さまざまな歴史を刻んだ二十世紀も終焉を迎え、ほんの数年が経った頃のこと。
世界は唐突にそして確実に、混沌の闇へと染められた。
ヒトのなかに突如として発症した屍症候群は、健常な体がある日突然に屍となって死に至る病だ。
遺伝子異常だとか伝染病と
か、研究者の間でさまざまな憶測が飛び交う間に、恐ろしいくらい世界中に拡散され、猛威を振るった。
しかしそのわずか数ヶ月後、その屍症候群に免疫を持つヒトがぽつぽつと現れ始め、彼らの抗体細胞からワクチンが作られる。
事態は呆気なく、しかし急速に終息へと向かった。……かのように思われた。
『屍人加速細胞性免疫』。
一般人のなかでもっとも浸透している通称は【アンデッド化】。それが抗体細胞の恐るべき正体だ。
アンデッド化すると屍の身体になっても死に至ることはないが、屍のまま生き続けることを余儀なくされる。しかもその身体が求める栄養は、普通の食事ではなく。
————『ヒトの死』である。
水神龍二はアンデッドを狩る仕事、狩人を生業にしている。
そんな彼が出会ったのは、美しい涙を零してヒトを喰らうアンデッド《葬祭のマリア》。
彼女と関わるうちに龍二に芽生えた感情は、果たして……?
悲しき運命を背負わされた男女の、許されざる恋の行方は?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-09-30 17:10:04
17446文字
会話率:7%
今の世界から、遥か未来かもしれない時代のお話。
人類は度重なる戦争で、完全に疲弊しきっていた。
そんな中、神の奇跡なのか、化学兵器の使用で遺伝子異常の子供が生まれ、なぜか強い魔力を要していた。異端である彼女(かれ)らは、ひっそりと身を潜め
ながら、細々と魔法が与える小さな奇跡を、人々に売っていた。
主人公のミサキは、魔女の女の子。お金にがめつい彼女は、お金持ちを狙って、今日も魔女のキセキを売るのか??折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-11-07 09:00:00
2314文字
会話率:6%
遠い未来。人類は「因果力」を手に入れ、超能力の様な大きな力を振るえるようになった。
しかしその代償か、原因不明の不妊症と遺伝子異常を持った子供の出生に地球上の全人類が冒された。この現象は生まれつき因果力を持たない地球外生まれの「圏外人類
」には見られなかったことから「地球病」と呼ばれた。
一方で人類から枝分かれし、獣の特性を備えた亜人種がいまや地球上では栄えている。この亜人種は、地球病対策として他の動物の遺伝子を組み込んで生殖能力を維持した、人類の後継種だった。その後数百年が経ち、人口において地球の主の座は亜人種に取って代わられた。
「首都」の大学を十五歳で卒業したトウヤは「北奥」と呼ばれる北の果ての小さな分校のたった一人の教師となる。それは特殊な因果力「未来視」を持つが故に病室に隔離されている妹サクヤを助けるためには「北奥の地で『鍵』を見つける」必要がある、という予言に従っての事だった。
分校のあるワッカの里は、猫族(びょうぞく)が多く住み、彼らの信仰の対象となっているお社がある地だった。お社には昨年分校を卒業したイチコから、今年入学したばかりのコココまで猫族の九姉妹がいる。そのうち分校の生徒は十七歳の次女、ニコから、十五歳のミケコ、十四歳のショコ、十三歳のイツコ、十二歳のリッコ、八歳のナナコとハチコ、六歳のコココの八名。
トウヤは大学出の上、因果力の扱いも免許皆伝のエリートだが、教師としても一人の若者としてもまだ経験不足。生徒の姉妹達とのふれあいの中で、田舎の学校にありがちな事件を通して人間としても成長していく。
一方で妹サクヤの予言にあった「鍵」の探索も進められる。里帰りしてきたイチコから古龍、という存在を知らされたトウヤは古龍レタラと言葉を交わすことに成功する。因果力と龍脈の関係に気がついたトウヤは、お社が龍脈を奉る事から、龍脈の神薙でもあるミケコの協力を得て因果力と龍脈の真の姿に迫りつつあった。
まさにその時、邪龍ウェンカがレタラを付け狙う事件が起きた。トウヤたちも加勢して邪龍は滅ぼしたものの、龍穴を守るレタラは転生し力の無い幼生になってしまう。
ワッカの里の厳しい冬を乗り越え、トウヤとミケコはサクヤを迎えにいく。それは人間の姿をした龍穴ともいうべきサクヤの体質を鎮める第一歩となった。
二十六編の連作短編で紡ぐ少し不思議なSFファンタジー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-02-17 16:24:30
99830文字
会話率:40%
ゆっくりと衰退していく未来の世界では
遺伝子異常で現れたミュータントが
世界の人々の暮らしを豊かにしていました。
最終更新:2017-05-15 23:20:36
768文字
会話率:0%
世界を突如サウロンと呼ばれる化け物が侵略した。サウロンに通常兵器は効果がなく、其処で考案され造られたのが遺伝子にサウロンのコアを移植されたソルダと呼ばれる人間
ソルダは14歳から戦場に立ち戦うことを義務付けられている。
サウロンと戦うクリミ
ネルの総指揮官とソルダ開発の第一責任者を両親に持つ藍華は制限された寿命の中で、コアの力を使うことによって自身が人ではない何かになりつつかることを認識しながら仲間と友人を守る為に戦場に立ち続けた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-03-31 14:32:27
218738文字
会話率:56%
遥か遠い未来の話。
ある特殊な夫婦の間に子供ができて……
最終更新:2016-04-15 15:25:19
781文字
会話率:9%
近未来、人々はゲノムテストと呼ばれる遺伝子検査を定期的に受けることによって事前に罹る病気やそのリスクに備えていた。
今年中学を卒業する六鳥涼斗(むつどりりょうと)は学校で最期に受けたゲノムテストの結果、地球上の生物八百七十万種にひとりといな
いといわれるある特殊な遺伝子異常だと告げられる。
涼斗に観察された遺伝子異常XXXX(フォーエックス)は他のどの生物ゲノムとも類似しないゲノムであり、ヒトの遺伝子発現を幇助するものだと告げられ、彼は昨今市内において人々に起きている大規模な遺伝子異常の犯人との容疑をかけられ、遺伝子の専門研究所、ゲノムシティへと連れて行かれることになる。
そこで涼斗は自分と同じくシティへ連れてこられた、ヒトを不幸にする少女、FRRと出会う。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-07-02 11:39:15
116340文字
会話率:57%
ネオニューテトラ、それは第三次世界大戦で用いられた世界最悪の物質。
それによってもたらされた被害は甚大の一言に尽きる。
植物は死に絶え、海は汚染され、空気は有毒となった。
もはや人間の生存可能なスペースは極僅かとなっていた。
だが、それでも
人間は協力していた。
なぜか? 強力な敵がいるからだ。
ネオニューテトラにより引き起こされた遺伝子異常、それによって生まれた悪魔の怪物……。
四足の悪魔がいるからだ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-06-28 16:15:01
1877文字
会話率:66%
女性だけが罹る、遺伝子異常をもたらす病気。罹患率、百パーセント。十五歳までの致死率、八十何とかパーセント。二十歳まで生きられる女性は、ほとんどいない――/自サイトからの転載です。2014年1月13日、全3部完結しました。
最終更新:2014-01-13 18:25:31
170049文字
会話率:24%
醜い顔の「俺」の隣に柔和な顔の「ぼく」が引っ越してきた。二人は友だちになる。けれど暗い部屋の中で世界を呪った「俺」は無目的な「ぼく」を使い、自分の身体のチート改造を目指して行動を起こす。
互いに騙して利用し合った「俺」と「ぼく」の物語。
最終更新:2013-04-27 19:51:59
24880文字
会話率:23%
遺伝子異常から生まれた人間兵機。彼らと彼らを有するもの者が訓練し、また出会うために集いし場──「学園」で、依然パートナーを見つけられずにいるアーリウスのもとに現れたのは、感情を有する欠陥品の兵機だった。それがきっかけで隊の中に不穏な空気が漂
いはじめるさなか、隣国と戦争がはじまった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2011-05-03 20:00:00
30373文字
会話率:31%