貧乏男爵家の末っ子である私の人生には、どこぞのスケベオヤジの後妻になるか、自立するかの二択しかなかった。
何としても前者は回避したかった私は、子どもの頃から趣味だった小説の執筆を職にすることに決め、出版社に何度も何度も、雨の日も風の日も原稿
を持ち込んだ。
その甲斐もあり、エリート編集者であるアロイスさんが担当編集者になってくれたのが今から一年ほど前。
そして今日、遂に私は『悪役令嬢が婚約破棄される』という斬新な小説で、アロイスさんから太鼓判を押してもらえたのだった。
これで念願のプロデビューが果たせるかもしれないと舞い上がったのも束の間。
出版社からの帰り道、親友であり由緒正しい伯爵家の令嬢であるカサンドラ様が、号泣しながら私に抱きついてきた。
カサンドラ様を宥めながら話を聞くと、何でもカサンドラ様は私の小説と同じく、婚約破棄されてしまったそうで……!?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-03-11 21:08:37
10781文字
会話率:46%
バブル期は遙か昔,不況の平成も終わり,時は令和。某大手企業の総務課長「賀茂」(55歳)は,取引先の社長「根木」(60歳)から接待を受けることになり,根木行きつけのフィリピンパブに招待された。その店の名は「「モンテン・ルパ」。ピン中のスケベオ
ヤジたちがこのピンパブを交差する。妻に先立たれた老人,中年の貸金業者,倒産間近の土建業者などなど,奇妙なオヤジたちが繰り広げる涙と笑いの物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-10-13 11:28:50
121604文字
会話率:5%
あることをキッカケに湧いた魔物との戦いによって男女比が狂った世界にある冒険者ギルド、そこは若者ばかりが集まる場所なのに、中年と呼ばれる年齢にも関わらず冒険者としての生活を続ける少し珍しい男ベルガス。
そんな彼が送る日常、チートや英雄などでは
決してない、ただの現地に住む冒険者の視点、特に大きな事を望むでもない、自身と周りの幸せを願い日々を生きようとする彼の生活を貴方にお届けしたいと思います。
こちらは『異世界はチートで大変なことになりました。』の世界に住む、現地の冒険者ベルガスの日常を通して世界を書いた物語で、本編を読んでいなくても読めるような内容にするつもりです。
あちらの主人公『シュウゴ』以外の視線の世界を書いたスピンオフになります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-01-07 19:38:16
31301文字
会話率:42%