「ダナ・カリナ・エスピネル男爵令嬢。貴様との婚約は破棄する。明日付で国外追放だ」
国家転覆を企んだとして、冤罪で処刑された男爵令嬢である私が目覚めるとそこはおよそ三年前の王立学校の教室だった。
突如入学してきた黒髪の美少女に心を奪われた皇
太子が、婚約者である私に婚約破棄を言い渡し国外追放を命じる茶番劇が演じられる、まさにその瞬間だ。
黒髪の美少女――アリシアにあることないこと吹き込まれた皇太子は、すっかりその言葉を信じて私を悪女と詰り、言葉も通じない辺境へと去れと告げる。
私の聖女としての素質を利用するだけ利用して、ポイ捨てするとはいい度胸だ。
その隣でほくそ笑むアリシアの色仕掛けによるものだということは明白だったが、皇太子の剣幕を恐れ私たちを取り巻く貴族の子息たちも状況を見守る事しかできない。
しかし国外追放を甘んじて受け入れた後に私を襲う運命を知っているからこそ、こんな茶番を受け入れるわけにはいかない。
私は高らかに叫んだ。
「婚約解消上等だ! あんた達、無事に新年を迎えられると思うなよ?」
大魔族だった曾祖母様から受け継いだ霊力を駆使して、この国を、いやこの世界を手に入れてやることを決意した。
そんな私が皇都を出る前に、皇太子の従兄弟である公爵家の嫡男、リカルドが現れる。
――ずっと慕っていた。皇太子との結婚が白紙になるのであれば自分と結婚してくれないか、ですって。
冗談じゃない。
私は悪の帝王になると決意したんだから、あなたとの結婚はお呼びじゃないわ。
あ、でも従者になるなら連れて行ってあげないこともないわよ。
……これは、私がラスボスとしてこの大陸に君臨し、本当のしあわせを掴むまでの物語
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-11 16:10:55
21579文字
会話率:37%
※もともとR15のつもりではありませんでしたが、途中で処刑シーンが出てきましたので、他の方々の作品とも見比べた結果、念のため、R15指定を加えました。
行商を終え従者達と共に黒い森から戻った少年は、グランド・ジョルディンの街で新たな旅に出
る準備を始めます。しかし、その街は、先の戦火を免れたものの独立を侵され、斜陽の王国軍の進駐を許していました。分かってはいたのですが、いきなりトラブルに巻き込まれた少年は……。
大した魔術も特殊技能も何も持っていないただの旅行商の少年だけど、彼といつも一緒に旅する意外に強い従者達、……でもうさぎとワンコなのですが、の助けを借りて優しくない世界を生き抜きます。
なろう系特有の俺TUEEEだけをとにかく詰め込みまくった作品に少し疲れた方々向けのゆっくりテンポの作品です。最初のうちは弱っちい主人公で、強いはずの従者達がすることも控えめです。
全体的にちょっと童話チックな作風なので、「ザ・なろう系」ご期待の方々にはすみません。そういうものだと思って少しのんびりお読みいただけると幸いです。
※アルファポリス様にも投稿中です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-11-24 13:23:27
32909文字
会話率:32%
最強の主人公は異世界に飛ばされました。
ただし勇者としてではなくその従者として。
男性主人公に女性勇者の物語です。
最終更新:2010-10-05 21:21:32
12469文字
会話率:39%