「 男と男が睦み合う絵巻物が読みてぇ……小説すらない時代ツラすぎ……」
平安風異世界に転生してしまった腐女子は己の不運を嘆き侘びつつ、自家発電しようと決意する。
「……かくなるうえは、私が書くしかないッ!」
しかしこの世界じゃ紙と筆は貴重品
。なかなか手に入らないのだ。
「紙が欲しい……出仕して稼ぐしかないのか……くそっ!せっかく貴族のお姫様に転生したのにッ!働いたら負けなのにぃいいいいッ!!」
美女の雄叫びがこだまする、少々貧相なこの屋敷から、歴史に残る女流作家が生まれることになるのは、もう少し後の話である。
……って感じで始まり、お仕えする中宮様が美少女すぎて悶えたり、親友の美少女系男子を数多の野郎たちから守るため(?)に契約結婚したり、可愛い夫をBL目線で愛でたり、最終的におしどり夫婦になったりしながら、毎日楽しく生きる転生腐女子の物語です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-14 21:09:19
13289文字
会話率:52%
禊の最中、自分が女子高生だったことを思い出した斎王、鷹子。
平安時代とよく似たこの異世界で、斎宮女御として入内するが。
鷹子は、
「私にはまだ伊勢の神がついていらっしゃいますので、触らないでください」
と帝に向かい宣言する。
帝のことは他の妃に任せて、まったり暮らそうと思ったのだ。
久しぶりに戻った都で、おいしいものでも食べたいと思った鷹子だったが、この世界には、現代の記憶が蘇った鷹子が食べておいしいものなどひとつもなかった。
せめて甘いものっ、と甘味を作ろうとする鷹子だったが、なにものかに命を狙われて――。
ただただ、おいしいものを食べてまったり暮らしたい斎宮女御の、平安風異世界転生転移譚。
「晴明っ。
砂糖の代わりになるものを探しに行くから、私に変化の術をかけて~っ」
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-17 10:39:02
141850文字
会話率:26%