メイド長のセシリーは、幼馴染で同僚のコック長フィルと険悪な仲だった。仲良くなりたいと悩むセシリーは、ある日、フィルが女性関係で危ない目にあうという予言を耳にした。
予言を信じようとしないフィルにいら立ちを覚えつつ、彼を助けようとセシリ
ーは魔法で美女となり、フィルと接触する。
しかし、フィルからかけられたのは、セシリーの予想だにしない言葉だった。
「じゃあさ、賭けをしない? ……僕に、『好き』を教えてほしいんだ」
条件付きで交際をはじめたセシリー(変装の姿)は、自分さえも気づかなかった思いを見つけていく。しかしそれは叶わぬ思いだった――。
お互いがお互いの想いに気づかず、じれじれしまくるお話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-10-13 05:47:22
162481文字
会話率:37%
――昔、あるところにそれは醜い娘がおりました。
道を歩けば石を投げられて嗤われ、実の親ですらあまりの醜さに会おうとしません。やがて年頃になり、一人の男に恋をした娘は自分の醜さに絶望し、いっそ儚くなってしまおう、と森へ行きました。
する
と、そこに魔女が現れたのです。
魔女は娘の嘆きを聞くと、お前のもっとも『うつくしいもの』と引き換えに絶世の美女にしてあげよう、と言います。
自分にうつくしいものなどないと思っている娘は喜んで魔女に魔法をかけてもらい、家に帰りました。うつくしくなった娘に両親は大喜び。綺麗なドレスを着せてお城に送り出しました。
こうして醜い娘は世界で一番うつくしい娘になり、素敵な王子様と結ばれたのでした。
そんなおとぎ話のような娘から生まれた双子の姉妹は、母親譲りの「醜い顔」で生まれてしまった。
憐れんだ魔女だが二人同時には無理だ、と姉を日の出から日没まで、妹を日没から日の出まで、母親と同じくうつくしくなるよう魔法をかけた。
魔法を解く方法はたった一つ、真実の愛を見つけること。
やがて成長した姉妹は真実の愛を見つけるべく奮闘するのだが、どうにも男運が悪すぎて屑な男しか身近にいない。
王子様や高位貴族の子息に言い寄られるって、お母様と同じ道なんですけど――!?
それだけは絶対嫌な姉のアンヌマリー、自立心の高い妹のマリーベル。
姉妹の秘密を知る王子様の婚約者令嬢と共に運命に立ち向かう!
果たして姉妹は魔法を解くことができるのか?
これは真実の愛を探す、昼と夜とで美醜が逆転する令嬢の物語である。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-12-04 12:00:00
37515文字
会話率:42%