とある世界での物語――
これは、よくある転生者が異世界で活躍する物語――
しかし、ただひとつ違うのは――
そこは、どこか見たことのあるような異世界。
中世の西欧風の石畳、石造りの街並みが広がりながら、近代文明へ片足をかけたのか町中では動く
無機物を見かける。遠くの街並みからは煙突が延びるのが見え、工業的黒煙が白い雲海へ墨汁をそそぐ様にして混ざってゆく。
それでありながら、町の外には多くは無い魔獣が生息し、深い森や原野が存在しつつ共存し合っている。
人類は未開の領域への野心を持ちながらも、どういう訳か言葉を交わせる筈の人間同士での争いは尽きず、その人類領域のパイを広げるより奪い合う事の方が多い。
そして、貧しかったとある公国は、些細なきっかけで飛躍的に国力を延ばし、弱小国として虐げられてきた積年の恨みを晴らすかの如く周辺国家を侵略し、帝国としての繁栄の道を切り開いた。
そこへ、国境を接した魔法大国として伝統と平和を守り続けた王国は危機を感じ、神に祈りを捧げて戦争を決意した。
神はこの祈りに応える形で、異世界の知識を有する一人の男を冒険者として超常の力を持たせて送り込む。世界の和を乱す悪の帝国を滅ぼせ、と。
異世界人は幼くして英知を披露、多くの人々の支持を集めて兄弟を退け家督を相続。貴族でありながら民主的で慈悲深い施策を行い、反発する政敵を滅ぼしながら王国内での発言力を日ごとに増していく。しかし、しがらみを疎ましく思ってか信頼できる親族に家督を譲り渡して隠遁生活を目指す。
個人では冒険者としても一流の実力を身に付け、数々の問題を解決しては人々に感謝され、もはや目的の隠遁生活はどこへやら。王国内では広く存在が知れ渡るようになった頃。ついに王の依頼で帝国との戦争への力添えをする事となった。
そして、あらゆる武術に加え、膨大な魔力と使える魔術の数、前世の記憶を屈指して軍事強国となった帝国へ挑み、勝利を重ねていく……
と、此処までは世にありふれた異世界超能力者の英雄譚。
ただ、この物語でただひとつ違うのは――
――これは、敗北者たちの命の軌跡で紡がれる物語――
――つまり、帝国の人々を中心とした物語だ、ということである。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-09-27 00:47:25
10224文字
会話率:38%
寛(ひろし)はグローバリゼーションがもたらす成長の限界を迎えた世界を「世界限界論」と呼び、環境、エネルギー、人口、食糧などが限界に達し、世界そのものが限界に直面して近代文明は終焉を迎えると予測した。限界に達した波は逆流して成長を遮り世界は混
沌とするだろう。そうした「世界限界論」の下で生き延びるには逆流に身を任せてしかない。逆流に身を任せるとは・・・。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-03-12 23:37:33
83444文字
会話率:22%
冴えないぽっちゃり系高校生の”吾妻義弘”は、いつものように夏休みの課外授業に出席していた。しかし、授業中に突如として発生した謎の光の中で生徒や教諭たちが眠るかのように倒れ始めるという、日常に非ざるとんでもない光景に遭遇してしまう。なんとか対
応しようとした義弘もまた彼らと同じく、倒れここんでしまい、眠ってしまうのだが、再び目を覚ました彼らを待っていたのは、ジャングルと化した寂れた近代文明の世界だった。
学園内にいた教諭や生徒たち全員が、慌てふためく灰都を舞台に、義弘は悩み、覚悟し、生き残るために本領を発揮し始め、逞しい軍人のようになっていく。
武器・水・食料・生活必需品・医療品を各地の駐屯地、弾薬庫、量販店、民家、病院で調達しながら、安全地帯をより強化していく彼のサバイバル生活が、今、幕を開けるのだ。
※ 主人公はめちゃくちゃモテるようになります。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-08-30 17:42:54
49149文字
会話率:36%
ある日突然、仲の良い3人家族ーー百束家(ももつかけ)を不幸が襲いました。
家計を支えていた夫がトラックを運転中に若者が飛び出してきて、事故を起こして二人とも亡くなってしまうのです。
夫を亡くした主人公が導かれるように見つけたのは
何とダンジョンマスターのお仕事。
しかし手違いで2歳の万里(マリ)がダンジョンマスターになってしまい……?!
たよりにならないダンジョンコアに、マリちゃん信者のモンスター達をひきつれて、ときに娘の意見に振り回されながら主人公の千歳(ちとせ)は今日もサブマスターとしてダンジョン経営を頑張ります。
※連載再開しました。あらすじが、大幅改稿以前の内容のままになっていました。変更しました。申し訳ありません。
R15は念のため消しませんでした。今のところ全くの健全小説です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-08-27 07:00:00
83752文字
会話率:49%
七度竈にくべても燃え残ると謳われる赤いナナカマドにあやかってナナソウと名付けられた少年は、その名の加護なのか幼い頃瀕死の淵から蘇った。少年を救ったのは「殺しに飽きた」と呟いた男。その男を義父として10年を過ごし、少年は旅立ち、世界の真実を目
にする事になる。優しさと残酷さ、日常と戦いと、交錯する両極をいずれかに傾ける時、真実は彼に選択を迫る。
※しばらく連載を凍結しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-03-22 22:57:36
31387文字
会話率:35%
□前世がサイキョウだった二人を中心に描かれる、王道4割+邪道6割の、剣と魔法のファンタジー。英雄の転生と、二つの国の間で繰り広げられる永き戦争を主軸に、その転生記は幕を開ける。
王国にその身を捧げると誓った兵士であったにも関わらず、志半ばで
赤ん坊になってしまった《俺》と、無気力で憂鬱な日々から解放され、現代から異世界へとやってきた《アイツ》による、異色?ファンタジー、ここに開幕。
■超遅筆。拙い文章故に書き直しも視野に入れつつ、スローペースで進む予定です。
■一部ギリシャ神話モチーフの箇所があります。わかり辛い場合ご指摘下さい。
■R-15は保険です、残酷描写も度が過ぎないレベルに収める予定。
■タイトル、出落ち。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-11-24 11:12:07
55786文字
会話率:53%
突如世界に現れた異形の者達「デーモンズ」により近代文明が崩壊してから数百年後、ケンジは軍属のスカウトとしてデーモンズが蔓延る危険地帯を索敵していた。そんなケンジはある出来事により常識を覆すような能力を身に付けるのと引き換えにとんでもない事態
が体に起こってしまう。そしてその能力の一つで生み出される物が・・・折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2012-03-16 20:34:40
10174文字
会話率:18%