――命あっての物種。
それはわかるけどさ、声を大にして、俺は言いたい。
いくらなんでも、これは「ナシ」じゃねえかな。なあ、「顕し」さんよ!
高校二年生の俺、宮代昴(みやしろ・すばる)は、由緒正しき魔法使い一族「宮代家」の一員。
家の威信を
かけたイベント当日、敵の魔法爆弾に巻き込まれて命を落としかけた俺が、とっさに発動させたのは――
“万願成就”という触れ込みの裏で、「願いを忖度しすぎる」仕様のヤバすぎる魔法、『顕し』。
⋯⋯その結果が、見知らぬ和室で目覚めたら「5歳の幼女の身体を、本人の人格と共有してしまっていた」って、斜め下か上すぎね!?
しかもここ、俺の生まれるより、更に10年も前の“四半世紀昔の世界”。
さらに言えば、出会ったのが「若かりし日のししょー本人(14歳!)」って、タイムリープものにも程がなくねえかなあ。
とはいえ、レベッカを巻き込んでしまったのは、どう差し引いたって、俺の責任だし――
故郷への帰還を目指して、俺の後押し通り、さしょーの最初の弟子となったレベッカ。
過去への干渉を避けるため、そして何より、俺が割り込んでしまったことで生じた彼女への「埋め合わせ」のため、レベッカの黒衣として振る舞いながら、未来への帰り途を探し出すことを俺は決意する。
⋯⋯けど、まさか。
ししょーの黒歴史“以上”のあれやこれやに、レベッカともども「身を以て立ち合わせてもらえる」だなんてさ、そんなの予想だにしていなかったけどな!
時空を越えて出会ってしまった、魔法使いの弟子たちの帰還譚、開幕!
※この物語は、魔法使いの素養がスマホで観測可能になって間もない世界の過去から始まる【魔法使いたちの//クロスロード ver.⏩️C】編です。
こことは別の、「異なる魔法観を持った世界」で繰り広げられる物語 ver.D⏩️【https://ncode.syosetu.com/n8736kl/】
と合わせて読むことで、【世界の真相】が、いずれ姿を現します。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-05 09:10:00
73423文字
会話率:28%
仕事を終え、いつものように帰宅した天野圭介。
玄関の扉を開けた先にあったのは、見知らぬ石造りの部屋だった。
何が起きたのかも分からぬまま、圭介は勇者として異世界に召喚される。
課せられたのは、魔王の討伐という大義。だが、それは彼にとって本当
の目的ではなかった。
「どんなことがあっても――必ず家に帰る」
理不尽な運命の中で、彼は帰還というの願いを胸に、剣を取る。
これは、一人の男が日常を取り戻すために抗い続ける、異世界帰還譚。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-25 18:14:04
97254文字
会話率:33%
尽きぬ鉱脈、永遠に年をとらない住人達。
魔女の腕に引き込まれた先は、不思議な鉱山の街だった。
受験の差し迫った冬の帰路、女子高生 雪路は、
恐ろしい魔女が支配する、異界の街へと引き込まれた。
帰還の方法はただひとつ。
「魔女の後継者
になること」
「狩人・櫛・腰紐・毒林檎」4つの試練を乗り越えて、
魔女の7人の息子達のうち、いずれかの花嫁となれば、帰ることができるかもしれない。
魔女の後継者を目指す20人の「花嫁候補」の一人となった雪路に、訪れる激動。
花嫁候補同士の確執、鉱山世界の身分格差、そして、「魔法界」との間に落ちる、不穏な気配。
それぞれに事情を抱えた鉱山の住人達と関わりながら、
雪路は、鉱山世界の暗い過去や、魔女の思惑へと踏み込んでいく。
そうしていつか、帰りたい、ただ一心だった心境に変化が訪れて……。
たったひとりの人を見つけて、雪路の願いは変わっていく。
これは、行きて帰りし人の、物語。
※本編完結済み。
2019年中は、行事や登場人物の誕生日に番外編を投稿する可能性があるため、連載中としています。
※そのうち手直しを入れるかもしれませんが、誤字脱字訂正や言い回しの変更、加筆が主で、全体的な流れや結末が変わるほどの改変はしません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-01-01 13:00:00
983033文字
会話率:44%