砂浜に佇む砂の城
打ち寄せる波に呑まれ消えていく
あの日、僕らは知ることになる
僕たちの住むこの町も
砂の城のような脆く儚いものだったんだと
最終更新:2025-03-11 15:30:00
31559文字
会話率:29%
「海は巨大な知的生命体なの。海語を話すのよ。波の音は海の言語なんだ」と新藤唯華は言う。
唯華は砂浜に座り、打ち寄せる波の音に耳を傾けている。
あどけない顔をしたショートヘアの少女。高校の制服を着ているが、病気で休学している。
私はその
隣で膝を抱えて、唯華の話を聞いている。
白衣を着てドクターシューズを履く私は、2か月前まで総合病院に勤務する脳外科医だった。新進気鋭の神の手医師ともてはやされていたが、今は唯華ひとりのための医者だ……。
ファンタジーのような書き出しですが、幻想要素はない小説です。 折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-19 18:20:00
4691文字
会話率:23%
すでに夜の闇がすべてを支配していた。
ちらちらとまたたく星と青白い月の光だけがこの世界を見下ろしている。
小さく打ち寄せる波が湖面で星と月の光を反射していた。
海とも思えるほどの巨大な湖を一望する摩天楼が闇を突き刺し立ち上がっている。
これほどまでの高層建築物はかつてなかった。
最上階にはかなげな灯火のまたたき…
低く小さくはあったが、その声は朗々と板敷きの広間全体にしみわたる。
広間の壁面に灯火が揺れ、板敷きの四方にある雪洞が明暗をくっきりとさせていた。
人間五十年
下天のうちを
くらぶれば
夢まぼろしの如くなり…
敦盛の一節を謡いつつ舞う男。
見事な銀の総髪。高く結い上げたもとどり。
鼻筋が通り引き締った口元は、見様によっては酷薄とも思われがちな薄い唇。
獲物を狙う猛禽類の如き爛々とした眼光の先になにがあるのか…
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-06 09:39:15
20810文字
会話率:58%
日々は打ち寄せる波のように
寄せては返し
返しては寄せ
幾度も幾度も同じことを
ただ漫然と繰り返していて
キーワード:
最終更新:2024-07-24 07:47:22
328文字
会話率:0%
私は大学生の頃人を殺した。
夏のホラー2023参加作品です。
最終更新:2023-08-24 09:00:00
755文字
会話率:24%
宗教的なド短編です。
最終更新:2020-06-17 22:25:27
1324文字
会話率:7%
世界は集合端末により動く時代となり人類の一人一人が端末を持ち歩く。その端末『キューブ』をめぐる戦いが水面下で動いていた。
主人公はその端末の疾患と世界を巻き込む大きな波とぶつかり小さな力『一人』で立ち向かおうとしていたのだ。しかし、そこ
には彼の仲間が集う。
彼らは主人公を中心に戦いを繰り広げ、『人間』として失ってはいけないものを失わぬように自らと戦いながら打ち寄せる波へ挑んでいく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-05-09 00:00:00
224216文字
会話率:70%
普通のサラリーマンのボクはその週の週末の休みの日に、恋人で同じく会社員の理奈を連れて街外れの海へと来ていた。互いに時間があり、海を見に来ていたのである。絶えず打ち寄せる波の音を聞きながら二人で寛ぐ。夜は車中泊することにして、ずっと海を見つめ
続けていた。互いに普段は働き詰めで、しんどかったのだったが……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2012-10-15 12:35:02
3766文字
会話率:68%
もしも仮に人間が、長きに渡って何も無い大海に放り出されたら、彼は自己を保つために空想を繰り返し続けるしかなかっただろう。彼は遠近(おちこち)から打ち寄せる波に揉まれる葉の切れ端でもあったかかもしれない。静謐さの数だけ、あらゆる些事から解放さ
れて、心の内は溢れだすものだ。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2009-11-03 22:51:15
3138文字
会話率:0%