「…………は?」
「だから、これをやると言っておるじゃろう」
一体目の前の老人は何を言っているのだろうか。
「要らないです」
「拒否権は無しじゃ。受け取れい」
授ける受け取るの関係であれば受け取る側にも拒否権が有るの
が通例だが、目の前の老人はそんな事お構い無しの様だった。これが噂の老害か。
「無いなら自分で作ります。はい、できました。拒否します」
「権利などそうそう簡単に作れる物ではないわ。ほれ、手を出せ」
只の一般人如きに権利を創造する事はできないらしい。
「衛兵を呼びますよ」
「全く最近の若者は直ぐに衛兵だ衛兵だと言いおって、自分で何とかしようという気概は無いのか……」
お前だよ、と突っ込んだ。
「呼びますね」
「なら儂はお主に物を奪われたと叫ぼう。なに、そのポケットに入ってる財布を儂の物だと主張すればお主に勝ちの目は有るまい」
この老害は只の老害では無かったらしい。外道老害だ。
「あ、僕今財布持ってないんで。えぇーい⸺」
「あっ、待てぇ! 待て待て待てぇい! 一度でいい! 一度でいいからこれを持ってみろ!」
衛兵召喚を実行に移そうとした途端老害が暴れ始めた。両手で持つ白い物体をグイグイと押し付けてくる。正直触れる事すら嫌だったが、
「一回持ったらもう黙る?」
「うむ。誓おう」
らしいので仕方無く持ってやる事にした。生い先短い老害の余生を牢屋の中の孤独で埋めるのも良心がやや咎めたし。やや。
男は老害の差し出す白い物体を受け取った。
途端、老害の姿は幻の様に掻き消えた。
「……やられた」
白い物体⸺トイレを持った男は往来のど真ん中に立ち尽くした。
※トイレですが下品ではありません。未使用品なのでとても綺麗。或る種の芸術作品です。
※設定が馬鹿げてる分ストーリーはシリアスに進みます。尻assじゃないですよ? siriusです。
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※この作品は『小説家になろう』『カクヨム』『pixiv』『エブリスタ』『アルファポリス』『ハーメルン』の計六サイトに掲載しております。
※本作は練習作品です。なので改善点や駄目駄目な点、文句等有りましたら遠慮無く感想にて御報告お願いします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-31 20:00:00
168335文字
会話率:48%
魔物と人類の大きな争いがあった。それは永い歴史でも類を見ないほどの大戦となる。
その争いを収めた勇者は、諸国が無事であることを悟ると久方ぶりに故郷へと戻る。
大きな功績を残しながらも、決して語り継がれることのなかった彼は、その想い
を息子へと託した。
大戦が終わっても、魔物による被害は絶えない。父の想いを継ぎ、息子は三代目ネギの勇者と成った。
世のため人のため、更には謳われることのなかった父の名誉のため、目指すは大英雄。少年は一癖も二癖もある仲間たちと諸国を廻る。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-06-29 17:00:00
1281238文字
会話率:45%
アクセスしていただきまして、ありがとうございます!
【5/7『目立ちたくない!!秘密の花園の美少女戦隊』から改題しました】
この話は25歳のちょっぴり鬱で上がり症の事務員が、失恋のショックと自棄で悪魔召還をしたら、剣と魔法的な世界の伯爵
令嬢アリスティール=ノクターヌという5歳の少女の中に入っていた!から始まります。とりあえず目立ちたくないが、最初に来るシャイな女子。恋愛にあこがれはあるのですが、いろいろこじらせていて、それ以前の段階で素直になれません。
序章的な一章
アリスティールを巡るツンデレな銀髪王子と、金髪の幼なじみカエル王子、 残念美少女もどき。メインストーリーはシリアス、基本はコメディタッチのキャラが多めです。一章はタイトルの秘密の花園の部分がメインで、美少女戦隊(お笑い)の結成までです。(すみません、想定より真面目よりの話です。)
間にあらすじやサイドストーリー的なものをアップする予定です。
二章は
アリスティールとクーの二人でお気楽極楽な美少女戦隊(?)が始動します。とはいえ、まぁ子供二人がかわいいドレスに仮面という、変な恰好で何か始めても、そう簡単にはうまくいかないところから始まります。そして、そんな二人を見つめる色々こじれた謎の少女は、最強の悪役令嬢を目指します。そして、ノクターヌ領に迫る不穏な影が・・・・。
二本書いております。仕事が忙しくなり、書ける時は書きますが、更新が隔日になりそうです。申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。
ひさしぶりの小説書き、初めてのなろうで悪戦苦闘中です。文章や構成等不慣れなところもありますが、良ければ読んでいただけると幸いです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-05-27 13:22:12
136874文字
会話率:40%