勇者と魔王による最終決戦から10年。
長きに渡る戦乱の時代は終わりを告げ、魔王が死に際に残した『迷宮』へと挑戦する時代が到来した。
勇者に憧れた少年──レイン・シュナイダーもまた、冒険者として名を上げる為、期待に胸を膨らませながら迷宮に挑
んでいた。
だが、冒険者となったばかりの彼に待ち受けていたのは、同業者からの略奪だった。
絶体絶命のピンチを、逃走中に出会った幽霊のような少女の助言によって難を逃れる事に成功する。
『ボクの名前はカシュア。10年前、勇者と呼ばれた魔法使いさ』
元勇者を名乗るその少女との邂逅により、平凡な冒険者人生を歩むはずだったレインは冒険者として急速に成長していく。
『君に協力する代わりに、二つ、願いを叶えて欲しい』
『一つは、ボクの身体を取り戻す手段を探す事』
『もう一つは──今この世界に存在する迷宮。その全てを、君に破壊して欲しい』
──だがそれは、この世界において大罪である『迷宮』を破壊するという事を条件として。
果たして少年が行き着く先は、世界を救う英雄か。
──それとも、世界を揺るがす大罪人か。
これは、勇者に憧れた少年と、元勇者の少女による、理想を追い求める冒険譚。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-10 23:28:56
144654文字
会話率:42%
「迷宮殺し。貴様が持つ探索者の資格を、剥奪する」
「……は?」
かつてダンジョンは、モンスターの巣として人々に恐れられていた。
しかし近年、そこに眠る資源が重視され、人々はダンジョンと共存共栄を図ることになる。
その結果、これまで
無数のダンジョンを『完全攻略』によって破壊してきた探索者――《迷宮殺し》のレクトは、ダンジョン運営で利益を得る貴族たちに切り捨てられ、探索者協会を追放されてしまった。
現役を引退したレクトは、腐っても仕方ないと思い、正体を隠した上で知人に紹介されたダンジョン教習所の教官を務めることになるが……。
「なんで教習所の先生がこんなに強いんだ!?」
生徒たちは最初こそ、若くして引退したレクトを見下していたが、いつの間にか崇拝するようになったり、
「アンタが引退したせいでダンジョンが活性化してるんですけど!?」
「ダンジョンと共存共栄とか無理に決まってんだろ!! 国の上層部は分かってない!!」
現場をよく知る探索者たちからは、現役復帰を懇願されたりと、まだまだ平和には過ごせそうにない。
貴族の陰謀。変化するダンジョン。
自由となったレクトは、気まぐれに顔を出し、それらに影響を与えていく。
これは、自分の役目はもう終えたと思い込んで平穏な日々を求める英雄が、無自覚のうちに世界へ大きな影響を与え続ける、なんちゃって後日譚。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-12-06 18:18:51
88073文字
会話率:42%
迷宮が地上を食らう時代、一人の女冒険者は相棒のゴブリンを引き連れ、迷宮を殺す旅をしていた。この物語は彼女の系譜から始まる迷宮殺し達の物語である。
最終更新:2016-08-25 17:43:30
6382文字
会話率:16%