古代ローマ帝政初期。第一九五回オリュンピア競技祭が近づく地中海世界。『ティベリウス・ネロの虜囚』に続く、歴史フィクション。
ポントス女王、カッパドキア王妃、ピュートドリスには、長年あこがれ続けている男がいた。ローマ将軍ティベリウス・
クラウディウス・ネロ。十三歳の春、あの運命の出会いから、一日も忘れはしなかった。
月日が流れ、二十年後、思いがけない機会を得たピュートドリスは、ついにかの愛しい人に会いに行く。引退中のティベリウスは、なんとオリュンピア競技祭へ向かう道の途上だという。折しも次期ローマの「第一人者」確実とされる若きガイウス・カエサルが、東方世界を訪れているところだった。
因縁深い隣国の女王デュナミス、優しく気さくな叔母クレオパトラ・セレネ、夫アルケラオスと可愛い子どもたち。すべてを巻き込んで陰謀が渦を巻く。
ピュートドリスはティベリウスとの再会を叶えられるのか。その愛の成就は――。
甦りしアマゾンが、今、歴史に名を刻む戦いに立つ。
「ポントス女王、アントニウスの孫、世界であなただけなんだ!」
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『ティベリウス・ネロの虜囚』の続編です。とはいえ、時間が三十年経過しております。(紀元後一年)
全四章、およそ四十四万字です。
こちらのブログにも「A.Banana.S」(http://anridd-abananas.hateblo.jp/)、第一章一節と二節を掲載しています。
連載中に、参考文献一覧を挿入します。前作との重複も多いので、一部そちらのリストへのリンクでご容赦願います。人物紹介等の資料も用意する予定です。
地名等は、必ずしもラテン語・ギリシア語を片仮名にしたものではなく、現在の一般的な呼称(と筆者が思っているもの)、あるいは作中で違和感がないと思われるもの、を使っております。不統一な点は誠に恐縮です。
一部、殺傷描写等があるため、R15をつけさせていただきました。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-10-14 01:36:53
444575文字
会話率:39%
紀元前464年、古代ギリシャ、オリュンピアにて――
古代オリンピックにかける男たちの意地と情熱がぶつかり合う。
競技祭の花形「スタディオン走」で勝利の栄冠を勝ち取り、ギリシャ最速の称号を手にする者は、はたして誰か?
※史実とされてい
ることにもとづいたフィクションです。
※「描写力アップを目指そう企画」においても、同作品を公開しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-10-02 20:15:21
2003文字
会話率:18%
舞台は古代ギリシャ。
尚武の気風さかんな都市国家、スパルタにて――
王女キュニスカは、これまでに誰もなしとげたことのない誉れをあげようと考えていた。
女性の身でありながら、オリュンピアの競技祭(オリンピック)で優勝しようというのだ。
だが、競技祭に、女性の出場は認められていない。
はたして、王女の作戦とは?
※史実とされていることを元にしたフィクションです。
特に登場人物の年齢設定に関して、史料の記述とは異なる点があります。
※「音食紀行」さま主催の同人誌『スパルタ』に同作品を掲載しております。
こちらでの公開について、主催の賛同を得ております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-09-30 10:29:55
5970文字
会話率:42%
オリュンポス国のオリュンピアス宮殿に住まうゼウス王。彼は誠実な国政とその人柄から、国民の大多数から支持を受けていた。
しかし、ゼウス王の息子は自由奔放な性格で、王子を次期国王候補として数える者は、王宮内部にはほとんどいなかった。
国民か
ら見た次期国王候補も、騎士団団長や国王補佐の名はあれど、王子の名を挙げる者はほとんどなかった。
果たして、王子とオリュンポス国の運命は、どうなってしまうのか……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-06-06 21:05:01
2213文字
会話率:40%