砂漠と乾いた草原がまばらに入り混じる大陸の西の大国ファサール。大陸の東の国の出身の奇花は、ファサールの一部族、タサラ族の商隊を護衛する傭兵をしていた。
春の砂嵐(シム)の終わりの頃、タサラ族の族長の娘イルシンダに、ファサール唯一の王家ファド
家から輿入れの話が来た。相手は王太子。
しかし、イルシンダにはルカリの花を贈ってくれた相手がいた。ルカリは婚約の証の花で、女性が受け取ったら、仕来りとしてその婚約は必ず履行されなければいけない。イルシンダは、9歳でルカリを受け取り、14歳の今日までその相手——アリハを待っている。父の長も、イルシンダとアリハの婚約は認めていたのだが、どうしたことか、王家の婚姻の話を受けてしまった。
納得出来ないまま父の命に従い王都に向けて輿入れの旅に出るイルシンダ。途中、いきなり自殺を図ったイルシンダに、護衛として同行した奇花も慌てる。一命は取り止めたものの、イルシンダはその後、塞ぎ込んで自室から出て来ようとはしなくなった——
数奇な運命を背負った女傭兵奇花と、彼女の過去と未来に関わって行く魔物と魔人の、戦と愛を追ったファンタジーです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-28 19:06:47
50612文字
会話率:34%
光帝国に西の異民族から一人の姫が輿入れする。翠眼という奇妙な容姿を持った妃。その妃は摩訶不思議な妖術を使うという…という噂が後宮に流れていた。その噂を恐れてか、高位の妃だというのに御渡りすらない。
翠眼の貴妃、濘 胡娘(ねい こじょう)
には秘密があった。それは医術の心得があるということ。皇后の体調不良を見逃せず首を突っ込んでしまったことから、胡娘は『医妃』として活躍することになり…!?
なんちゃって医術ファンタジー(全十二話)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-12 12:00:00
50647文字
会話率:40%
生まれ持った病気のせいで、魔法も使えない孤児の少女ベガはある日、自分を治療してくれるという医術師の男シリウスに引き取られることとなる。
治療法を研究していく日々の中、シリウスは帝国最高峰の研究機関であり教育機関でもある学院に教授として招
かれることになり、そしてひょんなことからそこにベガも生徒として通うことになってしまった。
魔法が使える優秀な者たちのなかで、魔法が使えない落ちこぼれのベガは逞しく学生生活を送ることができるのか。
自身に秘められた病気の正体、やがて国をも揺るがす大惨事にベガは巻き込まれていくことになる。
(物語を完結させてから、投稿しています)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-22 08:00:00
415030文字
会話率:34%
「花の簪」の外伝です。
少女ルーは、オアシスが敵に攻められ混乱する中で、サーデグとゾランに助けられる。
最終更新:2021-11-30 23:47:13
23455文字
会話率:39%
とにあさまより、いただいたお題。
「かんざし」
はるか東の大国から親和の証に砂漠のオアシスへと輿入れしたのは、容姿のすぐれない16歳の少女だった。
しかし、彼女は類まれなる歌声を秘めていた。
高音を保つために去勢されたウード弾きと、後宮
で孤立した姫は歌を通じて心を通わせ始める。
カクヨム・エブリスタ・セルバンテスでも公開中折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-06-30 17:54:29
72235文字
会話率:29%
『飛鳥』シリーズの読者さまのリクエストにより制作した番外編(セルフ二次)です。本編終了6年後の設定、ネタバレを含みます。登場人物や世界設定は本編のものを引き継ぎますので、単体では理解しにくいと思います。ご了承下さい。
最終更新:2020-02-17 07:00:00
18729文字
会話率:45%
中央アジア風異世界ファンタジー、『飛鳥』シリーズ外伝。短編。本伝の後日談です。12歳になったラディースレンとトグルの物語。本編のネタバレを含みます。
(自サイト『The Spirit of The Mystic Valley』より転載して
います。)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-01-17 07:00:00
18327文字
会話率:39%
『飛鳥』シリーズ本伝。中央アジア風異世界ファンタジー。
記憶を失った娘が、砂漠の民に拾われた。タパティと名付けられた彼女は、銀髪碧眼、鳥の名を名乗る異邦人に出会う。自分が何者かを知るために、彼らは聖地〈黒の山〉を目指す――。
(自サイト『
The Spirit of the Mystic Valley』より転載しています。)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-01-01 07:00:00
1161423文字
会話率:44%