現代日本で制御盤の設計製造をしていた牧奈浩(マキナ・コウ)は、事故で異世界へ転生する。そこは魔力が動力源だが、個々の魔道具に手動で魔力補充が必要な非効率な世界だった。コウは自身の知識を活かし、魔力を電力に見立てた「魔力制御盤」の開発を決意。
魔道具工房の娘エリアナや元宮廷魔術師バルカスの協力を得て、試行錯誤の末に制御盤を完成させる。
商人レオードの支援で事業は拡大するが、既存の魔力利権を持つ魔術師ギルド幹部ゲルハルトから執拗な妨害を受ける。素材の流通妨害や技術的・政治的な圧力に苦しみながらも、コウたちは協力して困難に立ち向かう。王都の展覧会でゲルハルトの陰謀を暴き、魔力制御盤の革新性と安全性を証明。技術は広く認められ、異世界の魔力インフラを大きく変え、人々の暮らしを豊かにしていく物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-07 14:38:38
17850文字
会話率:43%
出会いは密室トリック。
㈱ひなびし商事の社長令嬢にして、同社の新人OLである雛菱陽凪(ひなびし・ひなぎ)は、社内で起こった密室殺人の最重要容疑者という窮地に立たされる。
その密室とは、貨物運搬用エレベータの地上搬出入口の踊り場であっ
た。
出入口のシャッターの鍵を保持していのは――陽凪のみ。エレベータは停止しており、扉は動いていない。起動用の鍵は根元から折れて、昇降機制御盤に挿さったままである。
真壁馨子(まかべ・かおるこ)警部補は、新しい相棒と共に、この密室殺人に挑む。かつて〈名探偵〉と渾名された相棒と別離して二年以上……。警察内で煙たがられていた彼女の新しい相棒は、警察官僚や政財界に太いパイプを持つ名家で世間知らずな超お嬢様・日比之奏音(ひびの・カノン)であった。体よく厄介事を押しつけられたのだ。
ブレーンを失った馨子は燻っていた。
窮地にたった陽凪を救おうとするのは、彼女を誰よりも大切に想う幼馴染み(恋人未満)で、㈱ひなびし商事をかつて倒産の危機から救った、公認会計士の青年・至峰解(いたみね・サトル)だ。
そして、馨子は解の推理力に目をつける。
果たして二人は密室トリックを破ることができるのか?
陽凪と解、馨子と奏音。二組のコンビが交わる時――事件が起こり、ミステリが始まる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-11-25 17:00:00
26720文字
会話率:41%
凡庸な人生をおくる男、その日常に突如現れた女子高生、水野さやか。二人が巻き起こすちょっとビターな珍道中!
最終更新:2012-02-07 06:51:51
4656文字
会話率:43%
恒星間宇宙船は、加速を続けていた。このままでは、太陽系を飛び出してしまうことに、間違いはなかった。「くそッ、ここまで来て!」マサルは、目の前の制御盤に拳を叩き付けた。恒星間旅行者の帰還を待って、冷凍睡眠装置の中で横たわる人々は、いつしかコス
モ・マドンナ、宇宙の聖母達と呼ばれるようになった。実際には、乗組員の家族には男性も女性も、大人も子供も含まれていたのだから、マドンナというのは正しくはない。その人達を目の前にして……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2007-07-26 01:52:25
18618文字
会話率:6%