北海道の農家の娘で農大生でもある坂田遊里はエゾシカをはねてしまい、車のフロントガラスを突き破って飛び込んできたそれに押しつぶされ死んだと思ったらなぜか16世紀初頭のオーストリアに似た国へと紛れ込んでいた。
この世界では迷い鳥と呼ばれる、他
の世界からやってくる者がおりそれにより国が繁栄するとつたわっていた。
これごく普通の農大生が救世主として持ち上げられ四苦八苦するお話。
ヨーロッパの食糧危機を救ったアメリカ新大陸からもたらされた食材というと多くの人が思い浮かぶのは”じゃがいも”だろう。
しかし、実際には”トウモロコシ”のほうがヨーロッパの食糧事情に早く広く影響をあたえていたことをご存知だろうか?
その他南北アメリカ大陸の原産の食材はその後に大きな影響をあたえたのです。
【舞台】16世紀初頭のオーストリア(っぽい国)
※秋の歴史2024「分水嶺」参加作品。多分に創作を含んでいます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-17 17:28:36
33187文字
会話率:29%
何もやりたいこと、やりのこしたことのないまま外国語大学の中文科学士課程を終えた「私」は自暴自棄の自虐のためあてもないバックパックに出る。
そして着いた中国で出会ったイ族の少女と衝動的に結婚する。
彼女の魅力はグローバリゼーションの影響外
にあることで生まれていたのだが「私」との接触は負のコロンブス交換となる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-01 07:03:48
4240文字
会話率:42%
今年の風邪は質が悪い。感染から発症までがとにかく早くて、その上ひどく高い熱が出る。そんな病に罹ったまま、新納萩人は悪意めいた力により意識を喪失する。次に目を覚ました時彼が居たのは、魔術の横行する見知らぬ世界であった。
罹患中の風邪により
意図せぬ惨事を引き起こすも、萩人はその危地をまるでヒーローのような姫君、シンシアに救われる。
そのまま彼女の館で日を送る事となった萩人はシンシア付きの侍女のタルマや近衛兵スクナナといった少女たちと触れ合い、時に己の未熟さを噛み締め、時にお家騒動に巻き込まれ、時にもたらした病禍の大きさを思い知り、やがてただ仰ぎ見て憧れるばかりだったシンシアの、ヒーローの本当を、甘やかな軟禁生活の裏の真意を悟っていく事となる。
そうして時間を重ね、萩人は彼女らと厚誼を深め、やわらかく世界に馴染んでゆく。
だが数々を経て少しだけ大人めき、自らの足で歩き出した彼の前に、全ての禍根とも言うべきものが立ち現れて……。
得たものと経たものの全てでそれを乗り越え、彼は自分の生きていく世界を思い定める。
数字の横に※印がついている話にはイラストがあります。ご了承ください。
尚、最終話「病は君から その5」(こちらはgifアニメーション)のシンシアはつまようじ様が、「特別なんかじゃない その1」の三人挿絵は雪麻呂様が、目次下部の「これぞ表紙」と言わんばかりのそろい踏みイラストはなかづま様が描いてくださったものになります。
素晴らしい絵とその使用を快諾くださった御三方に、百万言を尽くしても尽きぬ感謝を!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-09-29 13:38:57
550389文字
会話率:33%