「倉庫のトレース・ギアを私の元まで届けて欲しい。そうすれば、あなた達の面倒をみてあげる」
十三歳のミヨ、九歳のリップル。両親を無くした姉妹のもとに、その存在も知らなかった叔母から一通の手紙が届いた。
トレース・ギアとは全高約六メートル
のロボットだ。父親が屋根の修理や、庭のもみの木にクリスマスの飾り付けをするのに使うところなら見たことがあった。しかし、こんな屋根修理ロボットなんか、持ってこさせてどうしたいんだろう?
そうは思ったものの、保護者になってくれるという叔母の申し出は有り難く、二人は旅に出ることに。
少女二人での旅は決して生易しいものではなかったが、それでも行く先々には様々な出会いが待っていた。二人は一つ一つの体験から学び、成長しながら叔母の元へと向かうのだった。
第11回書き出し祭り参加作品折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-11-19 12:03:36
9391文字
会話率:60%
貧乏学生の武藤が古本屋で手にした不思議なボードゲーム『アーグルフェルトの救世主』には、異世界への介入能力が宿っていた。
しかし、顔の濃い自ユニットフィギュアが気に入らずにロボット物のフィギュアを使った事から、異世界には全長18mの鋼の巨神が
召喚されてしまう。
ゲームが好きすぎて色々と勿体ない残念美人のジョー先輩に誘われるままに、さまざまなボードゲームで遊ぶ武藤。
先輩と一緒に遊ぶためのテストプレイとして『アーグルフェルトの救世主』のソロプレイをするたびに異世界では巨大な英雄が暴れまわる。
機体乗り換え、合体、変形、必殺技を備えた召喚勇者を中心としたギャップ物コメディ。
姫「あの方こそがこそが伝説に伝わる英雄巨人!」
兵士「知っておられるのですか、姫様!?」
姫「建国4000年の歴史が記された未明の書によれば……大柄な方だったと伝えられて!」
兵士(姫様ぽんこつなんじゃないかな)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-07-06 23:30:52
29238文字
会話率:54%
──はるか太古の昔から続いた聖魔戦争が終わりを告げてから、百年の時が流れた。
人間と魔物が共存する世界で未だ諍いを起こすのは、魔法を使う魔術師と、その魔術師を異端とする僧侶だけだった。
「ベール被りの魔女、あんたには聖魔戦争終結時の
災厄を引き起こしたとの疑いがかかっている」
険しい山の麓、古びた家に住む魔術師の少女は今日も涙を流す。
「──私はそんなこと、していません」
*
災厄を起こした人物だと噂される魔術師──通称、べール被りの魔女。
彼女の身を守るため警護することになった僧侶──ギルバート。
これは彼らと、そこに生きた人々の営みから織り成す日常の中で紡がれた物語であり、愛と未来を探す物語。
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第11回書き出し祭り、会場順位4位総合順位17位を獲得した作品。祭り終了後、大幅に手直しを加えました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-02-03 17:00:00
32691文字
会話率:46%
第11回書き出し祭り参加作品。連載予定無しのため、書き出し祭り掲載分+αと人物設定のみしかありません。
『これからよろしくね、俺の奥さん』
それが、夫となった人から掛けられた最初の言葉だった。因みに、僕は男である。もう一
度言おう。僕
は、お!と!こ!である。しかし科学技術の進歩により、染色体の関係で生ま
れる子供の性別が偏ったりはするが異性婚同性婚問わず子供は培養槽で育つ時代だ。結婚相
手が異性か同性かなんて些事である。
家長の言葉が何よりも重いこの国で、少々の手違いと緩い法律により僕は目の前の男の
『妻』になった。これは僕とアイツの夫夫(笑)生活の記録である。離婚が先か絆されるの
が先か。1年後の僕はどちらを選んでいるのだろうか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-30 17:00:00
4893文字
会話率:27%
私にはもう限界だった。
小さいときに見たバレリーナに憧れてバレエを習いはじめて、周りより先にコンクールと舞台でのデビューさせてもらったものの、次第に周りに抜かされていった。
とくに同い年で同じバレエ団の佐津早苗と夕空あずさにはいつも
コンクールで負ける。
そんな自分の能力の限界に気づいてても、もがき続けた私。でも、もう自分自身に負けたくない。だから最後くらいは――――
※第11回書き出し祭り「堕ちた妖精のトゥシューズ」の短編版となります。一応連載予定です(微ネタバレあります)。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-25 19:00:00
2081文字
会話率:0%
お金が好きすぎて借金を繰り返し、その挙句に首が回らなくなってしまった「僕」。
馴染みの借金取りが言うには、返す当ては三つ。
僕を振った彼女に指輪がわりに渡した十億円を取り返す。
健康はなまる満点の僕の臓器を売り飛ばす。
石油王になる。
期限
はたったの三日だけ。手元にあるのは三百二十円。こんなの、石油王になるしかないじゃないか。
※この作品は第11回書き出し祭り参加作品です。また、実在のいかなる人物、団体、組織とも関わりがありません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-10 00:00:00
14323文字
会話率:43%