聖女と認定され、王子と強制的に婚約させられたのは、庭師の娘、キャロット。
地位も後ろ盾もない彼女は聖女として王宮に迎えられたものの、待っていたのは陰湿ないじめと、理不尽な命令の連続だった。
母譲りの髪を嘲られ、肌を汚いと笑われ、祈りの儀式で
は十二時間立ちっぱなし。それでもキャロットは、ただ黙って耐えた。
なぜなら彼女は、誰よりも忠義を知る庭師だったから。キャロットは聖女ではない。本物の聖女を逃がすため、ただの庭師が身代わりとなっただけだったのだ。そしてついに、待ちに待った日が訪れる。
「本日この時をもって聖女としての任を解く。同時に俺との婚約も破棄する!異論は認めん!」
その瞬間、キャロットは満面の笑みで答えた。
「はい、喜んで!」
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-02 17:10:00
10236文字
会話率:25%
ごく普通の会社員、浅羽千夜。
ある雨の夜、赤い目の男に襲われたと思ったら、目覚めるとそこは異世界だった。彼女を異世界に巻き込んだのは赤い目の男、吸血種のユリウス・ヴァレンタイン伯爵で…?
Pixivにて同タイトルの話を掲載中。
最終更新:2021-08-01 23:02:25
70879文字
会話率:38%
庭師のローザには、咲かせたい花がある。
人生の全てを捧げても咲かせたいその花の為に、ローザは1人故郷を離れ遠いこの街へとやってきた。
正しき名も無く、国も無い。
魔女に護られ、マフィアに統治される〝魔女の街〟へ。
マフィアチーム〝虫〟の
生花店はローザの持ち場の1つだ。
しかし大きな事件もなく、ただただ、普通に仕事をして平穏な日々を過ごしていた。
種を蒔き、水をやり、花を愛でて育て、花からいろいろな物を作る。
変らない毎日を、仲間と笑いながら、花と共に生きていた。
それが、静かに壊れていた事に気がついた時、ローザは選ばねばならなかった。
自分と仲間の命か、愛した男の命か。それとも――
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-05-03 22:00:00
102526文字
会話率:54%
小さな国に、ちょっと変わった王様の下で働く、若く優秀な宰相がいる。彼の名前はエリオット・ラグアス宰相。現在、庭師の娘さんに片思い中。それは、城の皆が周知の五年になる片思いである。恋には奥手な彼、そんな宰相の恋を実らせようと、ある人物を中心に
城の皆が動き出した。※一月七日改訂作業終了。(おまけ編を更新しました)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2012-01-20 18:00:00
23675文字
会話率:50%