彼の名前はジャル。彼は人間ではない。彼がいることができる世界は精神世界だけだ。そして、彼自身も精神としか実体を持つことができない。そんな彼には目的がある。
「数多の精神世界の末路を見送ること」。
彼は唯一の能力を持っている。
「精神世界を渡
る能力」である。この能力を使って、彼は数多の人間の感情、思考に触れ、あやふやな自分自身を形成していく。
彼がすべての精神世界を観測したとき、一体どうなるのか?人の感情を深遠にとらえる不思議なストーリーです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-11 18:34:04
4014文字
会話率:38%
「アリアレイン、そなたを追放刑に処す!」
ひとりの侯爵令嬢が、王太子に追放を宣告された。
「なぜあっさりと受け入れられたのですか」
それに憤る者。
「――は?」
驚く者。
「姉様、本気なの?」
疑問を抱く者。
「お願
いでございます殿下、どうかお考え直しください!」
慈悲を願う者。
「教会から王太子殿下に取りなすこともできます、ハーゼン様」
助力を申し出る者。
「――侯爵閣下によろしくお伝えください」
見送る者。
「つまり皆々安泰、万事めでたし、ということでしょうな」
喜ぶ者。
追放の事実を聞いた者の反応は様々だ。
「行きましょう」
しかし、交錯する思惑をよそに、侯爵令嬢は揺るがない。
そして彼女が放った一手は――
「まことに、かの侯爵令嬢の周到さには驚かされるばかりよな」
「しばらく王太子の命令もなにも届きますまい」
「――どういう、ことなのだ?」
――王国そのものを揺るがした。
追放を宣告された侯爵令嬢の逆襲が、始まる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-30 12:00:00
104865文字
会話率:29%
―プロローグー
一人の子どもが草原に立っていた
両手を後ろに固定されて身動きが取れない
その瞳には、虚無を映している
両親も友もいなければ、見送る者もいない
空からバタバタと機械音がしたので見上げてみる
深い紫色をしたゴンドラ船
が地上に着陸しようとしていた
草原が風圧で波をうっている
子どもはただただ見上げていた
自分を迎えに来たと思った
そこには悍ましい数々の悪魔が住処にしていた
子どもを見下ろす
不快な笑みを浮かべてこう言った
『生ごみ人間』
絶望はまだ始まったばかり
もう何も言うことは無い
―あの時は、ごめんなさい。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-07-13 00:14:15
86024文字
会話率:32%
それは帰ってきた者と旅立つ者、それは見送る者と見送られる者。
だから人は旅路の向こうを夢見るのだろう。
その願いを神に託して祈り、折り……あ!?
最終更新:2020-04-14 04:13:53
2329文字
会話率:29%
見送られる者がいれば、見送る者もいる。
それはどちらも辛く苦しいもの…。
モザイクがかかった画面が少しずつ鮮明になるように、
自分の意識がハッキリしてくると、
僕は田舎の風景が漂うバス停の隣にいた。
最終更新:2019-04-08 10:31:32
993文字
会話率:0%
去られる者。去る者。見送る者。
誰が一番辛いのか。
最終更新:2017-02-18 16:53:31
7211文字
会話率:28%
旅立ちの前夜は寂しさに駆られることだろう。いいか?これだけは忘れるな。
最終更新:2015-05-16 13:13:47
680文字
会話率:0%