無職で引きこもりの主人公・三嶋夏樹(みしま・なつき)は母親と喧嘩し、あてもなく夏の日ざかりのなかをぶらついていた。そして初恋の相手だった小田桐花江(おだぎり・はなえ)と再会する。
自分がまだ何者でもないのに対し、彼女は結婚し、子どもを産
み、母親になっていた。三嶋はつい見栄を張り、彼女に「小説家になった」と嘘をついてしまう。
そんな彼に熱い視線を向けるのは、花江の娘・花(はな)だった──。
三嶋は花江と花、二人と交流を持ち、やがて花が書いた小説を読むことになる。
しかし花が書いた小説は極点の才能を感じさせはしたが、それは小説と言うにはあまりにも残虐な、真っ黒な妄想を書き連ねただけのものだった。
彼もかつては小説を書いていた。だがいつしか書けなくなり、現実の前に屈してしまった。
彼はもう小説を書くことに、辛さしか感じていなかった。
そして三嶋は、花の世界を知る。
学校でのいじめ、家庭内の不和、頼れる人間の不在──。
少女には、この世界のどこにも居場所がなかった。
嘘を見抜かれて何もかもを失った三嶋は、自分の人生を賭け、いつか小説家になる少女にこの世界の生き方を教えてあげようと、彼女をさらいに行く。
少女がその差し出された手を握ったとき、二人の『小説を書くこと』を巡る旅が始まった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-10-15 22:24:25
48345文字
会話率:22%
歌の才能に恵まれながらも、才能の使い道を制限されてしまい、輝きをなくした人魚の少女エレン。
絵の才能に恵まれながらも、自ら才能の使い方を制限してしまい、伸び悩む日本人の青年シズエ。
欠けたピースを埋めるように、二人は出会いました。
シズ
エはエレンの孤独を癒し、エレンはシズエの忘れていた情熱を呼び起こす。
だから二人は二つで一つ。
どちらが欠けても、再び輝く事はできないのです。
これは、夢に抱かれた世界で語られる、心を巡る物語。
その序章にあたるお話しなのです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-11-21 21:05:48
17684文字
会話率:47%
私が好かれるはずがない3 の後。
ルシアがエミリーの部屋を訪れます。
ルシア視点
最終更新:2016-03-30 01:25:46
1975文字
会話率:56%
兄には才能があった。妹にも才能はあった。でも主人公には無かった。兄には無能と馬鹿にされ、妹には保護対象にされた。彼は何時か見返そうと色々な努力をしていく。これは、才能がない主人公が必死に抗っていく物語です。
最終更新:2013-03-12 16:23:06
3809文字
会話率:29%