『人の嘘偽りを視読する』異能持ちのアビス一族に生まれながら、その力が発現しなかったエリアーナ。
彼女の異能を利用しようと、子息アレクシスと婚約・結婚させたジークベルト侯爵家の者達に『見当違いだった』『無能嫁』などと罵られ、肩身の狭い日
々を送っている。
エリアーナの美貌の夫・アレクシスは屋敷の離れに愛人と住まいを共にしており、結婚式当日は花嫁の顔を見ようともしなかった。拠り所のないエリアーナの心を支えるものは、魔法鳩に乗せて飛ばす『クロード』との手紙のやりとりだ。
事実上お飾りの妻となってしまったエリアーナは、義母からの命令で、髪を引っ詰めアメジストの瞳を隠すようにメガネをかける地味っ子令嬢に扮し、魔術学校・ロッカジオヴィネ学園に通っている。
地位も異能も持たぬ者を公爵家跡継ぎの嫁に迎えたなど一族の恥さらしだと、義母は意地でもエリアーナの能力を発現させようとしていた。
——残念ですがお義母様。
幾ら私をしごいても、ジークベルト家が望むような能力は発現しません。なのでこんな役立たずの嫁になど、『離縁』を申し付けてください!
『離縁』を言い渡されるために奮闘するエリアーナだが、
アレクシスがエリアーナに冷たくあたるのには、ある深刻な「理由」があって…?!
***
(ご注意)学園もの要素薄め、砂糖盛りつけたい作者の恋愛メイン。軽いざまぁ有り。
鳥や動物たちの声を聴くことができる異能持ちの落ちこぼれヒロインと、訳あり旦那様のじれもだ恋愛ものです。
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