ハルキゲニア(学名:Hallucigenia)はラテン語: hallucinatio 「夢みごこち、夢想」による。――Wikipediaより
ぽかぽか陽気のひなまつりの日。少年、春樹は、近所に住む大学生のラガーマン、玄弥の家を訪れる。大きな
体で小さな雛人形と格闘する玄弥を手伝ううち、アクシデントで二人は急接近。その瞬間、春樹の頬に触れた玄弥の無精髭の「チクッ」とした感触が、彼の心に忘れられない楔を打ち込んだ。
しかし、淡い想いは実らぬまま、春樹は父の転勤で玄弥と離れ離れになってしまう。
数年後、高校生になった春樹。今や玄弥は、桜のジャージを背負うラグビー日本代表のスター選手。もう会うこともない遠い存在だ。それでも、あの日の感触と玄弥への想いは消えず、春樹は自身の中に芽生えた未知の感情と、中学時代の苦い記憶に静かに向き合い始めていた。
一方、日本代表として活躍する玄弥もまた、屈強な肉体の奥で、春樹への忘れられない特別な感情と、自身の「普通」ではないかもしれない性的指向に戸惑い、葛藤を抱えていた。彼女との関係の中でさえ、脳裏に焼き付いて離れない、あの「妖精」のような少年の面影――。
すれ違う時間と距離。それぞれの葛藤。二人の物語は、どこへ向かうのか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-13 06:59:53
42840文字
会話率:27%
異世界召喚ファンタジーです。
ナーロッパ大陸に長きに渡り君臨する
巨大帝国ブリタニア。
この国はかつて戦争で大敗し、滅亡一歩手前という状況まで追い込まれた。
自棄になった当時の皇帝ハルキゲニアは秘術を行い、異世界から1人の少女を召喚する。
召喚されて突然、国の命運を託された不運な少女は藁人形を抱いて1人山中に突撃する。
見事宿敵を討ち取った少女は聖女と崇められるが
だんだんと奢り高ぶり、派手で豪奢に豪遊する。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-19 20:12:42
40668文字
会話率:12%
古生代カンブリア紀の古生物とよく見紛われる奇妙奇天烈人間『アンプ』は、河川敷でくつろいでいるだけで「海が恋しいの?」と嘲笑われる日々。
特に最近は、物好きな小学生二人によく絡まれているという。曰く、「5億年もよく生き延びたっすね。」と少女
が半笑いで讃え、「健康の秘訣ってありますか。」と少年に真剣に尋ねられているそうだ。やかましい。私はれっきとしたホモ・サピエンスである。
これは私とチビ助二人による、徒然なる日常奇譚。ただのコメディとも表現できようか。とくとご覧あれ、人類。
・息抜きで書いてます。
・超適当進行です。あまり深く考えずのんびりどうぞ!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-09-03 00:34:08
55802文字
会話率:44%
カンブリア紀、のちにバージェス山と呼ばれるようになる海に一匹の雌アノマロカリスがいた。
彼女は一匹の雌ハルキゲニアに恋をしており、種族の壁、性別の壁、そして体長の壁に心を痛めていた。
なにより初心なので、恋心を打ち明けられないまま
時間が過ぎていくが、ある日一匹の別のアノマロカリスが縄張りに侵入してきたことで、二匹に転機が訪れる。
百合とカンブリア生物をこよなく愛するあなたに贈る、超越者向け純愛悲恋!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-04-23 21:00:00
1833文字
会話率:18%