春も未だ遠き日、運命の王子は愛した少女の亡骸を抱いて慟哭した。
摩天楼に浮かんだ煌びやかな貴種の微笑みを血涙する憎悪の眼で睨み上げ、復讐を胸に帝国を発った。
春も未だ遠き日、運命の聖女は未だ世界の悪意を知らない。悪なる者と善なる者の
区別さえつかずに落雪する大地に横たわる者どもを見つめていた。
春も未だ遠き日、野良犬は旅立った。
世界を知るために、好奇心を満たすために、そして己が死を覆すために。俺は運命の駒じゃない、俺は俺だと遠吠えを謳いながら野良犬は世界を駆け抜けた。
時は来た。春はもうすぐ傍だ。さあ聴こえるだろう運命の足音が!
舞台はすでに整った、帝国はすでに沸騰しているぞ。無限に積み重なる憎悪の負債が大量の死を願い、悪意の聖歌を唱え始めている。
これより始まるは嵐の春。狂気と裏切りがルールの狂った宴。何も知らぬでは絶命は必死。何一つ欠ける事のない準備は整っているのだろうな!
お前が立ち向かうは死の運命。生半可な決意ではまた犬死にだ。今度は誰を信じる、その友を信じていいのか? 馬鹿め、幾度裏切られれば学ぶのだ。どうせ裏切られるのなら先に裏切ってしまえ。友も女もすべて裏切ってしまえばお前は無敵だ!
野良犬よお前に守り抜けるのか? 愛した公女を、憎めぬ友を、兄と慕った閣下を、そして己が身を、お前の積み上げてきた全てが試されようとしているぞ。
春はすでに眼前にあり、革命の聖女の物語が幕を上げる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-16 10:22:51
1916555文字
会話率:51%
都市の闇の掃き溜め、スラム街。その路地裏の一角に住む家庭の間に産まれた子供が、俺だった。母親は娼婦で、俺を育てようと必死に頑張っていたが、客に執着されて殺された。父親はヤバイ商売に手を出し、尻拭いのために見せしめとして殺された。
俺は孤児
になった。この都市の孤児院に引き取られたが、そこの院長は絵に描いたようなクズだった。
俺は孤児院を抜け出し、また元のスラム街に戻った。そこでは明日を生きるために盗みを働いて生きてきたが……………今日、俺は雨の中、頭から血を流して倒れている。
どうして俺がこんな目に合わなきゃいけないんだ。どうして俺のような人間は泣いていて、都市のやつらは笑ってるんだ。
雨に打たれて身体が冷えたからか、意識が朦朧としてきた。そのまま俺は目を閉じる。願わくば、このまま死ねるようにと……………でも、意識を失った俺に待ち受けていたのは、悲鳴も上げられないような苦痛と、膨大な知識の流入だった。
苦痛が終わり、落ち着いた頃に俺は悟る。
俺は、かつて冒険者だった。裏の世界に平気で出入りするような、渇いた人生を送る男だった。男の最後はあっけなかった。背後から、暇つぶしに面倒を見ていた後輩の冒険者に背中を刺されて死んだのだ。
恐らく、これは前世の俺の記憶、そして知識だ。だが、なぜか俺という人格は俺のままでいる。いや……当然か。前世の記憶があろうと、俺は俺だ。何者であろうと、俺という存在が犯される事などあり得ない。
だったら、この記憶と知識を有効活用してやろう。今度こそ、安心して明日を生きれるようになるために。
今度こそ、飢えぬ人生を送るために。
これは、やがて【混沌の英雄】と呼ばれるようになる、とある少年の物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-25 15:46:54
206文字
会話率:8%
人生はいつも越えられない壁が存在して、それをクリアしてもまた次の壁、次の壁、、人はその壁を超えるのを諦めることがある。だがその壁は諦めた人にも押し寄せてくる
それはなぜか、、壁には命が宿らないから。
宿らないからこそなんども立ち塞がる。
困
難も苦難も全てをやり直し、1から始めること。
これを「転生」と呼ぶ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-12-26 04:27:28
1098文字
会話率:38%
どことも知らぬ世界に現れた日本人イチロー(偽名)
彼はボッチである事を愛し、誇りを持ってボッチであることを望む変わり者。
仲間との冒険も、恋愛も、ハーレムも拒否してイチローが望むこと、あるいは望むべき事とは何なのか?
そんなイチ
ローの偏ったあり方のためか、この世界に訪れた“異邦人”が授かると言われる特殊スキルも暴走中。
強く望まなくとも、ファンタジーの世界を日本での日常に書き換えてゆく。
しかも当人は冒険者ギルドに所属することを拒んでいるため、スキルの名称すらわからないまま、暴走するスキルは留まるところを知らない。
目立ちたくないイチローだったが、否が応でも動かざるを得ない。
イチローは無事しがらみを排除して、ボッチを貫けるか?
「ノウミー」
導入ですが主人公の目的らしき物が見えるかも?
「大密林」
1年ほどお時間をいただきまして、自分のスキルを確認してます。この時の偽名は「カケフ・フジムラ」
「王都」
神への手掛かりを探すために首都に潜り込みます。しかしあれやこれやと、要らぬ事をしでかしてしまいます。この時の偽名は「カケフ・ムラヤマ」ちょっとだけ「ナベツネ」。あと本人が“壊れている”と評するスキルにも迫ります。
「王宮」
共犯者との邂逅の後、お飾りだった王位継承者マドーラと接触。壊れスキルのおかげもあって傍若無人に振る舞い始めますが、マドーラもなかなか曲者らしく……? この時の偽名は「サンデー・ムラタ」
「Bの祈り」
一人称に戻って、謎解き編。
章タイトルの元ネタは「Gの祈り」
偽名の心情は二番を聞いていただければ大体ネタバレです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-10-11 21:00:00
1198045文字
会話率:26%
ある日、事故死したはずの青年は、常識の異なるパラレルワールドの自分に成り代わっていた。
身体は前の世界の自分のまま、パラレルワールドの自分の記憶だけ受け継いだ。
その記憶によると、この世界は男女の人口比率や常識などが異なっているな世界らしい
。
女々しい男が普通?ふざけるな。
男は守られてろ?馬鹿にしてんのか。
俺は俺だ、世界が変わったってそれは変わらない。
その世界の"男らしさ"を押し付けようとする周囲に反発し、自分なりの"男らしさ"を体現する青年に、次第に周囲の見方も変わっていく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-04-29 07:11:16
40852文字
会話率:44%
俺は俺だ。
それは変わらないことだと思うんだ。
誰にとっても。
最終更新:2019-03-25 11:50:26
216文字
会話率:0%
高校2年生になったばかりの春の事
主人公は平凡な生活を送る中で色々な出来事を体験する。
勉強・部活・恋愛そんなことしている場合じゃない!
最終更新:2018-09-02 22:40:50
10420文字
会話率:40%
2018年2月15日、アース・スターノベルより発売されます!
活動報告にて表紙のイラストを公開しております。
地主の次男坊、つまりは後継ぎである長男のスペア扱いである主人公、ウェスカー。
これで長男が亡くなれば、彼に家督が巡ってくるのだが
……。
当の長男が極めて健康なせいで、跡を継げる可能性もなく、将来性もなく、おかげで女にも相手にされずに友達もいない。ウェスカーは完全無欠のぼっちであった。
だが、そんなことは気にしない。
俺は俺だ! とばかりに毎日のプータローライフをエンジョイ。
彼は超絶的にポジティブな性格をしていたのである。
ある日、ひょんなことから、ゴリラ並のパワーを持つ姫騎士を救ったウェスカーは魔法に目覚める。
特に魔法に秀でた血筋であるとか、そういう伏線も過去も歴史も何もない。
だが、ウェスカーは異常なほどの魔法との親和性を見せる。
それと同時に、平和だった世界に暗雲がたちこめようとしていた。
復活した魔王の軍勢と、何の脈絡もなく魔法の天才として覚醒した男の戦いが今始ま……。
始まる……かもしれない。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-07-24 13:02:37
587333文字
会話率:41%
俺は勇者だ。俺は魔神だ。
どうでもいい。
俺は俺だ。俺なんだ。
最終更新:2018-06-10 19:00:00
1279文字
会話率:34%
とある地域の工場で火災が発生した、死傷者はゼロ
しかし、教授は震え、その娘は気絶し、そしてその友人は記憶をなくしていた
その事件をゼロ事件と呼ぶ
それから、3年後その謎を知る妖怪、いつまでとともに冒険の旅に出るも
「俺は俺だぜ」
いろいろと
この人やらかします折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-01-30 18:46:11
1245文字
会話率:42%
この物語は入学式から始まります。隼人は過去に異世界で棘の人生を生き16という年でこの世を去った
復讐戦いが人生だった彼が転生した世界は地球日本平和な日本で知識を集める内に自分の元の世界の記憶が
時間と共に消えていくのにキヅクしだいに人格まで
変わってしまった、そして高校生活二日目教室巨大な
魔法陣に飛ばされた場所は200年齢後の元の世界そしてある事がきっかけで記憶が戻るその時平和な日本の人格と血みどろな人格二つの人格を持った隼人は人との接し方に迷う、他人なんかどうでもよく自分の身を守る、他人を守れなくちゃ自分を守れない、相容れない二つの考え隼人の生きる目的は?すべてがわからなくなった隼人は世界を見るため旅に出る。 幼少期編 過去異世界編は番外編で出します折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-10-14 08:19:14
940文字
会話率:50%
彼女は小林幸中学2年女ある日魔王レインと名乗る少女が現れ少女の魔法で性転換してしまった。
そして男になった。その時もう女には戻れないと言われた。そして彼の青春が始まった。
彼は決めたのだ。
『だったら俺は俺だけの最強ハーレムを作ってやろう
じゃないかっ⁉︎』
彼はこれから最強ハーレムを作るため女のころに磨いたスキルと性転換と言う名のチートスキルを活かしまくるっ!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-05-29 20:59:14
800文字
会話率:29%
そこに在ることを、俺は俺だけで証明する。
旅する青年がたどり着いた大都会と、そこで出会った怪しい男の初対面の話。
最終更新:2016-06-04 20:49:29
2536文字
会話率:46%
冥帝四天王の一人「蟲王」迎撃の最中、魔法生成者のロアナを庇い、相方の魔力根源者ジェノンは命を落としてしまう。
それは魔導を唱える人間だけが残され、その動力源となる魔法陣に成れる人間が居なくなったという意味であった。
魔導師になる事すらも出来
なくなってしまい、マリンブルー色の魔法陣を扱う「群青色の魔導師」として攻撃する手段、蟲王の争う術を失ったロアナは絶体絶命の窮地に陥る。
そこにたまたま現れた主人公のセイは、なんと蟲王の強靭な外殻を殴りつける驚愕の行為を見せつけたのだった。「グウでトーンした」とあっけらかんと言うセイに驚きを隠せないでいるロアナは、セイの背中から立ち昇る緑色に光るオーラを見て魔力根源者の素質があると確信する。
「その上に蟲王を軽々しく扱うほどの魔力」に勝機を見出したロアナは「私を後ろから突いて」融合を持ちかける。
過激な一言に戸惑いながらも融合を果たすと、セイはエメラルド色の魔法陣と成った。
ロアナは「翠玉色の魔導師」として復活し、一撃で蟲王を撃破する。
審問評議会議長でもあり、魔導都市「ウェッルジーナ」中央防衛を担う一級上位魔導師のロラルルは、セイの持つエメラルドの魔法根源色を「伝説色」と呼ばれる一つであると見抜く。それは超絶的な破壊力を有するものだった。
しかし審問評議会の総意では、セイが蟲王の配下なのではという疑念が掛けられ、一週間以内にセイが魔法根源者であり、蟲王を倒したほどの魔導師であるという証を見せなければ、処刑するという判決を下した。
もう一度融合しようとするがジェノンを失ったことによって融合を拒否するロアナ。
その上、彼女はセイとジェノンと比較し、遠慮がちで弱気なセイをパートナーと認めようとしないのだった。
そんなロアナに、ロラルルはセイの後押しをする。
「俺は俺だ!」とカンペを読みながら一喝するセイに「ふぐぅ」と赤面するツンMなロアナ。
どうにか融合をし、審問評議会を納得させた矢先、問題が起こった。
セイがそれきりエメラルド色の魔法陣になれないという。
魔導師の優劣を決めるコロシアムでは「緑色」の魔法陣にしかなれず、同調率も悪くすぐ融合が解けてしまう二人。
その結果、二級上位の「群青色の魔導師」から、四級下位の「緑色の魔導師」として再スタートを始める。
後輩や部下より下である事に憤りを感じるロアナとセイは特訓を開始するのであった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-01-07 18:53:04
27812文字
会話率:34%
ごく普通の男子高校生の|羽民朔羽(ハタミサクハ)。そんな彼は、ごく普通の生活を無駄にエンジョイする才能があった。
ある日、彼がいつものように帰ると、母親や妹、父の姿がなかった。
電気もガスもつけっぱなし、流石におかしいと思ったので、家中を
探すと、見つけたのは惨殺された家族の姿だった______
彼も殺されてしまうが、目が覚めると霊となった自分と家族がいた。
死んだわりに幽霊ライフをエンジョイする家族。
そして、楽しみきったであろうとき、彼らにある話を持ちかけられなんだか分からないままチート主人公となって転生する朔羽。
そして、ゆるゆるな異世界ライフが幕をあげる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-02-17 23:35:02
9008文字
会話率:47%
殺人なんて呼吸をするようにしてきた。そんな俺が生まれ変わって変わるかって? ないね。俺は俺だ。さぁ、殺戮劇の開幕だ。楽しく死のうぜ? 生なんてシャボン玉のように脆いんだからよ
最終更新:2014-04-01 20:40:21
1440文字
会話率:44%
よう、みんな。 俺だ。 俺はいつの間にか異世界に行っちまった。 うん、こいつ頭どうかしてんじゃね?という言葉は俺でも分かるが来ちまったもんは仕方ない。
まぁ、どこにいても俺は俺だし、短き人生楽しまなきゃ損だぜ!
※行き詰ったので気
分とノリで書いたものを上げてみました。 開いたあなた、ここから先は自己責任ですぜ。 へっへっへっ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-10-08 00:09:51
1284文字
会話率:31%