる」
そう、シルヴィアは猫をかぶっていたのだ!
そのことを学園一の人気者、イアンに気づかれてしまう。しかし、イアンも同じようにキャラを作
って生活していると知った。
その後、イアンの策略で偽の婚約者どうしとなった二人。
果たして学園卒業まで周りを欺けるのか!?
猫をかぶったハイスペック令嬢とキャラを作っているイケメン令息のお話です。
※ゆるゆる設定です
※ざまあはないかも折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-07-24 18:48:26
5560文字
会話率:42%
ーまた、この夢。泣いている、男の人…。あなたは誰なの?
西洋の母の血を引く雪《せつ》は、幼い頃から何度も何度も同じ夢を見ていた。
父の再婚相手とその子どもから虐げられる日々に疲れはて、心の中で悪態をついていた、18歳の誕生日。鳳《おおとり》
財閥の花嫁候補として、屋敷に呼ばれ、鳳家の長男、樹月《いつき》と出会う。
「金はいくら欲しい?」
(開口一番にそれ!?)
数年前から花嫁探しをしているらしいこの男は、女たちから、冷酷非道だと噂されていた。花嫁候補として、何人もの娘が屋敷で花嫁修業をしたものの、皆泣く泣く追い出されてしまうからだ。それでも、家柄と端正な顔だちからか、花嫁になりたいと志願する女たちがあとをたたないと聞くー…。
話を聞くうちに、実は、花嫁探しは周りが勝手にやっていることだと知る。これは、女避けのための契約だった。
樹月の本心を知らぬまま、契約が終われば、国を出ることを決意した雪。契約を結び、偽の婚約者としての日々が始まる。
これは、前世の記憶が絡む、不器用なふたりの恋の話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-05-31 22:47:12
9096文字
会話率:39%