世界が絶望の闇に包まれるとき、異世界の賢者たちは『救済の鍵』を呼び寄せる――その名は「勇者」
――が。
「……って、え、俺? マジで? しかも靴、片方ないし!」
突如として異世界「エルファリア」に召喚されたのは、日本のどこにでもいる高校
二年生、佐藤義夫(さとう よしお)。
見た目は平凡、スキルもなし、戦闘経験ゼロ。しかも召喚は失敗扱い。王様も神官も、「帰れないなら勝手に生きてくれ」と門前払い!
だが、義夫は挫けなかった。
「ま、やってみなきゃわかんないしな!」
――それが彼の信条。とりあえず野宿、拾った棒で戦い、盗賊に絡まれ……なぜか彼を中心に色々と巻き起こっていく。
やがて義夫は、世捨て人のような冒険者たちに出会う。
元聖騎士、元魔王の娘、冤罪貴族の盗賊――皆、訳ありすぎる連中。だが義夫の無謀でぶっ飛んだ行動力が、彼らの止まった時間を少しずつ動かしていく。
一方、世界を脅かす魔王はかつて人間だった存在。
ただ力に溺れたのではない。
ただ世界を憎んでいるのでもない。
その胸に秘められたのは、「人間と魔族の共存」という理想だった。
正義とは何か?
悪とは誰か?
この世界に「正しい答え」なんて、はじめから存在しているのか?
そんな問いに、義夫はこう返す。
「知らねーよ。まずは、やってみなきゃ始まらねーだろ?」
これは――
召喚ミスの勇者未満が、訳ありの仲間たちと共に、世界の矛盾にぶち当たりながら、
拳と魂で本当の答えを掴みに行く、無謀で痛快な冒険譚!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-08 10:00:00
26093文字
会話率:45%
聖女として生まれたリアは、前世が魔王の娘であった頃の記憶を持ったままであった。
王の娘でもあるリアは、生まれ持った聖なる力の一方で、魔王を封印したこの国への復讐を誓う。幼いながらに問題ばかり起こそうとするが、何をしても可愛がられてしまう
。生まれ持った加護の力は強く、悪女として振舞おうとするほど、なぜか聖女としての評価を高めてしまい、いつのまにか、国をあげての聖女様になってしまう。
「18歳の誕生日、新たな勇者と結ばれる」おそろしい予言を避けるため、それまでに国を乗っとろうと奮闘する聖女の物語です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-06 20:35:26
25189文字
会話率:63%
魔王が勇者に討伐されるファンタジーな異世界で、魔王側に飛ばされた高橋浩一こと、28歳のおっさんな俺。
大した力も持たないまま、死亡ルート確定の魔王になる。
元魔王の娘チェルと、俺と血が繋がったハーフ魔物の子供たちと一緒に異世界征服に励む。人
類に程良く、復興できるほどの絶望を与えながら日々を送る。
ガラじゃないけど、勇者に討伐されるまで必死に生きてやる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-23 16:28:51
1267188文字
会話率:43%
「痛い……」異母妹ユリアに崖の上から突き落とされて瀕死の重傷を負った五歳のエレオノーラ・クラッセン伯爵令嬢は、自分の脳に走馬灯のように前世の記憶が蘇っていくのを感じた。
そうだ、わたしは1000年前に聖女と勇者に殺された魔王の娘サンドリア
だった。記憶を思い出すとともに、魔族にしか使えない「魔術」が使えるようになったエレオノーラは瀕死の傷を治して一命をとりとめる。
それから十二年。エレオノーラが十七歳になったとき、神殿の女神像が光ったことで各地で聖女選定がはじまる。異母妹ユリアは1000年前の聖女と同じ髪の色をしていたため自分が聖女だと信じているようだったが、選ばれたのは何とエレオノーラだった。
驚くエレオノーラ。けれども驚くのはそれだけではなかった。
エレオノーラがこれまで義母や異母姉に虐げられていたことを知っていて、何度も助けてくれた二人いる王太子候補の一人、ディートリヒが、これを機にエレオノーラを伯爵家から解放しようと考え、自分が暮らしている城の離宮へ連れていき――え⁉求婚⁉
さすがに自分を殺した勇者の末裔と結婚はできない……と思っていたら、ユリアと一緒になってエレオノーラを虐げていたユリアの婚約者ジークレヒトまでエレオノーラに求婚してきて、もう何が何だかわからない!
(っていうか、元魔王の娘が聖女とか何かの間違えじゃないの⁉)
これからいったいどうなってしまうのか。
エレオノーラを巻き込んで、王位継承をめぐる陰謀が、今はじまろうとしていた――
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-14 16:26:57
113513文字
会話率:22%