私は何者なのか――
その答えを、誰も知らない。
綾宮 結衣、二十歳。旧財閥の養女として育ち、誰からも愛される「完璧な令嬢」と言われる私には、ひとつだけ秘密がある。
左の脇腹にある、不思議な“印”。
そして、月の夜にだけ見る夢――
銀の瞳
の青年が、優しくこう言うのだ。
「……また、会えたな」
偶然訪れた神社で、その夢の男と現実で出会った時、私の世界は静かに動き始めた。
それは神と人の“魂を結ぶ縁”、前世から続く約束だった。
過去の記憶を封じられ、人として生まれた私。
そして、誰よりも深い悲しみを抱えた龍神・月影。
忘れたままでも、私はあなたをまた好きになる――
たとえ、世界がそれを許さなくても。
神に愛された少女が、運命を結びなおす物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-19 01:11:54
104533文字
会話率:15%
伯爵令嬢アーシアは公爵子息カルゼの婚約者。
しかし学園の食堂でカルゼが「アーシアのような性格悪い女とは結婚したくない。」と言っているのを聞き、その場に乗り込んで婚約を解消したつもりだったけどーーー
※アルファポリス様、カクヨム様にも投稿して
います。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-11-13 09:00:00
71744文字
会話率:28%
アリーラの生まれたレシュタット家は、ど貧乏だった。父は家族を捨て、母は過労で亡くなった。
だが、二百年前までレシュタット家は大金持ちの公爵家だった。一族に実在したファナという悪女が、王太子との婚約を破棄したせいで、没落したらしい。
ア
リーラは祖母の死ぬ前の最期の祈りが通じたのか、気がつくと二百年前にタイムスリップしていた。しかも公爵令嬢・ファナとして。
「こうなったら私が王太子に嫁いで、歴史を変えてみせる!」
王太子と婚約破棄なんて、絶対にさせない。
「一族の没落回避のため、私は妃になる」
現代のレシュタット家の繁栄のため、(自己都合により)未来を変えたい……のだが、ファナを取り巻く人々は、一癖も二癖もあった。
謎めいた王太子と、ファナを陥れようと画策する近衛騎士団長。そして思い通りに動いてくれない、第二王子。
何より、王太子を狙うライバルの令嬢が素敵女子過ぎて。
それぞれの思惑がアリーラによって動きだし、やがて事態は想定外の方向へと流れていく。
二百年間、悪女のレッテルを貼られた一人の公爵令嬢がたどった数奇な運命と、歴史に埋もれた一族の真実を解き明かす、愛の物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-10-23 11:30:47
210020文字
会話率:32%