お姉様は立派だ。人の命を救うために、地位も身分も家も捨てて医師となった。王宮医としての招聘もあったのに断って、より多くの命を救うために日々飛び回っている。
「甘ったれで可愛い、私のメアリー?この家くらいなら、あなたにも継げるでしょう?」
「
……はい、ルイーゼお姉様」
私はお姉様の代わりに、家を継ぐ。その第一歩として、姉の婚約者であった人と、婚約を結び直した。
「これからよろしくね、小さなレディ」
私を優しく見つめるのは、かつて熱い眼差しで姉を愛していた人。
「よろしくお願いします、ロレンス様」
叶わぬ初恋で終わるはずだったのに。
今、この方は、私の婚約者だ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-31 16:04:16
30952文字
会話率:48%
ストラウド子爵家の長女・エレーゼ18歳はお父様が大好きだ。お父様とこのまま同じ屋敷で暮らし、いつかお父様を私が看取る、そんな将来設計があるので結婚はしたくない。だがこれでも貴族令嬢、そういうわけにもいかなくて。
ある日、仕方なく見合い
に赴くことになったのだが。
見合い相手はプラチナブロンド煌めくひたすら優美な王子様、いや辺境伯の跡取り息子。
見た目も家柄もファビュラスなのに、彼は今までことごとく見合い相手に断られ、挙句エレーゼのところに話が回ってきたという訳あり物件。
この話、断る? 断られるよう仕向ける?
しかし彼は言ったのだ。「こちらの条件のんでくれたら、結婚後、自由にしていい」と。つまり、実家暮らしの妻でOKだと!
名を貸し借りする程度の結婚でいいなんて。オイシイじゃない? で、条件とは何ですの?
お父様だけがもつ“私への無限の愛”しか信じない令嬢エレーゼが、何を考えているのだかよく分からない婚約者エイリークと少しずつ絆を深めていく、日常みじみじラブストーリーです。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-17 22:06:24
207651文字
会話率:55%
王国には、ふたりの王女がいた。
離宮に暮らす、骨ばって瘦せっぽちな"三日月姫"と、後妻が生んだ美姫、第二王女の"星夜姫"。
粗暴な北の王からの要請に、三日月姫を嫁がせよと話が決まり、王家と家臣は王子を
授かるための祈りを神に捧げる。
そこで神の起こした奇跡とは。
※なろうラジオ大賞5にキーワード「三日月」で参加します。よろしくお願いします!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-11 17:01:29
1000文字
会話率:35%
魔法学校高等部第二学年に所属するアイリス・トゥール。彼女は鈍くさ、根暗、変態などと周りから揶揄され絶賛苛められ中の身だが、ひとつ下の妹で才女であるミレナを溺愛してやまない。妹が自分のことを嫌っていてもそんなことは関係なく、いつも陰から見守っ
ている。しかしいつでも顔を合わせられるわけではなく、学内で会えない日もあり沈んでいると、声を掛けて来たのは妹と同時期に入学した一年生の美少年。浮世離れした美貌の彼は第二王子だと身分を明かし、アイリスの秘密を見破ってくる。それは――彼女が自分の能力を妹のために隠していること。
第二王子リックスは、兄である王太子アルファルドの身に危険が迫っていると言う。もし本当に何かあれば婚約者である妹の立場も危ういかも――そんな思いからアイリスは彼に協力し、王太子の命を狙う襲撃犯に立ち向かうことになるのだが……。
※妹がざまぁされて落ちぶれる話では無いため、姉妹格差?とさせていただきました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-11 14:00:00
64224文字
会話率:54%
「どうしてお姉様はそんなひどいことを仰るの?!」
妹ベディは今日も、大きなまるい瞳に涙をためて私に喧嘩を売ってきます。
「そうだぞ、リュドミラ!君は、なぜそんな冷たいことをこんなかわいいベディに言えるんだ!」
元婚約者や家族がそうやって妹
を甘やかしてきたからです。
両親は反省してくれたようですが、妹の更生には至っていません!
あとひと月でこの地をはなれ結婚する私には時間がありません。
他人に迷惑をかける前に、この妹をなんとかしなくては!
「結婚!?どういうことだ!」って・・・元婚約者がうるさいのですがなにが「どういうこと」なのですか?
あなたにはもう関係のない話ですが?
妹は公爵令嬢の婚約者にまで手を出している様子!ああもうっ本当に面倒ばかり!!
ですが公爵令嬢様、あなたの所業もちょぉっと問題ありそうですね?
私、いろいろ調べさせていただいたんですよ?
あと、人の婚約者に色目を使うのやめてもらっていいですか?
・・・××しますよ?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-15 23:15:34
10089文字
会話率:27%