天使を自称する人間と水を高値で売る人間を信用するな。
天使の見抜き方はただ一つ、空から落ちても死なない奴がきっと天使だ。
天使の存在を頑なに信じなくとも構いはしない。
ただ一つ、この物語のルールだ。
「そんなものは在り得ない」は禁句、自身が
全知全能の神にでもなったつもりの読者諸兄は「何でも知っている」のかい?知らないことなどないと言い切れるかな?
あたしには恐れ多くてそんな大言口にできないし、何でも知っている人間がいないとも言い切れない、とも言い切れない、などと言い続けると切りが無いので要約するとだ。
「天使」だって諸君が見たことが無いだけでいるかもしれないということ。
これはそれを踏まえての物語だ。
あたしと親友の神様とでデートへ出かけるだけの物語。
可もなく不可もなく、只々、約束を果たしていくだけの物語。
道中誰かが死んでも止まれないだけの物語。
あたしが人を殺すだけの物語。
天使が仕事を全うするだけの真面目な物語。
これはそんな物語をあたしが道中、生真面目に書き綴っただけの戯言。
あたしの戯言を聞きたきゃ読みにおいで、退屈はさせないよ。
あたしが退屈しなかっただけの話だけどね。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-10-23 01:21:51
16859文字
会話率:31%