Uは、コンビニの店内を歩いていた。家からは少し離れた場所のコンビニ。初めて来たコンビニ。もう2度と来ないコンビニ。
陳列されている菓子パンを眺めた。メロンパン。クリームパン。練乳パン。あんパン。監視カメラの位置は既に確認した。カメラに背
を向けて、手もとが見えないようにした状態で、パンを1つずつ鞄の中に入れていった。店員は、レジで対応していてこちらは見えていない。流れるように鞄の中に詰めていくと、さっとまた肩に鞄をかけ、普通を装って、レジの前を通り過ぎ、コンビニの出口を通りすぎた。後ろから、ありがとうございましたー、という声が聞こえてきた。こちらこそ。
つけていたニット帽、サングラス、マスクを外した。一瞬、後ろを振り返って、コンビニの方を見た。もちろん、誰も追いかけてこない。品物がなくなっているのに気づくのは、おそらく夕方の棚卸の時間だろう。その頃にはもう、おれはここから数キロ先の自宅でのんびり今日盗んだパンを食っているだろう。
Uはそう思いながら、路地を歩き、悠長に遠く離れた自分のアパートへ向かって歩いていた。
おれはもう24だ。まだなのか、もう、なのかわからないが。いい加減、真面目に職を見つけて働け、という年頃でもあるが、そういう気にもなれない。いままで窃盗が見つかって捕まったこともあるし、危険な道も渡ってきた。でもまぁ、なんとかここまで生きていけているし、20で家出をしてから、なんとか一人で生活してきた。女もいる。何の不足があるというのか。
「いただきます。今日もおれのために働いてくれて、ありがとう」
そう言って、Uはメロンパンの袋を開けた。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-27 11:42:27
678文字
会話率:15%
俺は、推理小説作家をしている。
作家というのは、あくまで俺の場合だけど、夢見がちなのかなんなのか、小説が書ける分、現実の雑時が、苦手だったりする。だから、現実の雑事を引き受けてくれる、リアリストの妻には、感謝している。
けど……。
最終更新:2023-12-19 18:26:10
916文字
会話率:38%
デートで映画を観に行く葵と司。なぜか葵は不思議な恰好をして司は残念に思うのだが、それには理由があって――――
キーワードは『帽子』、この作品は『第5回「下野紘・巽悠衣子の小説家になろうラジオ」大賞』参加作品です。
最終更新:2023-12-19 07:00:00
1000文字
会話率:70%
海岸で亀を助けた青年は、ある日、不思議なニット帽を手に入れた。
この作品は私のブログ(https://ameblo.jp/zanjitsu)にも掲載しています。
最終更新:2021-10-12 05:40:33
1152文字
会話率:22%
大通りで配られていたという『無利子!即日現金払い!』のビラ。金に困った主人公が民家の横のガタつく側溝の上を歩いて辿り着いたのは黄色くボンヤリ灯る『笑顔堂』の看板。クロスワードパズルの本を抱えたニット帽に笑顔の老店主は天使が悪魔か・・・。
最終更新:2021-09-21 13:30:16
5675文字
会話率:8%
「私が貴男をグチャグチャに切り刻んでやる」
明鏡高校に通う女子高生、刻宮矢車は赤いニット帽と茶短髪が特徴的な問題児である。不定期に登校遅刻を繰り返しては、すぐに居眠り。の割には学力は中の上。特進科なのに退学させられていないのにはそれ相応
の実力があった。
それとは裏腹、|惑露味燐廻《かのじょ》は殺しの才能ーーーー否、体質を持ち合わせていた。転校前の学校で殺人鬼となった。
そして、惹かれ合った。
|苦綯白羅《くどうはくら》に勧誘され、家族となった。
現在、殺人鬼として生きている燐廻。現実で矢車として生きる中、一つの感情と向き合うこととなる。他人をひどく嫌うのだが、最近絡まれるとあるクラスメイトはしつこい。告白もされ、裏として生きる身として躊躇もなく断るも話しかけ続ける。不快に思ったが不思議と興味を引いてしまった彼女。好かれた理由も、その人間の本質も知り、生まれた感情と向き合う。
家族以外に、“愛”をむけぬ彼女が選ぶ選択はーーー!?
|殺人《愛》を知った彼女が|気持ち悪いもの《恋》を理解するまでの物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-17 07:47:04
13612文字
会話率:43%
三人の竜神様は退屈だ。
「平和だのー」
「平和ですなぁー」
「平和じゃのー」
魔王はいないし、魔物も掃討した。
勇者なんとかの国に帰ったし。
「ニット帽じゃったか?」
「ん?ニコニコじゃなかった?」
「違う、違う。日本
じゃ」
「そうそれ」
「その日本とやらがどうした?」
「……暇だからワシ等も日本とやらに行ってみないか?」
「うむ、賛成じゃ」
「良い暇潰しになるじゃろ」
「よし、なら今から魔方陣を書くから、魔力を流し込んでくれ」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-04-27 22:16:21
295文字
会話率:67%
2人の男女が同じ本を取ろうとして同時に手を伸ばし、2人の手と手が触れ合う。しかも、その2人は、同じ学校の同じ学年の同じクラスの生徒どうし、しかもその時、2人は隣の席どうしでもあった。まさに運命的な出会いとも言えるこのシチュエーション。これ
がラブコメならば必ず2人は恋に落ちる。そして、何を隠そう、これはラブコメである。つまりこの2人の恋が始まるのは必然だった。しかし、物事には必ず例外というものが存在するものだ。そう、例えば。ーーその2人が手に取ろうとした本がBL本で、かつ女の子の方が黒いニット帽にサングラスにマスクとかいう不審者極まりない格好をしているっていう場合だったりとか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-09 23:56:42
6311文字
会話率:55%
いつも通りの朝、細く人通りの少ない道を歩く私は一人の男性に呼び止められた。全く知らない男性である。二十代後半くらいの見た目で、ニット帽を被りレンズが少し大きめな黒縁眼鏡をかけていて、なんだかお洒落で小綺麗な格好をしている。人当たりの良さそう
な雰囲気の人だ。細い道には前も後ろも、私と男性以外はいなかった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-12-23 11:27:52
1470文字
会話率:14%
人はいつ死ぬか分からないから、自分が後悔しないような態度でいないとならない
最終更新:2017-11-10 11:24:03
200文字
会話率:0%
31歳、入社8年目、独身、給料は入社後平行なサラリーマン柏原はある日家に帰ると、ベッドの前に人影を見つける。人影の正体は見知らぬ女だった。
女は柏原に重大な使命を告げる・・・。それは自殺に伴って大量殺人を犯そうとする拡大自殺事件を未然に
防ぐ”SLA”としての務めだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-02-02 22:35:24
13924文字
会話率:32%
連載している小説の登場人物のモノローグにする予定だったものなのですが、途中から、これ単体でもなんとか読める気がしてきたので短編として投稿してみました。ストーリーも何もありませんが、人によっては共感してもられたら嬉しいです。
最終更新:2015-12-21 22:42:09
675文字
会話率:9%
エッセイです。
本屋に行くと必ず立ち読みする分野の本について。
最終更新:2015-01-13 20:27:41
815文字
会話率:0%
【本編完結済】毎日頑張る模範生徒の私。何事もなく高校生活は2年の冬……ところがどっこい、困ったことになりました。右往左往してる私の前に立ちはだかったのは茶髪にピアスが3つのサボリ魔、小野寺くん。「放課後、付き合って」だなんて、そんなこと突然
言われても困りま……って、ちょっとニット帽引っ張らないで……!
これは、こんな私達が一緒に過ごした2週間のお話。
※拍手ページは最新話に合わせてあります。 ※2014年の実際の日付に沿って展開するお話です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-02-15 03:25:21
236384文字
会話率:26%
三題噺。
ギター×ニット帽×そばかす
キーワード:
最終更新:2014-09-16 15:53:48
1681文字
会話率:15%
*軽い百合成分有注意*
クリスマスの日
女の子は葛藤していた。
女の子は望まれた物を手に入れられるのだろうか……?
最終更新:2012-12-24 17:40:43
1422文字
会話率:32%
女子校と男子校の生徒たちが繰り広げるギャグコメディ。
ほのぼのとした会話から炸裂する日常漫才。
【男子高校生】
♪マサ
高校2年。黒髪の普通少年。ツッコミ。自分が地味なのを気にしている。
♪ヒデ
高校2年。赤のニット帽を常にかぶっている。
自虐を得意とする。
♪ヤス
高校2年。茶髪の好青年。外見とは裏腹に面倒な性格のためモテない。
♪ノブ
高校2年。黒髪のメガネ。成績は常に上位だがオタク気味。統計などを知り尽くしてる。
【女子高校生】
♪ミナ
高校2年。ツインテールの美少女。見た目より性格はきつめの毒舌。
♪ユリ
高校2年。茶髪のショートヘア。体育会系からか中学では女子に好かれるが男子は恐れられていた。ツッコミ。
♪マユ
高校2年。髪の毛を巻いており、全体的にお洒落。女子校唯一の彼氏持ちで、常に誰かを見下している。
♪サキ
高校2年。まつげバサバサの女の子。謎多き女。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2012-03-25 17:36:59
1936文字
会話率:71%
ニット帽と眼鏡の男、黒髪で長袖の女。全く異なる人生を歩んでいた二人が出会って物語が生まれる。
最終更新:2008-03-04 12:01:46
6565文字
会話率:0%