アジアの立憲君主制国家である中華王朝で将軍を務める司馬花琳の屋敷では、古い木杖が刀掛台に掛けられて祀られている。
この木杖の来歴を辿れば、明朝末期に勃発した李自成の乱にまで遡る事が出来る。
そのかつての持ち主は、李自成と共に農民反乱軍を率い
た張献忠の軍勢に父を殺された沈雲英という少女。
しかし彼女は、身内を殺されて黙って引き下がるような軟弱者ではなかった。
父の遺志を継いで道州の人々を守るため、彼女は木杖を武器に立ち上がる。
これこそが、明代末期を駆け抜けた少女将軍の伝説の始まりなのだ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-17 06:50:15
1000文字
会話率:30%
中華王朝の初代女王である愛新覚羅紅蘭と、その腹心である司馬花琳上将軍。
彼女達が東亜の歴史を動かす偉人として大成した全ての始まりは、夏の六甲山での運命的な邂逅だった。
二人の若き華僑令嬢は胸中に秘めた大志を語り合い、やがて夢を共有する刎頚の
友となっていくのだった…
(本作は武 頼庵様御主催の「 夏の○○が好きだった!! 企画」の参加作品で御座います。)
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-08 05:43:45
6026文字
会話率:26%
清朝の流れを汲む立憲君主制国家である中華王朝で上将軍を務める司馬花琳と、丞相を務める楽永音。
彼女達二人の忠臣は、女王である愛新覚羅紅蘭が何らかの悩みを抱えている事を察していた。
‐一介の臣下である私には打ち明けにくい御悩み事も、旧友である
上将軍になら吐露出来るのやも知れません。
このような理屈で楽永音に促された花琳は、急遽として女王陛下の相談相手を務めるのだった。
少女時代には友として気安く呼び合った二人の間には、今は主君と臣下という歴然とした序列が存在した。
そうした身分差を否応なしに意識させられながらも、彼女達の信頼関係は決して揺らきはしないのだった。
(本作品は、鳴田るな様御主催の「身分違いの二人企画」の参加作品で御座います。)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-23 06:10:56
3851文字
会話率:29%