騎竜(きりゅう)の民ヒュンナグの王太子ボルドゥの寵姫(ちょうき)サラーナは、兵たちの忠誠心を試すためというだけの理由で矢の的にされた。
全身に矢を浴びたサラーナは、一族の守り神たる竜神に持たされていた鱗を身代わりの護符として、一命を取り留め
る。
父王を弑逆し王位を簒奪せんと目論むボルドゥに対し、サラーナと幼馴染ションホルの復讐が幕を開ける。
※本作は、拙作『ベルトラム王国物語』と、場所も時代も全く異なりますが同一の世界観です。
※主人公をはじめ、登場人物たちの倫理観はかなりぶっ飛んでいますが、この世界、この時代、この地域ではこういうものなのだと受け止めてください。まあこの世界以下略の中でも異常としか言いようのないキャラもいたりしますが(笑)。
※人によっては「寝取られ」と感じられる描写があります。ご注意ください。
※お気付きの方も多いかとは思いますが、匈奴(きょうど)の冒頓(ぼくとつ)単于(ぜんう)の鳴鏑(めいてき)の故事を元ネタに、「これってちょっとひどくね?」と思った作者によるざまぁが炸裂するお話となっております。冒頓(ぼくとつ)ファンの方ごめんなさいm(_ _)m折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-29 22:15:05
63828文字
会話率:34%
楚には項羽が、漢には劉邦がいた。当時の中国の人口が半減したという楚漢戦争の時代。匈奴には、この男がいた。匈奴の長、頭曼の長男に生まれた青年は、とある事情から父に見捨てられ、絶望の只中にあった。打ちひしがれ、立ち止まった青年の背中を押したのは
、『駆けたい』という純粋な欲望であった。最初は、ささやかだった、その欲望は徐々に膨れ上がっていく……。草原最初の覇王になった男、冒頓単于の物語。
※『カクヨム』様、『マグネット!』様のほうにも掲載。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-09-21 22:15:07
39583文字
会話率:18%