死者はナイフを突き立てる。
この世界で生きていた証を刻むように。
2024年、現代日本。
時の流れとともに文明が発達し、その都度人々の生活は移り変わってきた。しかし古来より現在まで、世界中のありとあらゆる場所において、何百年経ようとも決
して変わらないものがある。
死だ。
死は生きとし生けるもの、全てに平等に訪れる。
決して逃れることができない、それが死。
ゆえに人々は考える。
人は死後どうなるのだろうか。
未知なるものへの恐怖から、あるいは救いを求める期待から、さまざまな幻想を抱くが、多くの場合、このようになるはずだ。
もしも今生に何の未練もなく、怨みや後悔もないならば、天に上がって輪廻転生の輪に入るだろう。その逆ならば、地底に堕ちるだろう。
では、そのどちらにも行けない者は?
怨霊と化して、地上をさまようしかないだろう。
「冗談じゃねえ。怨霊なんて、どいつもこいつももれなくクソだ」
安倍隼人、17歳。
夢は、目立たず平穏に生きること。身長がもう10センチ伸びること。
霊を視、その声を聞き、ぶん殴れる彼は、今日も牛乳パックをすすりながら望まざる怨霊事件に巻き込まれていく――。
※この作品は、ネオページで連載中の作品の転載になります。
ネオページでは現在第6話を連載中です。
https://www.neopage.com/book/30048156910023500折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-18 17:00:00
81760文字
会話率:33%
ナターリエは復讐に燃えていた。復讐は何も生まないというがナターリエはそうは思わない。
元婚約者であったアルバンの屋敷に忍び込み、眠っている彼にナイフを突き立てる。
事の始まりは彼の住んでいる領地に甚大な魔獣被害が出たという話が舞
い込んだことだった。
将来、ナターリエがお嫁に行くその場所を放っておくわけにはいかず、母は高額な治療を拒否して死んだ。
彼らの復興の為に支払ったお金のせいで生活も苦しく、その使用用途も不透明だ。だからこそ、復興が進んでいるのか、どんなふうに利用されているのか、そして返済の為に橋渡しをするべくナターリエはアルバンの元へと向かった。
しかし、そこでナターリエは捕らえられ、とある残酷な計画を知らされて、父や兄という屋敷に残った家族を失うことになったのだった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-06 20:11:41
11383文字
会話率:38%
好きな人が出来た。けれど、その好きな人には想い人がいる。
そして、その想い人もまた他に…。
皆がそれぞれ片想いをしている。
好きな人が幸せになってくれるならそれでいいと自分の想いを閉じ込めていた前田 隆也。
でもやはり諦められない隆也は、
覚悟を決める―――。
※「両片想いの奴らにナイフを突き立てる」の続編にあたる作品です。単独で読んでいただいても支障ありません。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-01 18:00:00
8430文字
会話率:26%
両片想い。お互いに好きあっているのに一歩が踏み出せずにいる彼らは微笑ましくはあるが周囲からするとヤキモキする存在でもある。
そんな、両片想いを拗らせたクラスメート荻野祐大(おぎのゆうだい)。
告白する気はないようで、彼はこのままの関係がずっ
と続けばいいとそう思っていた。
しかし、そう思っていたのは彼だけだった。
親友の片想いの相手である柚木恋(ゆずきれん)への告白から変わらなかった関係が動き出す。
彼らの恋の行方は―――。
※タイトルがあれですが、胸糞モノではありません。多分。
※NTRものではありません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-04-28 18:00:00
9968文字
会話率:33%