気がついたら森の中。日本ではない、どこか異世界に飛ばされてしまったようだ。
崖から落ちてしまったところを助けてくれたのは、護衛士団の団長をしているという、ハーシー。馬に乗っているのがなんとも似合う、金髪碧眼の王子様みたいな青年だ。
彼に連れられて、わたしは護衛士の館(ごえいしのやかた)でお世話になることになった。
元の世界に戻る方法を探しながら、見習いの子達のお世話係を任されて、にぎやかな毎日だ。
わたしの働きぶりを認めてくれたハーシーに、「ずっとここにいてほしい」と言われたけれど、「本当は帰りたい」と、心の声を漏らしてしまった。
すると優しかった彼が、冷たく豹変して……?
ーー君がもとの世界に戻る方法を、ぼくは知っている。でも、ぜったいに教えないよ。
いろんな愛の形、それぞれの価値観。
その中で奔走する、主人公ひよの物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-17 23:23:00
96664文字
会話率:36%
インケリは外見が美しくはないと両親に疎まれている。
そんな彼女の心の拠り所は、商人である父親が経営す貸し馬屋の馬の世話である。
紳士階級の人間が使う店ではなく、荷物を引く馬として貸し出されているので、インケリには毎日虐げられている自分と重な
ってしまうのだ。
「羨ましいな。俺の世話もしてくれないか?」
インケリは雷に打たれたようになってしまった。
彼女の目の前には、麗しすぎる金髪碧眼の男性が立っているのだ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-17 00:59:43
9759文字
会話率:35%